皇居ランを楽しむランナーの拠点のひとつだったASICS RUN TOKYO MARUNOUCHI（アシックスラン東京丸の内）が、新しいコンセプトとともに2023年8月25日にリニューアルオープン。これまでにありそうでなかったタイプのランニングステーションとなり、私たちのランニングライフに大きな影響を与えるものとなっています。
いったいどのような点がこれまでのランニングステーションと違うのか、アシックスがどのような狙いでASICS RUN TOKYO MARUNOUCHIをリニューアルオープンさせたのかについて、施設の特徴や魅力と合わせてご紹介していきます。
ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHIが目指すところ
ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHIを簡単に説明すると、ランニングステーションとランニングストアが融合した店舗ということになります。ただ、そのような施設はこれまでにもあり、それほど目新しいわけではありません。
これまでにありそうでなかったというのは、ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHIを拠点としたランニングライフサイクルができるという点にあります。たとえば、まずはランニングを始めようと考えたとします。最初に必要になるのはランニングシューズですよね。
このときASICS RUN TOKYO MARUNOUCHIを訪れると、足の形を計測してもらい、なおかつ現状の走り方を分析することで最適なシューズを提案してもらえます。それを購入することはもちろんできるのですが、その前に提案されたシューズをレンタルして、少し長い時間走ってくることが可能です。
たとえば候補が2種類あった場合、これまでのランニングストアですと、試し履きして感覚で決めるしかできませんでしたが、ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHIではどちらも走ってみることができるわけです。そしてシューズが決まったらトレーニングです。
皇居周辺のエリアを1人で走ることもできますし、ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHIのランイベントに参加して大勢で走る楽しみを持つこともできます。ある程度走れるようになったら、マラソン大会にエントリーすることになりますが、ここで本格的なランニング分析を受けることで、自分の目標タイムを決められます。
分析なしだと、5kmや10kmのタイムを参考にして「だいたい5時間以内に完走したい」とか「ちょっと欲張ってサブ4を狙おう」とか、感覚だけでペースを決めてしまいがちですが、分析を受けておくと科学的に根拠のあるペースを提示してもらえるので、失敗レースになりにくいという利点があります。
このレースをMOTION SENSORで計測しておけば、レースの振り返りができるようになり、それを元にまたカラダづくりを行ってステップアップしていく。ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHIはそんなサイクルの中心にある施設で、ランニングによってより豊かさや幸福感を得られるようにサポートしてくれます。
まさにアシックスの創業哲学である「健全な身体に健全な精神があれかし（ANIMA SANA IN CORPORE SANO）」を体現した施設。アシックスが好きという人も、まだ履いたことがないけど気になっているという人も、ぜひ時間があるときにでもASICS RUN TOKYO MARUNOUCHIを訪れてみてください。
ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHIでできること
ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHIはただのランニングステーションではなく、さまざまな機能を備えた施設になります。どのような機能があるのか詳しく見ていきましょう。
ランニングステーション
ロッカーやシャワー室を多く設け、ランナー同士がコミュニケーションを深めることができるよう、スペースにゆとりを持たせた空間となっています。ランニングステーションの利用料は会員登録無料で1回880円（税込）となっています。
ロッカー：男性66扉・女性54扉
シャワー：男女それぞれ6機
ランニングストア
ファンランナーからシリアスランナーまでそれぞれの嗜好にあったシューズを揃えています。また、ランニングのほか、さまざまなトレーニングに適した、機能性を持ちながらデザイン性も高めたアパレルや小物も購入できます。
ASICS FOOT ID
三次元足形計測機による足形の精密な計測を行えます。速く走るだけでなく安全に走るためにも、足形にあったランニングシューズ選びをサポートしてもらえます。（無料）
ASICS RUNNING ANALYZER
AI画像解析技術を用いたプロネーションタイプ判定を行ってもらえます。（無料）トレッドミル上での走行を10秒程度撮影し、ランニング時の足の運びを分析します。
