ケガをしにくい体を作れるシューズ「MEDIFOAM」レビュー

RUNNING STREET 365でも紹介した話題のランニングシューズ「MEDIFOAM(メディフォーム)」。実際に履いて走る機会がありましたので、との特徴と魅力についてレビューします。どんなシューズなのか気になっている人は、ぜひ参考にしてください。

目次

想像していたよりもソールは硬め

MEDIFOAM(メディフォーム)は衝撃吸収と反発力にすぐれたソールですので、履く前のイメージはクッションのような柔らかさがあるのだと思っていました。ところがそれは足を入れた瞬間に間違いだったことに気づきます。

おそらく多くの人が最初に感じるのは「硬い」ということかもしれません。これで本当に衝撃吸収をしてくれるのか心配になる人もいるでしょう。その点に関しては後ほど詳しく説明しますが、それほど気にしなくて構いません。

シューズのアッパー先端部は、人差し指部が最も長くなる形状をしています。このため、このため足のサイズとして、親指のほうが人差し指よりも長いという人は、いつもよりも0.5〜1.0cm程度大きめのシューズを選ぶ必要があります。

もちろん、いま履いているシューズが同じように人差し指部が長いタイプで、爪が潰れたりしていないのであれば、そのままのサイズでかまいません。ただ、ソールが硬いことによって、シューズ全体の自由度が低めですので、ためし履きで小指が圧迫されるように感じたら、ワンサイズ上げてください。

MEDIFOAMの着地はミッドフットが最適

ランニングシューズメーカーは、ほとんど言わないのですが、シューズ選びでとても重要な事があります。それは自分の走り方とシューズの特性が一致しているかということです。

ランニングシューズは「どんなフォームでも走れる」というような売り方をされることがありますが、ほとんどのランニングシューズには、最適なフォームというものがあります。

「フォアフットでもミッドフットでもヒールストライクでも大丈夫」そんなシューズを開発しようと思ったら、膨大な開発費が必要になり、ソールもかなり分厚くなってしまいます。なおかつ歩きにくいシューズが仕上がります。

ランニングシューズにはスイートスポットと呼ばれる、ポテンシャルを最大に活かすことができる着地ポイントがあります。MEDIFOAMの場合は、それはミッドフットにあります。ミッドフットでもやや踵側、斜め後ろに押す感じで接地すると、大きな推進力を得られます。

反対にフォアフットやヒールストライクで接地すると、スタビライザーが活かされません。そのうえ硬いソールの影響で、膝が大きくブレてしまいます。MEDIFOAMはケガを減らすことができるシューズですが、これではケガのリスクは他のシューズとそれほど変わらなくなります。

もちろんスピードに乗らなければ、どこから着地してもMEDIFOAMの衝撃吸収力で膝を守れる可能性はあります。ただ、そういう人はどんなシューズを履いてもケガや故障のリスクは低めです。

MEDIFOAMでスピードは出すのは難しい?

衝撃吸収力が高いとなると、スピードが出せないのでは?そう思う人もいるかと思いますが、スピードを出すだけならMEDIFOAMでも問題なく出せます。ただし、最適なフォームになっていないと、やや強引に地面を押す必要があります。

筋力がある人ならスピードを出しやすいのですが、それはあまりおすすめできません。MEDIFOAMは辛さに耐えながら走るためのシューズというよりは、フルマラソンを笑って完走できることを望んでいるランナーに適したシューズです。

フルマラソンを走りきって、全然足はおかしくなっていない。そういう走り方を自然と身につけることができますが、無理にスピードを出そうとすると、フォームが理想のものとはかけ離れてしまいます。

でも、このスピードを出すときにもちょっとしたコツがあります。無理に加速しようとせずに、シューズの反発力や推進力を使えば、それほど頑張らなくてもスピードを出すことができます。

そのコツを掴むためにいろいろ試すべきか、レース用のシューズを別で用意するかは人それぞれでいいかと思いますが、決してスピードを出せないシューズではないことを頭に入れておいてください。

大事なのはMEDIFOAMを履いて練習をするということ

ランナーはどうしても「履くだけで速くなれる」シューズを望みがちです。断言しますがそんなシューズは世の中には存在しません。ナイキのヴェイパーフライ4%が注目されていますが、あのシューズでも速く走るためには、半年以上のフォーム改造が必要になります。

MEDIFOAMの場合は、履いて走ればもちろんケガのリスクを下げられますが、そこからケガをしにくい体を作りたいのであれば、履いてそれなりの距離を走り続けることが重要です。

私はMEDIFOAMを履いて2日間で111kmという距離を走りましたが、最初は膝に違和感がありました。これは、これまでの悪い癖をシューズによって矯正しているからだと判断しましたので、そのまま走り続けました。

その結果、翌日以降にいつものランニングシューズに履き替えると、スムーズな足の運びが出来ていることに気づきました。そんなにも長い距離を走る必要はありませんが、きれいなフォームを身に着けたいなら、強い足にしたいなら走り込みは必須です。

また、膝に違和感があったら、そこですぐにストップするのではなく、1kmでもいいから走ってからストップしてください。激しい痛みの場合はすぐに走るのを辞めるべきですが、矯正されている痛みであれば、その状態を体に覚えさせる必要があります。

これは産みの苦しみのようなものです。これまでの自分を変えていく行為をしているのですから、多少の無理はどうしても出てしまいます。それでも継続していればしっかりと筋肉もついてきますので、慌てずじっくり走り込んでください。

MEDIFOAMの今後の注目

MEDIFOAM(メディフォーム)を様々なところで見かけるようになって、ちょっと気になっているランナーさんも多いかと思います。今回履いて走ってみて、おもしろいチャレンジをされているシューズだと感じましたが、まだまだ伸びしろのあるシューズです。

  • 他の人と違うシューズを履きたい
  • 長い距離を走ってもケガや故障をしにくい体を作りたい
  • きれいなフォームで走りたい

このような思いがあるなら、ぜひMEDIFOAM(メディフォーム)を試してみてください。ただ、すでに紹介しましたが、試すときにはサイズやフィット感を気にして選んでください。足の指形状によって最適なサイズが変わります。

いつものサイズは目安にして、親指と小指が圧迫されないシューズを選びましょう。

ちなみにMEDIFOAMは、ウォーキング用モデルの発売も1月中旬から開始します。立ち仕事や歩き仕事が多い人は疲労の軽減が期待でき、ランナーなら普段履きで、走りの悪い癖の改善効果を期待できます。気になる人は下記ニュースリリースをご確認ください。

アキレスニュースリリース

MEDIFOAMはこれからも様々な分野で広がっていきます。そこでのノウハウがまたランニングシューズに活かされるはずですので、数年後にはもっと面白いランニングシューズが開発されているかもしれません。いまのモデルでも十分に画期的ですが、今後の進化を注目していきたいランニングシューズのひとつです。

以上、メディフォームのランニングシューズレビューでした。

アキレスウェブショップ
http://achilles-webshop.com/shop/r/rmedifoam/

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次