「走った距離は裏切らない」多くのトップランナーが口にする言葉です。最近はケガのリスクを避けるために、長い距離を走らないという実業団選手も増えてきましたが、その結果として日本は世界のマラソンから遅れをとっています。
日本を代表するランナーのシューズを作り続けている三村仁司さんも「日本人ランナーは走行距離が足りていない」と言います。
これは市民ランナーでも同じ傾向にあり、ケガをしないために効率のいい練習を取り入れている人が増えています。それは賢い選択のひとつですが、逆の発想をすると走らないからケガをするわけです。
上手に走行距離を伸ばしていけば、ケガをしにくくなり、さらに強度の高い練習もできるようになります。ただ、闇雲に走行距離を延ばせばいいというものでもありません。足への負担をできるだけ少なくして走る。これが長い距離を走るときの基本です。
そのためにはレース用のシューズではなく、もう少しクッション性が高く、足裏全体で着地できる安定したものが必要になります。
ただ、そのようなランニングシューズを選ぼうとすると、どうしても初心者向けと呼ばれるボテッとした重たいランニングシューズが多く、「走りにくい」と感じるものがラインナップされています。
足に負荷をかけずに長い距離を走る練習をしたい。そういうニーズは確かにあるのですが、それの対する解を示しているメーカーはあまりありません。ところが、長い距離を走るためのランニングシューズを、長年作り続けているメーカーがひとつあります。
それがニューバランスで、1040シリーズと呼ばれる日本向けの商品がロング走向けとして販売されていました。間寛平さんがアースマラソンを完走したのは、この1040シリーズの前身となったMR967でした。
数多くの日本人ランナーの足をサポートしてきた1040シリーズですが、ニューモデルはナンバリングされたものではなく、「NB HANZO U」として販売されています。ちょっと混乱しそうですが、M1040シリーズの後継がNB HANZO Uになります。
名前は変わりましたが、1040シリーズのDNAはきちんと受け継いでいます。
接地面の広いアウトソール。軽量性と反発弾性を追求したミッドソール。そしてメンズは3種類、ウィメンズは2種類の幅が用意されていますので、最高のフィット感でランニングシューズを選ぶことができます。
しっかりと幅広タイプを用意してくれているのが、ニューバランスがウルトラランナーなどにも愛され続けている理由のひとつです。シューズで重要なのはフィット感です。どこか1ヶ所でもストレスがかかっていると、10kmも走らないうちに痛みが発生します。
その状態を42kmや100kmも続けるのはメンタル面もフィジカル面もよくありません。しっかりと足を包み込むようなフィット感があり、足の動きにきっちりと追従してくれる強さもある。それが理想のランニングシューズの形です。
幅が合わないシューズを無理に履き続けると、どこかに無理がかかり、それをかばうためにランニングフォームが崩れてケガをする。これが1番避けたいことなのですが、多くのランナーがケガする原因にもなっています。
自分にジャストサイズのシューズを選ぶ。ロング走やウルトラマラソンをするときには何よりも優先すべきポイントで、その中でNB HANZO Uは3幅展開しているのは、足幅が広い人にはかなり嬉しいところです。
実際に履いてレビューができていないため、細かなことは分かりませんが、少なくとも安定して走ることができるシューズだというのは、見た目からも十分に伝わってきます。
・ウルトラマラソンを走るランナー
・普段の練習に30〜40km走を取り入れたい
・フルマラソンを歩かずに走りきりたい
NB HANZO Uはこんなランナーに適したシューズです。このシューズはスピードを出すのには向いていません。出せないこともないのですが、スピードを出したいのであれば別のシューズがおすすめです。
そうではなく、体に負担をかけずに長い距離を走りたいというランナーであれば、ウルトラマラソンを走るベテランランナーだけでなく、これからフルマラソンを走る練習を始める初心者ランナーにもおすすめできるのがNB HANZO Uです。
長い距離をずっと走り続けたい。そういう走ることが大好きなランナーさんに履いてもらいたい1足です。来シーズンにいい走りをするために、ロング走を取り入れようとしている人や、月間走行距離を伸ばしたいランナーさんは要チェックです。
NB HANZO Uスペック
価格 | 13,500円(税抜) |
サイズ | MEN'S D・2E:25.0~29.0cm 4E:25.0~29.0,30.0cm WOMEN'S B・D・2E:22.0~25.5cm |