※記事公開当初「フルレングスの5本骨状カーボンバー」となっていましたが、アディダスより「フルレングスのグラスファイバー製5本骨状バー」であると情報修正があり記事とタイトルを修正しています。
ランニングシューズは世界記録を狙うためのハイパフォーマンスモデルが注目されがちですが、私たち一般のランナーにしてみれば、それらはオーバースペック。本当はレースも練習も1足でやりくりしたいところですよね。
シューズメーカーもそれをわかっているので、シューズ競争が落ち着いたこの段階でスタンダードモデルの開発に力を入れています。アディダスのスタンダードモデルは「ADIZERO BOSTON」。その12代目となる「ADIZERO BOSTON 12」が発売になりました。
用途を選ばないオールマイティシューズ
まず先に伝えておきますが、「ADIZERO BOSTON 12」 は記録を追い求めるシリアスランナーにとってのレースシューズにはなりません。そのような人はこれまでと同じように「ADIZERO ADIOS PRO 3」が最適解になります。
その理由は片足270gという重さにあります。ハイパフォーマンスモデルは速さを追求するために、スピードを出すことを阻害する要因を徹底して削ぎ落としていますが、「ADIZERO BOSTON 12」 はオールマイティシューズなので耐久性も重視しており、どうしても重たくなります。
ただそれはキロ3分台で走るレベルで困るレベルで、サブ3.5レベルまでなら「ADIZERO BOSTON 12」 は最高の相棒になってくれます。なぜなら「ADIZERO BOSTON 12」 は、「ADIZEROシリーズ」におけるイノベーションの可能性を広げ続けるというアディダスの決意の証として開発された1足だから。
今回、ペレス・ジェプチルチル選手、アベル・キプチュンバ選手、アンジェラ・タヌイ選手など、世界第一線で活躍するトップアスリートの協力を得て、19 回ものテストセッションを実施。そこで得た独自の知見を開発プロセス全体で活用し、圧倒的な速さを目指すランナーのニーズに応えるシューズを目指したとのこと。
その結果生まれた「ADIZERO BOSTON 12」 は、高機能パフォーマンステクノロジーを搭載し、スピードを追求するトレーニングランにもレース本番にも対応するオールラウンドな設計となっています。だったらシリアスランナーにも……となりそうですが、そのレベルになるとやはり重さがネックに。
もちろんシリアスランナーにも履いてもらいたい1足です。なぜなら「ADIZERO ADIOS PRO 3」は耐久性がそれほど高くないので練習で何度も履くわけにはいきません。このため「ADIZERO ADIOS PRO 3」の練習用シューズとして「ADIZERO BOSTON 12」が活躍するわけです。
もちろんサブ4やサブ5を狙うランナーにとっては、これ1足ですべてできてしまう1足です。ジョグのペースが速くなりすぎる場合には、同時発売の「ADIZERO DURAMO SPEED」がおすすめですが、基本的にはシューズの履きわけも必要なく、最高の相棒になってくれます。
秋からはじまるマラソンシーズンで結果を残したい。そう考えている人はぜひ「ADIZERO BOSTON 12」を試してみましょう。
ADIZERO BOSTON 12 搭載テクノロジー
エンジニアードメッシュアッパー
軽さを保ちながら、優れたフィット感と通気性の高いメッシュ素材で、ランナーのテンポトレーニングをサポート。主要なゾーンへ個別にサポート力を与えるアイステイ構造により、中足部の安定性と前足部の屈曲性を実現。
ENERGYRODS 2.0
フルレングスのグラスファイバー製5本骨状バー「ENERGYRODS 2.0」がハイパフォーマンス ミッドソールに必要な剛性を提供。かかとからつま先へのスムーズな体重移動を実現し、ハイスピードトレーニングでレース当日のようなパフォーマンスを発揮することが可能に。
※記事公開当初「フルレングスの5本骨状カーボンバー」となっていましたが、アディダスより「フルレングスのグラスファイバー製5本骨状バー」であると情報修正がありました。
LIGHTSTRIKE PRO + LIGHTSTRIKE 2.0
クッション性、反発性、弾力性、軽量性など全てをハイレベルで実現した高機能性フォームLIGHTSTRIKE PRO と、新開発の LIGHTSTRIKE 2.0 で構成されたレイヤードミッドソール構造で、クッション性を活かしたダイナミックな走りをサポート。
CONTINENTAL RUBBER
自動車やレース用自転車にも採用されているContinental™ラバーを採用。あらゆる天候、コンディション下における優れたグリップ力と、スリップによるエネルギーロスの軽減に貢献。各部位にパーツ分けされた異なるグルーヴ構造がスムーズなモーションを保ったまま地面をしっかりとつかむ。
開発担当者・アスリートコメント
■アディダス シニアグローバルプロダクトマネージャー シャーロット・ハイドマン
アスリートの貴重なフィードバックをしっかりと聞き取って反映することは、新製品の開発プロセスにおいて極めて重要な部分です。最新のアスリートテストのおかげで「ADIZERO BOSTON 12」 はスピードワークアウトやテンポランの非常に頼もしいパートナーに仕上がりました。
■ペレス・ジェプチルチル選手
アディダスと力を合わせてトレーニングシューズやレースシューズを新たに開発することは、アスリートの私にとって非常に重要な経験です。また、自分の経験やフィードバックを伝えられるまたとない機会でもあります。目の前でデザインが形作られるプロセスを見ていると、私のニーズに応えてカスタマイズされていくような気分になります。新モデル「ADIZERO BOSTON 12」 のテストは素晴らしい経験でした。
ADIZERO BOSTON 12 製品概要
価格 | 18,700円(税込) |
サイズ | MENS:23.0-30.0cm、31.0cm WOMENS:22.0-26.0cm |
重さ | 270 g(27cm 片足重量) |
ソールスペック | ドロップ:8.5mm ヒール:39.5mm 前足部:31mm |
発売日 | 2023年6月1日 |
URL | https://shop.adidas.jp/item/?collection=adizero&subcollection=adizero_boston&condition=6&order=1 |