
アディダスが12年ぶりにブースを出すなど、開催前から出展メーカーの熱が伝わってきた東京マラソンEXPO 2025。昨年もアシックスブースでは初日にほとんどのTシャツが売れてしまうなど、年々盛り上がりを見せていましたが、今年はそれ以上を期待できそうです。
ありがたいことにオープニングセレモニーにも参加させていただき、初日の午前中から東京マラソン2025の受付と東京マラソンEXPO 2025の会場を取材できたので、これから会場に向かう方や、遊びに行く予定を立てている方が存分に楽しめるよう東京マラソンEXPO 2025をレポートしていきます。
最先端のランニングテクノロジーが集結

これまでの東京マラソンEXPOでは、既存の製品を展示や販売しているだけというブースも多く、個人的にはワクワクすることはほとんどありませんでした。ところが「東京マラソンEXPO 2025」は、これまでとはひと味もふた味も違いました。
2025年の東京マラソンEXPOは、各メーカーが最新のテクノロジーを搭載したアイテムをラインナップしており、ブースによっては、まだ発売されていないアイテムも並んでいました。しかも、その場で購入できるブースも多く、初日に訪れた多くの外国人ランナーが気に入ったアイテムを次々に購入していました。
外国人ランナーの購買力がすごいことは知っていましたが、数万円するようなランニングシューズが飛ぶように売れていく光景は、東京マラソンEXPOならでは。ランニングショップとは違い、メーカーの担当者などから説明を聞けるので、納得して購入できるのがいいのかもしれません。

説明を聞くとは少し違いますが、私もRunmetrixのブースで、充電端子をUSB-Cにして欲しいという切実なお願いをしたのですが、ユーザーとメーカーの担当者が直接コミュニケーションをとれるのも東京マラソンEXPOの魅力のひとつです。
注目のブースは後ほどご紹介しますが、すべてのランナーにしてもらいたいのがランニングシューズの試し履きです。今年はアシックスはもちろんのこと、アディダスやナイキ、HOKA、Sauconyなどなど、いくつものシューズブランドが集結しており、しかも入手困難なモデルまでラインナップされています。
なんでもネットショップで購入できる時代ですが、ランニングシューズだけは自分の足に合わせてからでないと最適なサイズを選べないので、当日購入するかどうかは別として、とにかく1足でも多くのランニングシューズに足を入れて、自分の足に合うシューズを見つけてみてください。

東京マラソンEXPO2025は朝イチがおすすめ

レポートを書くうえでとても迷ったことがひとつあります。あまりに「東京マラソンEXPO 2025が素晴らしい」と書きすぎると、東京マラソンの参加者でないランナーもやってきて、会場が大混雑するのではないかと。でも開き直って書きます。RUNNING STREET 365が紹介しようとしまいと、今年のEXPOは大混雑しています。
初日の12時でアシックスブースは120〜180分待ち。シューズメーカーのブースも試し履きのために混雑しています。平日の午前中ということで、来場している方の90%以上が外国人でしたが、おそらく金曜日と土曜日も外国人ランナーが多く、そこに日本人ランナーも加わるので、かつてない熱気になることが予想されます。
そして、どのブースも魅力的で、とてもじゃないですが1〜2時間程度の滞在ではEXPOを満喫できません。金曜日の仕事終わり、受付終了時間直前に行こうと考えている人もいるかもしれませんが、金曜日に行くなら今から有給申請をして朝イチで行くことをおすすめします。

もちろん土曜日も同じで、昼前には大混雑でシューズの試し履きどころではなくなりそうです。欲しかったアイテムも売り切れてしまう可能性もありますので、東京マラソンEXPO 2025を楽しみたいという方は、開場待ちをするくらいのつもりで国際展示場に向かいましょう。
ちなみに、早起きは三文の得ではありませんが、東京マラソンEXPO 2025では、スタンプラリーが開催されていて、各日先着で魅力的な景品をもらえます。全員がもらえる景品もありますが、「こんなのもらえるの?」となるような景品も用意されていますので、ぜひスタンプラリーも楽しんでください。
いずれにしても東京マラソンEXPO 2025は朝イチがベスト。アイテムが残っているかどうかはわかりませんが、大会受付を終わらせたら、すぐにアシックスブースへ向かいましょう。「後でいいや」と思っていたら、数時間待たされてしまいますから。
RUNNING STREET 365 イチオシブース

正直なところ、今年の東京マラソンEXPO 2025では、立ち寄らなくてもいいブースはひとつもありません。1日かけて、ひとつずつのブースを訪れてもらいたいほど内容が濃く、「ここだけは見ておこう」というブースを絞るのが難しいのですが、それでも訪れてもらいたいブースがありましたので、ぜひ参考にしてください。
361°(三六一度)

361°は中国のスポーツブランドで、RUNNING STREET 365スタッフは10年以上前から、中国に行くたびに店舗に行くのを楽しみにしているブランドです。今でこそ2万円台のハイスペックモデルのランニングシューズがランナップされていますが、10年前は5,000円前後でおしゃれなシューズを購入できたブランド。
デザイン性の高さが魅力のブランドですが、なんと今回の東京マラソンEXPO 2025以降に、日本国内にも本格進出するとのこと。日本にはない色使いのランニングシューズやウェアがラインナップされていて、中国の最新テクノロジーを体感できるので、ぜひ最優先で訪れてみてください。

