フルマラソン1週間前は走らないほうがいい?【ベストコンディションを作り出せ】

ランニングしている男性

フルマラソンに向けてコツコツ練習を積み重ねてきた人も、練習がサボリ気味だった人も、さすがに1週間前にもなると頭の中はマラソン大会ことでいっぱいですよね。レース経験が浅いと、不安に押しつぶされそうになって、ついつい走りすぎてしまいます。

でも走りすぎるくらいなら、走らないほうがいいのですが、その理由がわからないとやっぱり走ってしまいます。そこでここではマラソン初心者のために、フルマラソン1週間前に何をすればいいのか、そして何をしてはいけないのかを詳しく解説していきます。

目次

フルマラソン1週間前で走力が伸びることはない

夕日に向かってランニングしている男性

まず頭に入れておいて欲しいのは、ここからどうあがいても1週間で自分の走力が劇的に変化することはないということです。ポイント練習をしても、長い距離を走っても、それなりに練習してきた人だと目に見えて走力が上がることはありません。

ですので1週間前になって特別な練習をする必要はありません。そして、この考え方を逆に考えると、1週間で1回も走らないでいても走力が劇的に下がることもありません。これがとても大きなポイントのひとつになります。

「走らなくても走力は落ちない」をなかなか受け入れることができないランナーが多く、不安にかられて普段以上に練習してしまうことがよくあります。その結果、コンディションを崩してしまって、レース当日に体が重かったり、だるかったりすることも珍しくありません。

繰り返しますが、フルマラソンにおいて1週間で何かが変化することはまずありません。2〜3年かけて体を作るので、その積み重ねが1週間程度で崩れることは絶対にありません。少なくとも私たち市民ランナーレベルにおいては。

走らないことに対して不安が出てきますが、その不安だけは自分で乗り越えるしかありません。

1週間前からはコンディション調整のためにたくさん寝る

走らないで寝ている女性

フルマラソン1週間前だからといって特別なことはしなくていいですが、自分にスイッチを入れるためにも1週間前に10km走をしておきましょう。レースで想定しているペース、もしくはそれよりもキロ5〜10秒速いペースでOKです。

間違っても10kmのタイムトライアルなどしないように。

ここで10kmのベストタイムを出すことに意味はありません。自分の思い通りのペースで、10kmを走れるかどうかを確認するだけです。息が上がらずに、心地よく、それでいて満足できるスピードで10km走れればそれで十分です。

アップとダウンを入れて15km程度走ったら、そこからはコンディションづくりに入りましょう。ここからは走っても1日30分を目処にしてください。繰り返しになりますが、ノーランでもまったく問題ありません。むしろ30分を超えて走るなら走らないほうがいい結果につながります。

走らないなら何をするべきか。答えは簡単です。ランニングの時間を睡眠時間に充ててください。おそらく、いつもよりも30分〜1時間は多く眠れるはずです。それで疲労を完全に抜くことができます。寝る前のストレッチも有効です。

カーボローディングは必要ない

パスタ

もしサブ3を狙うというのであれば、カーボローディングとして、体内にできるだけ多くの糖質を溜めておきたいところですが、マラソン1週間前に何をすればいいのかわからないというレベルの人なら、カーボローディングは必要ありません。

フルマラソンに4〜6時間かかるとして、それに必要なだけの糖質を体内に溜め込むことは物理的に不可能です。必ずエイドで補給をするか、それなりのランニング経験のある人は脂肪を燃焼させて、不足分のエネルギーを補うことになります。

なので、わざわざカーボローディングなんてしなくてかまいません。むしろ、炭水化物は控えめなくらいがちょうどです。なぜなら、糖質は体内に貯まるときに水分も一緒に保持してしまうので、体重が重たくなるというデメリットがあるためです。

糖質1gで3gの水が必要になり、糖質は400gまで体内に溜め込めるので、その場合は水分だけで1.2kgも保持していることになります。もちろん、走ることでその1.2kgは徐々に減るわけですが、スタートで1.2kg重たいと無駄な力を使うことになります。

最初から途中でエネルギー補給する前提にして、食事はいつもどおりに食べるようにしましょう。どうしても不安だというのであれば、前日のランチにパスタでも食べておきましょう。それくらいで十分です。

