【シューズレビュー】ナイキ エア ズーム テンポ ネクスト%

【シューズレビュー】ナイキ エア ズーム テンポ ネクスト%

理想のロング走&レースシューズとしてナイキ エア ズーム テンポ ネクスト%をご紹介しましたが、実際に履いてみて訂正しようと思います。ナイキ エア ズーム テンポ ネクスト%はトレーニングのためのシューズであり、レースでの使用には向いていないというのが実際に走ってみた完走です。

プレスリリースだけで紹介記事を書くとこういうことが起こります。ランニングシューズはやはり履いてみないとわからないことが多々あります。それはともかくナイキ エア ズーム テンポ ネクスト%を履いて走って感じたことについて、忖度なく書いていきます。

ナイキ エア ズーム テンポ ネクスト%は速く走らせないシューズ

まずはナイキ エア ズーム テンポ ネクスト%のコンセプトについてお話しましょう。このシューズはトレーニング用に調整されていますが、具体的にどこがトレーニング用なのか走ってみてわかったことは2点あります。

  • スピードが出ないようにして足を守る
  • 耐久性を高くして買い替えサイクルを延ばす

まず前提にあるのが、レースシューズはナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト%だということです。テンポはその直系にあたるランニングシューズですが、アルファフライほどはスピードが出ないように作られています。スピードが出るというのは、体にかかる負荷が大きくケガのリスクも高くなります。

だから、同じような走り方をしてもスピードが抑えられるようにすることで、過負荷から足を守ってくれるというわけです。アルファフライは100%のポテンシャルを引き出してくれますが、テンポは80〜90%といったところでしょうか。

スピードが出ないようになっている仕組みは2つあって、まずは全体的に重たくなっているという点です。アルファフライは26.5cmで210g、テンポは27cmで252g。アッパーの耐久性を高くして破れにくくしているのでしょう。リアクトフォームを採用しているのもシューズを重たくしています。

スピードが出ないようになっている仕組みのもうひとつが、そのリアクトフォームを使っているという点です。アルファフライは足裏全体で反発をもらえますが、テンポのほうが大きく踵が沈みます。反発のタイミングもアルファフライよりも遅くここでロスになります。

アルファフライは速さを追求しているので耐久性をほとんど無視していますが、決して安いものではないので、毎月買い替えられるランナーは限られています。どれくらいの耐久性があるかはわかりませんが、少なくともアルファフライよりは長持ちします。その結果として重くなっているわけですが。

全体的なチューニングができていない印象

コンセプトとして意図的にスピードを抑えるようになっていると感じたわけですが、正直な感想を述べればチューニングがほとんどできていない感覚があります。ナイキ ズーム エア ポッドは不安定さをもたらし、リアクトフォームは走りのリズムを壊します。

それぞれの機能が優れているのはアルファフライやリアクトシリーズからも分かっていますが、良いものを集めてきたからいい結果につながるわけではありません。それぞれのパーツが最適な効果をもたらすためのチューニングが必要で、ナイキ エア ズーム テンポ ネクスト%はまだその域に達していません。

4番バッターが集まっても勝てるチームにならないのと同じで、ランニングシューズというのはバランスがとても重要です。そのバランスが取れていない上に重たいということで、レース用として考えている人は第2世代が出るのを待ったほうがいいのかなとは思います。

そもそもしばらくマラソン大会もなさそうです。サブ3を狙うくらいのランナーであれば、安くなっているペガサスターボ2を買ったほうがまだ幸せになれるかもしれません。テンポの重さを考えるとペガサスターボのほうが気持ちよく走れます。

ナイキとしてはペガサスターボの後継としてナイキ エア ズーム テンポ ネクスト%を考えているのかもしれませんが、今の重さではトレーニング用にはなってもレース用には不向きです。テンポはあくまでもアルファフライをレースで履くためのトレーニングシューズです。

アルファフライとセットなら買いの1足

ランニングシューズにはそれぞれ役割というものがあります。アルファフライのように自分のポテンシャルを限界まで引き出してくれるランニングシューズもあれば、リアクト インフィニティ ランのように足を守るためのランニングシューズもあります。

その中でナイキ エア ズーム テンポ ネクスト%はアルファフライでレースを走るためのトレーニングシューズです。シューズの形状としてはアルファフライに近づけることでトレーニングとレースでの違和感をなくしていますが、アルファフライほどのスピードは出せないようにして、足を守ってくれます。

そしてアルファフライよりも耐久性が高いため、トレーニングですぐに消耗して買い替えるというのを避けられます。でも、それだけです。レースで1秒を削りたいのであれば、重量のあるテンポは選択肢から外れます。軽くて走りやすいシューズは他にもあります。

そういう意味ではアルファフライとセットになって、初めてその存在価値が出てくるランニングシューズです。むしろアルファフライを持っているのであれば、トレーニングはテンポで行うのが理想です。懐事情を考えるとなかなか難しいかもしれませんが。

ちなみに「速く走らせない」と書いたのはヴェイパーフライやアルファフライと比べてということで、ペガサスターボよりはスピードが出るとしている人もいるので、人によっては「速く走れる」と感じるかもしれません。ランニングシューズには相性もあるので「最高のシューズ」と評価する人もいるはずです。

RUNNING STREET 365のレビューとして伝えたいのは、「アルファフライとセットで使うのがベスト」ですが、他のレビュアーはまた違った評価をするかと思いますので、このレビューだけで決めるのではなく、他のサイトやYouTubeの動画なども参考にしてください。

また、東京ならラフィネランニングスタイル Neo店でナイキ エア ズーム テンポ ネクスト%がレンタルシューズにラインナップされています。NIKEアプリのダウンロードと通算2500kmを走ったことを証明できるものが必要ですが、レンタル料金は150円でタオル付きです。

いきなり購入するのは不安という人は、ぜひレンタルシューズで皇居ランニングをしてみて感触を確かめてみましょう。

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