アディダス

アディダスのおすすめポイントは2つ。まずはなんといっても「ADIZERO ADIOS PRO EVO 1」の試し履きができるということ。他のシューズも含めて当日の購入はできませんが、世界トップクラスのランナーの勝負シューズを履いて歩くことができます。
さらにアディダスは「Adidas ADIZERO Special Talk」として、ゲストを呼んでのトークショーを開催します。3月1日(土)の11:30〜12:00にはアディダス ランニング&アウトドア アンバサダーである井上咲楽さんが登場し、ここだけの話を聞くことができます。

パラチノース

RUNNING STREET 365のスタッフがイチオシのパラチノースですが、残念ながらまだ認知度が低いこともあってブースが混雑という状態ではありませんでしたが、だからこそしっかりとパラチノースの効果についてはなしをきくことができます。
パラチノースはすでに自転車競技やトレイルマラソンなどの持久系競技で広まっており、これからフルマラソンを走るランナーにも広まっていく甘味料。30kmの壁を超えていくために、周りのランナーがまだ目をつけていないうちに導入してみてはいかがでしょう。

ポラール

ポラールブースをおすすめする理由は、最新モデルを含めてとんでもない価格でランニングウォッチを販売しているから。あまりに値引きしすぎてて、日本から撤退するのではないかと不安になるくらい。もちろん機能性の高さはいうまでもありません。
ランニングウォッチもシューズと同じように、メーカーの担当者から話を聞けるのがメリットです。他にもGarminやCOROSもブースを出していますので、ランニングウォッチを探している方は、ぜひそれぞれのブースで試着してみて、自分にぴったりの1本を見つけてください。
Shokz(ショックス)

オープンイヤーの骨伝導イヤホンブランドとして圧倒的な人気を誇るショックスですが、試してもらいたいのは骨伝導イヤホンではなく耳掛けタイプのオープンイヤーワイヤレスイヤホン「OPENFIT 2」です。オープンイヤーとは思えないほどの音の圧を感じられて、音質にこだわるランナーに試してもらいたいアイテムです。
ただ、本当に試してもらいたいのは音質ではなくフィット感です。装着感があまりにも優しく、しっかりフィットしていないように感じますが、頭を振ってもまったく動かないという驚きのフィット感。こればかり、実際に体験してもらわないとわからないので、ぜひショックスブースで試してみてください。


JOICFP(ジョイセフ)

ホワイトリボンアクションのステッカーを配布しています。毎年3月8日は国際女性デーであり、3月は「女性史月間」に制定されています。その期間にステッカーを貼って走ることで、世界中の女性とエンパワーを願うという意思を示すことができます。
JOICFP(ジョイセフ)ブースはチャリティエリアにあり、チャリティランナー以外もステッカーを受け取れますので、誰かのために走ることに意義を感じる方は、ぜひステッカーをもらいにいってください。


東京マラソンを走らないランナーも楽しめるイベント

東京マラソンは進化をし続けており、今では世界中からランナーが集まるワールドワイドなマラソン大会になっています。それに合わせるかのように東京マラソンEXPOも進化しており、東京マラソンEXPO 2025は、それ単体でも足を運びたくなるような魅力的なイベントになっています。
東京マラソンEXPOに行ったけど、思ったほど楽しくなかったという経験をしたことがあるランナーにも、今年は掛け値なしでおすすめできる内容となっています。唯一不安要素があるとすれば、とんでもない混雑が予想されるということです。
それを回避しつつEXPOも満喫したいなら、朝イチでの入場は必須です。大型テーマパークに遊びに行くくらいの感覚でスケジュールを立てましょう。多くのランナーにとっての東京マラソンEXPO 2025で味わえるワクワク度は、きっと大型テーマパークよりも大きいはずですし。

とはいえ、翌日にレースを控えているランナーの方は、EXPOで疲れ果てるわけにもいかないとおもいますので、事前にSNSなどで情報収集しておき、訪れるブースを2〜3個に絞っておくといいでしょう。そういう意味では、東京マラソンEXPO 2025は出走者以外の方が楽しめるのかもしれません。
EXPOは東京マラソンを走らない人でもウェルカムなイベントですので、「東京マラソンなんてこれからもどうせ当たらないし」と斜に構えるのではなく、最新のトレンドを知るためにも、展示会に参加するくらいの気持ちで遊びに出かけてみてください。
ただ、あれもこれも欲しくなってしまう可能性もあるので、予算の上限も決めておいたほうがいいかもしれません。東京マラソンのオリジナルグッズだけでも欲しくなりそうなものが並んでいますので。もちろん、2025年限定モデルであとからは購入できませんので、欲しいと思ったら迷わず買い物かごに入れてしまいましょう。
東京マラソンEXPO
https://www.marathon.tokyo/events/expo/