マラソン前日に1kmだけレースペースで走っておく

走っている男性

フルマラソン前日になると、ソワソワして間違った行動をとりがちです。そうならないためにも、そして筋肉に刺激を入れるためにも、5km程度のジョグの間、1kmだけレースペースで走ってみましょう。程よい疲労感も出てしっかり眠れるようになります。

間違っても10kmや20kmも走ってはいけません。

それはこれまで積み重ねてきたものを、すべて叩き壊すような作業だと考えてください。そんなことするくらいなら、まったく走らないほうがいい結果に繋がります。1週間前に何かをやって変わらないのに、1日前に頑張ってプラスになるはずがありません。

フルマラソン1週間前にしてはいけないこと

食べ物を前にしている女性

ここまでの説明で、フルマラソン1週間前に何をすればいいかがわかってもらえたかと思います。次に、30分を超えてのランニング以外に、何をしてはいけないのかについてもお話しておきましょう。

  • マッサージ
  • シューズやウェアの新調
  • 長風呂
  • 食べすぎ

ベテランランナーだと当たり前と思うかもしれませんが、初心者ランナーがやりがちなミスなので、1つずつ解説していきます。

慣れないマッサージや整体は逆効果

普段から定期的にマッサージや整体に通っている人なら、2〜3日前に調整のために通うのはありです。そうではなく、普段は行かないマッサージや整体はしないのに、レース前だからといって気持ちを入れるために行くのはNGです。

いつもと違う行動はすべてNGだと考えてください。トップランナーはフルマラソン1週間前でもマッサージを受けることがありますが、それはマッサージ慣れしているからです。揉み返しなどで体が思うように動かなくなることもあるので、気をつけましょう。

シューズやウェアの新調はマイナス

マラソン大会は、慣れたシューズとウェアで走りましょう。新しいシューズを履いて新しいウェアを身にまとえば、速く走れるような気持ちになります。確かに10kmくらいならそれもありですが、フルマラソンの42.195kmとなるとマイナス要因にしかなりません。

走らないようにして時間ができると、あれこれ考えてしまいがちですが、「いつもどおり」から離れれば離れるほど、自分の実力は発揮できなくなると考えてください。

長風呂は体を疲れさせる

お風呂はリラックスできる効果もありますが、一方で体にかかる負担も大きく、フルマラソン1週間前だとあまりおすすめできません。できればシャワーでさっと済ませて、睡眠という形でリラックスするのをおすすめします。

どうしても入浴したいなら、40℃程度のお湯で10〜15分を心がけてください。長風呂は汗をかいてしまい、体内の水分が抜けてしまうというデメリットもあります。フルマラソン前だけでも、さっと入ってさっと出るを心がけましょう。

食事は適量で食べすぎないこと

カーボローディングは必要ないとお伝えしましたが、食事の量も気をつけてください。練習量が減っているので、いつもの食事だとややカロリーオーバーになります。それくらいならまだいいのですが、大量に食べるのは止めておきましょう。

たくさん食べたからといって、それらをすべてエネルギーにできるわけではありません。むしろ体が重たくなって走れなくなります。内臓にも負担がかかってしまいますので、フルマラソン前の食事は常に腹八分目を意識しましょう。

まとめ

フルマラソン大会1週間前。初マラソンとなると、緊張感がかなり高まってしまい、不安な気持ちにおかしな行動をとってしまいがちです。でも、マラソン大会は練習の成果を試す場であって、結果を出さなくてはいけない場ではありません。

だから、心がけるのは「いつもどおり」なのですが、成果を試すにしてもコンディションがよくないと、実力をはかることができませんので、練習量を大きく減らしてベストコンディションで挑みましょう。オーバーワークになるくらいなら、走らないほうが良い結果になります。

コンディションを高めるには寝るのが1番です。練習時間が短くなった分はすべて睡眠時間に充てましょう。とにかく疲労を抜くことだけに集中してください。それだけでレースの結果が大きく変わります。

特別なことはせず、平常心で過ごす。これがフルマラソン1週間前の過ごし方の極意です。ここであがいてもマイナスになるだけですので、ここまでの積み重ねを信じて、しっかりとコンディションを上げていきましょう。

関連記事:マラソン大会当日の朝は何時に起きますか?

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次