日本一早いマラソンレポート「2019第9回南横ウルトラマラソン」

台湾の台東地区にある小さな町、関山で開催されている南横ウルトラマラソンに、昨年に続き今年も参加することができましたので、大会の特徴や魅力などをレポートします。

まず伝えておきたいのは南横ウルトラマラソンが、丹後ウルトラマラソンと交流があり、それぞれの大会の優勝者、もしくはそれに準ずるランナーが相互に派遣されています。

今年の南横ウルトラマラソンには、丹後ウルトラマラソン100km男女優勝者が参加し、2名ともに南横ウルトラマラソン100kmの部で優勝しています。今はまだ小さな交流ですが、今後はさらに発展的な交流が行われることかもしれません。

台湾には多くのウルトラマラソンがあるため、余程の縁がない限りこの大会に参加するというチャンスがやってこないかもしれませんが、それでも日本人参加者も年々増えています。

その最大の理由が、日本人に対する歓迎が素晴らしいという点が挙げられます。

日本人ランナーというだけで、他の参加者もボランティアスタッフも、声援を送ってくれます。私も今回60kmの部で参加しましたが、足が止まってしまったときに、台湾人ランナーに「一緒にゴールに行こう!」と励まされるということがありました。

日本のマラソン大会では、なかなかそうはいかないですよね。台湾人ランナーの優しさに触れることができる。それが南横ウルトラマラソンの魅力のひとつです。

ただ、コースはとてつもなくハードです。渓谷がコースになっていますので、高低差がかなりあるだけでなく、小さなアップダウンが何度も繰り返されます。コースでフラットな場所はほとんどありません。

上位のランナーはきちんと走っていますが、入賞圏から外れるランナーですと、ほとんど歩くことになります。種目は100km、60km、45kmですが、100kmを完走するには、かなりの走力が求められます。

出場を考えていて、走力に自信がないのであれば、60kmもしくは45kmをおすすめします。ただ、苦しいのが好きだという人は100kmでも良いかもしれません。翌日に歩けなくなる可能性がありますが。

このような高低差があるコースで、本当にやっかいなのは下りです。5km、10kmも下りが続くと、どんな鍛え上げた筋肉でも悲鳴を上げます。

だからこそ楽しいのですが。

コースは厳しいのですが、エイドは充実しています。基本的にはエイド間隔が5km以内にあり、ほとんどのエイドで給食があります。餃子や魯肉飯のエイドもあり、今年はなんと豚の丸焼き×ビールが振る舞われたエイドも。

今年は天気が曇り時々雨だったのあって、比較的走りやすい環境でしたが、2018年は暑さもあり、脱水症状になるランナーもいました。天気次第ということもありますが、基本的には気温が25℃以上になることは覚悟しておきましょう。

レベルがものすごく高いわけではないので、そこそこ走れる人なら入賞を狙えるのも南横ウルトラマラソンの魅力ですが、できれば仲間と一緒にのんびり走るというのがおすすめです。

台湾人ランナーも仲間や夫婦一緒に走っている人が多く、そういう部分も日本のウルトラマラソンとは少し違います。あるグループは仲間の「ウルトラマラソン初挑戦」をサポートするために4〜5人で走っていました。

そういうグループは、エイドもしっかり満喫しています。

速く走るだけがマラソンではないというのが、南横ウルトラマラソンに限らず、台湾の大会に出たときに強く感じることです。もちろん、勝ちに行くレースをする人もいますが、それもマラソンの楽しみ方のひとつでしかありません。

仲間や夫婦と大きなことを成し遂げる。そのためにウルトラマラソンを走るというのは、とてもおもしろい挑戦です。ただ、日本人は「自分のことは置いていけ」の文化ですから、一緒に走るという文化を理解するのは難しいかもしれませんが。

台湾の人たちの中には、ウルトラマラソンをちょっとした遠足気分で参加している人もいるのかもしれません。そうした日本とは違う文化に触れることができる。これも南横ウルトラマラソンの楽しみ方のひとつです。

繰り返しになりますが、南横ウルトラマラソンの開催される関山はとても小さな町ですので、なかなか訪れる機会もない場所です。ランナーでも訪れる機会がほとんどなく、ほとんどの日本人はその存在すら知らないで一生を過ごすような場所です。

でも、ランナーは走ることができ、南横ウルトラマラソンに参加することで、普通の人ではなかなかできない体験ができます。

ただひとつだけ、日本人が南横ウルトラマラソンに参加するにあたって注意点があります。それは台北から関山までの電車を確保するハードルが、とても高いという点です。

本数が少ないのに、利用者が多いため予約開始日(乗車日の2週間前)の0時に予約しないと、便利な時間帯の電車はすぐに埋まってしまいます。自分で確保が難しいという人は、高雄からの電車を確保するか、旅行代理店に依頼しましょう。

参加するにはいろいろとハードルが高くなるかもしれませんが、それらも含めて楽しめるという人なら、とても魅力的なウルトラマラソンです。

興味があるという人は、ぜひ来年の南横ウルトラマラソンに参加してみましょう。来年は10回記念大会ですので、今年以上に盛り上がるはずです。入賞を狙いに行くのもいいですし、全エイド制覇が目標でも楽しめます。

ただ、しっかり練習をしておくことだけお忘れなく。

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