RUNNING STREET 365では、これまでにいくつものランニング用イヤホンをご紹介してきましたが、その多くが耳をふさいでしまうので、道路などでは使用しないようにと注意しながらの紹介でした。
そのなかで唯一耳をふさがないイヤホンとして、ambie wireless earcuffs(アンビー ワイヤレス イヤカフ)をこの春に紹介しました。このイヤホンは耳たぶに引っ掛けて耳の穴の前で音を鳴らします。
このため、イヤホンで耳がふさがれませんので、きちんと会話を楽しむことも出来ますし、車の音もきちんと聞こえます。音楽を聞いているというよりは、日常にBGMがあるという感覚でランニングを楽しむことができます。
以前のモデルであるambie sound earcuffsは有線のイヤホンでしたので、ランニング中にどうしてもケーブルが腕に引っかかったりします。耳たぶに挟み込んでいるのでケーブルが引っ張られると耳からイヤホンが外れてしまいます。
問題はそのタイミングで、イヤーピースが外れてしまう仕様になっていたことです。ランニング中に外れてしまうと、道のどこかに飛んでいきますので、高確率で見失ってしまいます。私はこれまで2セットのイヤーピースを追加購入しています。
さらには、有線モデルは音量調整が手元でできないので、操作の基本はスマホで行っていました。耳元で音を鳴らしますので、周囲の騒音レベルの影響をもろに受けます。
このため音を楽しむには、こまめな音量調整が必須でした。ところが、その操作はスマホでしかできない仕様で、ちょっとストレスになっていました。
ambie wireless earcuffsは、そんな有線モデルの問題を解決したBluetooth接続のイヤホンとして発売されたモデルです。これまで使っていた有線モデルが断線してしまい、買い替えということでワイヤレスモデルを購入してみましたので、使い勝手も含めてレビューします。
ambie wireless earcuffsは全ての問題を解決してくれる
ambie wireless earcuffsは従来の有線モデルに感じていた不満をすべて解決した状態で発売されました。ワイヤレスですが最近流行りの完全独立タイプではなく、首に本体をかけるタイプで、そこに操作ボタンがついているのが特徴です。
ランニング中のイヤホンとして完全独立タイプを採用しているメーカーもありますが、スピードをあげたときに耳から外れて落としてしまうこともあり、さらには外したときにポケットにしまわなくてはいけません。
ところが本体を首にかけるタイプですと、耳から外してもそのままぶら下げておくことができます。ambie wireless earcuffsはずっと耳たぶにつけておけるので、わざわざ外す機会もほとんどないと思っていましたが、実際に使ってみるとぶら下げられるのはかなり便利です。
もちろんケーブルが引っかかって、耳たぶからイヤホンが落ちることもありませんし、さらにはイヤーピースも外れにくく改善されていますので、これまでのようにイヤーピースを買い直す必要もありません。
そしてワイヤレスモデルは本体で音量調整もできますので、スマホはカバンやポケットに入れっぱなしでよくなりました。
実際に使う前には本体がじゃまかなと思っていましたが、それもほとんど気になりません。ランニング中には本体の存在を忘れてしまうくらい軽量です。
これまでストレスに感じていたことをすべて解決していますので、ランニング中のイヤホンとしては死角がほとんどありません。これまで有線のambie sound earcuffsを使っていた人が買い替えると、その快適さに感動すら覚えるかもしれません。
弱点は再生時間と音質と交換不可なイヤーピース
有線モデルは時間を気にせずに使えていましたが、Bluetoothイヤホンになったことで、ambie wireless earcuffsは6時間という再生時間を意識しなくてはいけなくなりました。フルマラソンで6時間以上かけてゴールするという人ですと、途中で電池切れします。
とはいえ、練習で6時間も走ることはありませんので、普段のランニングでは6時間の再生時間があれば困ることはまずありません。それ以上の時間再生したいという場合には、有線タイプのambie sound earcuffsを選べばいいだけのことです。
また、音質に関しては3万円以上するようなBluetoothイヤホンと比べると、軽い感じがします。これは好みの問題かもしれませんが、しっかりと音楽を聞きたいという人にはあまり向いていません。
そもそも音質を追求するようなタイプのイヤホンではありませんので、音質にこだわりたいランナーさんは視聴してからの購入をおすすめします。BGMとして音楽を楽しむ程度であれば、まったく問題ありません。むしろそれに最適なチューニングがされています。
また、イヤーピースが外れにくくなったことで、イヤーピースの交換ができなくなりました。イヤーピースの紛失がなくなるので、とてもありがたいことですが、従来のモデルでイヤーピースの色を変えて楽しんできた人にはちょっと残念な仕様変更でもあります。
今回はイヤーピースを交換する前提でホワイトモデルを購入しましたが、残念ながら交換できなかったので、ホワイトをそのまま使っています。強引に外そうと思えば外れないことはないのですが、接着されていますのでおすすめはしません。
ambie wireless earcuffsはランニング中のイヤホンの最適解
RUNNING STREET 365ではランニング中のイヤホンとしては、外の音(車の音など)がきちんと拾えるものを推奨しています。そのようなイヤホンとしてソニーの商品や、骨伝導のモデルなども発売されていますが、いずれもデザインがいまいちです。
そして他のイヤホンはほぼすべて、外の音を遮断しますので歩道のない道路の走行中には使えません。
そう考えると、このambie wireless earcuffsはランニング中に使用するイヤホンとしては、現段階の最適解と言えます。きちんと外の音を聞けますし、デザイン性も高く、さらにBluetoothイヤホンとしてはお値段もお手頃です。
特別に優れた音質ではありませんが、これまでにない音楽体験ができ、さらには走りそのものがリズミカルになります。退屈だった長距離練習もお気に入りの音楽があれば、あっという間に終わります。
ケーブルがなくなっただけで、ここまで便利になるとは正直思いませんでしたが、現段階ではこれが最適解といい切れるほどの魅力的な製品に仕上がっています。ランニング中のイヤホンを探しているという人は、ぜひambie wireless earcuffsを試してみましょう。
現在はヨドバシカメラの店舗でも置いてありますので、実際に試すこともできます。気になる人はぜひヨドバシカメラで視聴させてもらい、気に入ったらその場で購入して帰りましょう。
ambie wireless earcuffsスペック
ambie wireless earcuffs | |
---|---|
価格 | 12,960円(税込) |
重量 | 約27g |
充電方式 | microUSB |
連続音楽再生時間 | 約6時間 |
待機時間 | 約650時間 |
Bluetooth® | Bluetooth®標準規格 Ver3.0 |
通信距離 | 最大約10m(Class 2) |
対応コーデック | SBC Codec(A2DP) CVSD(HFP) MSBC(HFP) |
マイク方式 | ECM(エレクトリックコンデンサマイク) |