【シューズレビュー】トレッドミル専用シューズがふわふわ感を解消。アディダス「TREADFLOW」【PR】

最高気温が30℃を上回り、これからの季節は日中はランニングするのに適していない気温がしばらく続きます。でも、年末年始のマラソンシーズンに結果を残すには、7〜8月にしっかり走り込みをしておく必要があります。そこでおすすめなのがトレッドミルを使った屋内トレーニングです。

ただ、トレッドミルは着地が柔らかくて走りづらいと感じている人も多いはず。私もそんな1人ですが、アディダスから提供していただいたトレッドミル専用シューズ「TREADFLOW」が、その悩みを簡単に解消してくれました。ここではそんな「TREADFLOW」の魅力について、詳しくレビューしていきます。

目次

TREADFLOWとロードシューズの比較

ADIZERO SL 2(左)・TREADFLOW(右)

まずはTREADFLOWとロードシューズ「ADIZERO SL 2」との比較結果を見ていきましょう。私が利用しているジムはロードシューズでそのままトレッドミルを使用できるので、この1年で最も履いているシューズを比較対象として選びました。

スクロールできます
ADIZERO SL 2TREADFLOW
スコア7575
ペース6:00/km6:00/km
ピッチ [step/min]169169168168
ストライド [m]0.990.990.990.99
ストライド身長比0.610.610.620.62
体幹の後傾0.00.80.01.2
上下動 [cm]8.69.18.59.0
上下動身長比 [%]5.35.65.35.5
腰の沈み込み [%]4.34.24.34.1
骨盤の左右の傾き [°]2.44.93.14.5
骨盤の引き上げ [°]3.21.73.72.2
骨盤の回転 [°]13.610.710.98.2
骨盤回転タイミング30128
左右方向衝撃 [m/s2]20.823.920.322.2
蹴りだし時間 [ms]126137134146
接地時間 [ms]239242248252
接地時間率 [%]67686970
着地衝撃 [m/s2]15.322.315.321.6
蹴り出し加速度 [m/s2]39.434.642.335.6
減衰量 [m/s]0.350.280.380.31
スティフネス [kN/m・kg]0.310.320.300.30

計測はRunmetrixで実施。いずでも6分/kmのペースで1km走った結果です。数値上に大きな違いは出ていませんが、安定した姿勢がやや低下した一方で、左右対称性と動きの力強さが向上しています。

この結果からわかるのは、TREADFLOWのほうがしっかり地面を押せているということです。実際に走っているときに、TREADFLOWはトレッドミルの床を感じることができ、そこから反発をもらいながらストライドを生み出している感じがありました。

実際に履いて走っているときの感覚がまったく違うのに、計測結果がそれほど変わらないのは、どちらも自分の走りができていることを意味します。「ADIZERO SL 2」の魅力のひとつが「クセのなさ」ですが、少なくともトレッドミルの上では、TREADFLOWのも同じようにクセのない走りが可能になることがデータからわかります。

硬めのソールがふわふわ感を解消しロードに近い感覚で走れる

TREADFLOWを実際に履いたときの印象は「軽くてソールが硬い」でした。軽さは本当に魅力的で、トレッドミル専用だからといって安定性を重視し、シューズが重たくなっていないのが個人的には好印象です。ただ、同時に「このソールの硬さで走れるのだろうか」と不安にもなりました。

ただ、実際にトレッドミルで走り出したら、それが杞憂だったことに気づきました。むしろ、その硬さがトレッドミルを走るうえで重要だったのかもしれません。ロードシューズで履いてトレッドミルを走ると、トレッドミルの柔らかい路面とシューズのクッション性と合わさって、ふわふわとして不安定感が生まれてしまいます。

これがストレスでトレッドミルを避けている方もいるかと思いますが、TREADFLOWはソールが硬く設計されているため、着地で沈み込む感覚がありません。トレッドミルの硬い面をしっかり押せているため、まるでロードを走っているかのように走りに集中して走れます。

私は暑い夏や雨の日にトレッドミルで走っているので、トレッドミルそのものには慣れているのですが、どうしても不安定感が気になってジョグペースでしか走っていませんでしやが、TREADFLOWはロードの感覚に近いのもあって「もっとスピードを出せるかも」となったのも意外でした。