アシックスが蓄積したランニングフォームに関するデータや知見をもとに、「ストライド」「ピッチ」「上下動」「体幹の前傾」「腕の振り幅」「脚の振り幅」「足首の角度」の計7つの項目について数値を割り出して評価します。
ASICS RUNNING LAB
専門機器を使用してランニングの総合的な能力を計測できるサービスで、ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHIではランニングフォーム測定と全身持久力測定を行えます。スポーツ工学に関する知見と技術を生かし、ランナーの特徴を科学的にとらえ、パフォーマンス向上の指針を提案し、「目指すランナー」へのランニング能力向上をサポートしてもらえます。
ランニングフォーム測定（1回）：5,090円（税込）
全身持久力測定：初回 13,200円（税込）、2回目以降 8,150円（税込）
レンタルサービス
さまざまなレベルのランニングシューズほか、ランニングデバイス、ウエア、バスタオルを用意しています。ランニングシューズは200足以上ラインアップしており、豊富な種類の中からお試しいただけます。ランニングデバイス（MOTION SENSOR）は無料でレンタル可能です。
ランニングイベント
アシックスランニングクラブコーチがさまざまなランニングイベントを連日開催し、平日は無料で参加できます。ランナーのレベルに応じたプログラムほか、女性限定の街ランやウォーキングを取り入れたものなど初心者でも気軽に参加できる内容になっています。（事前予約制）
ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHIを使ってみた
実はリニューアルオープン前に、ランニングイベントの体験会がメディア向けに開催されており、そのイベントに参加してきたので、実際にASICS RUN TOKYO MARUNOUCHIを使ってみて感じたことをレポートしていきます。
まず施設に入って感じたのが「いい香りがする」ということ。もうその時点でASICS RUN TOKYO MARUNOUCHIが他の施設とはまったく違うことがわかります。まず女性を強く意識しているということ。そしてランニングを汗臭いスポーツではなく、爽やかなスポーツにしていこうという、アシックスの強い意志を感じます。
建物は地下なので最初は戸惑うかもしれません。地下の入口から入ったら受付カウンターが右前方にあります。ここで施設利用料を払うのですが、支払い方法は現金、クレジットカードもしくはSUICA、そして中国系のカードなどが対応しています。PayPayなどの電子マネーは現時点では対応していませんのでご注意ください。
受付をしたら、そのままロッカーに流れていけます。ロッカーのサイズは一般的なもので、荷物が多いと入り切らないかもしれません。その場合は受付で預かってもらいましょう。レンタル品が必要な場合には受付に持って行って利用料金を支払います。
嬉しいのは最新のランニングシューズが勢ぞろいしているという点です。ランニングステーションにありがちな、型遅れのモデルではなく、発売されたばかりのシューズも借りられるので、購入前に自分の足に合うか試走してから購入できます。新モデルが出たときに、買うかどうかで迷ったときにありがたいですよね。
今回は比較的初心者向けのランニングイベント体験ということで、広場でストレッチをしてから約3.5kmのコースを走ってきました。イベントレベルに応じてもっと長い距離を走ったり、インターバルトレーニングをしたりと、自分の走力に合わせて参加できるようになっています。
そしてこのランニングイベントは平日開催分は無料。土日祝日は有料ですが、それだけしっかりと時間を取って走り方などを教わることができます。イベントの詳細はASICS RUN TOKYO MARUNOUCHIのサイトでご確認ください。
走り終えたらシャワーで汗を流すことができます。男子ロッカーは66扉に対して6機のシャワーですので、それほど待つことなく利用できます。シャワーの水圧は少し弱めだったのがちょっと残念でしたが、東京は貯水量が少ないようなので仕方ないですね。
いずれにしてもランニングステーションとして不備があるわけでもなく、丸の内なので走り終えた後の一杯をちょっとおしゃれなお店で楽しむこともできるなど（有楽町や神田のごちゃごちゃ感も好きですが）、ランニングストアのおまけではなく、本格的なランニングステーションとして活用できます。
今回は利用しませんでしたが、さらに分析などもしてもらえるわけで、ランナーにとっては東京の新しい観光スポットとなるかもしれません。シューズやウェアをレンタルできるので出張帰りの新幹線待ちの時間に、手ぶらでふらっとやってきて、皇居を走るなんて使い方もできます。
皇居ランを楽しんでいる人も、遠方からやってきた人も、ぜひASICS RUN TOKYO MARUNOUCHIを体験してみてください。ただのランニングステーションではないという意味を、すぐに理解してもらえると思います。これまで以上に活力に満ちた毎日を過ごすために、ぜひランニングライフの拠点としてご活用ください。