比較テストは6分/kmで行いましたが、そこからサブ3.5ペース(5分/km)に上げても、走りそのものはしっかり安定しており、まだまだスピードを上げられそうでもありました。これまでは「トレッドミル=ジョグ」でしたが、TREADFLOWがあればペース走も距離走もできてしまいそうです。

正直に言えば「トレッドミル専用シューズといっても、ロードシューズとそれほど変わらないだろう」と思っていましたが、かなり驚いています。ロードシューズを履いて走っていたときの違和感は消え、トレッドミルでも走る楽しさを与えてくれます。

しかも通気性に優れているので、足が蒸れにくいのも嬉しいポイント。これは夏の走り込みに手放せないアイテムになりそうです。

TREADFLOWはアッパーのフィット感に改善の余地あり

トレッドミルでもロードと同じ感覚で走れたTREADFLOWですが、どうしても気になる点がひとつだけありました。それがアッパーのシューレース部分の異物感があるという点です。

アッパーそのものは薄くて通気性に優れているのですが、それゆえにシューレースホールなどは、しっかりとした構造にする必要があったのでしょう。その結果、シューレース周りに厚みが出てしまい、その段差が足の甲に引っかかる感触があります。

シューレースの締め方を変えるなどして、いろいろ試してみましたが、解消することはありませんでした。この異物感さえなければ両手を挙げて「これはおすすめ」となるのですが、正直なところ、この点だけは改善の余地が残っているように感じました。

ソールはこれまでにない発想でデザインされていることを考えれば、アッパーも従来のランニングシューズと違うアプローチをしてもいいのかもしれません。たとえばシューレースのないシューズや、シューレース以外でフィット感を高める手法などがあれば、TREADFLOWでのランニングはもっと快適になります。

もっとも、それだけでTREADFLOWを購入しない理由にはならないほど、TREADFLOWはトレッドミルでのランニングに最適化されています。この夏にトレッドミルでしっかり走り込む予定の方にとっては唯一無二で、やはりおすすめしたい1足です。

TREADFLOWに関するQ&A

TREADFLOWはロードも走れますか?

シューズなのでロードを走れないことはありませんが、クッション性もソールの屈曲性も低いため、あえてTREADFLOWで走るメリットはほとんどありません。あくまでもトレッドミルに特化したシューズと考えてください。

TREADFLOWはマシントレーニングには使えますか?

グリップ力が高いためマシントレーニングにも使用できますが、ランニング用に開発されているため、マシントレーニングがメインなら、「ドロップセット3トレーニングシューズ」などの筋トレのためのシューズがおすすめです。

TREADFLOWのサイズ感を教えて下さい

アッパーの伸縮性が高いため、アディゼロほどサイズ感はシビアではなく、アディダスの他のランニングシューズとサイズ感は変わりません。私の場合、アディゼロシリーズの25.5cmを履いており、TREADFLOWも25.5cmでまったく問題ありませんでした。

価格が税込み16,500円で高額ですが、購入する価値はありますか?

夏の走り込みをトレッドミルで行いたいなら、購入して損することはありません。屋内で使うことになるため劣化もしにくく、寿命が長くなることを考えれば、コストパフォーマンスはそれほど悪くありません。基本的にはTREADFLOWの次世代モデルが出るまで(もしくはそれ以上)履き続けられると考えてください。

TREADFLOWならトレッドミルでもしっかり走れる

TREADFLOWは従来のロードシューズとはまったく違う思想でデザインされており、完全にトレッドミルに特化して開発されていることがシューズから伝わってきます。これまでトレッドミルに感じていた違和感を払拭し、トレーニングの幅を広げてくれる。そんな魅力的な1足に仕上がっています。

トレッドミル専用となるため汎用性は高くありませんが、猛暑が続く日本の夏においては、ジムでのトレーニングが最適解であり、それをすべてのランナーにおすすしたいので、結果的にすべてのランナーにとって必需品になるランニングシューズです。

夏はジムのトレッドミルで走りたいけど、あの柔らかさが苦手という人は、ぜひTREADFLOWを試してみてください。きっと屋内環境でのランニングの快適さの虜になり、夏の走り込みもしっかり行えるようになるはずです。

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