今年の春に開催され大人気イベントとなった「Reebok Spartan Race」。この秋にも東京で開催されることが決まっていますが、そのスパルタンレースに最適なシューズとしてリーボックが発売したのが「オール テレイン スーパー 3.0」です。
スパルタンレースの練習会として開催されたReebok SPARTAN TRIAL TOKYOで試し履きさせていただいたので、そのフィーリングなどをレポートします。
オール テレイン スーパー 3.0はトレラン用シューズという位置づけですが、普通のトレラン用とは少し違います。コンセプトとしてスパルタンレースに対応するように考えられているため、安定して走り続けるだけでなく、時には瞬発力を発揮できるように作られています。
その結果、足裏からフラットに着地をすると、イン側(親指側)に強くプロネーションします。最初はその理由がわからなかったのですが、スパルタンレースのトレーニングを受けているうちに理解できました。
このシューズは「親指に力を入れやすく作られている」ということです。
もともとリーボックはフィットネス系に強みを発揮するブランドですので、常に一方向に走るだけのランニングと違い、左右へのクイックネスも求められるシューズを作っています。
ランニングシューズは、足裏全体で前に進む推進力を作り出せればいいのですが、フィットネスのような動きを考えると、親指での踏ん張りというものがどうしても必要になります。
力を入れて踏ん張るときや、急な方向転換。そういうものに対応しようとすると、いかにして効率よく親指に力を入れられるかが重要になります。
このため、ランニングしかしていないランナーは最初このフィーリングに戸惑ってしまうかもしれません。人によっては「走りにくい」と感じることもあるはずです。いきなり長時間履いて走ると膝に違和感が出る可能性もあります。
このシューズを履きこなすには、膝周りの筋肉の強化と、親指で踏ん張ったり、蹴り出したりして加速力をつける走り方をマスターしなくてはいけません。ただ、それができるようになったとき、間違いなくスパルタンレースでは、かなりの好成績を収めることができるはずです。
このシューズの面白いところは、“H2O DRAIN”と呼ばれるシューズの中の水を排水する機能が付けられていることです。Reebok SPARTAN TRIAL TOKYOでは快晴でしたので、その機能を試すことができませんでしたが、これこそがオール テレイン スーパー 3.0がスパルタンレースに向いている理由です。
普通のシューズでは泥水の中に入ってしまうとシューズが重くなり、その後に必要以上の力を出さないと走れなくなってしまいます。“H2O DRAIN”が付いているオール テレイン スーパー 3.0はいつまでもシューズの中に水が残りません。
撥水性の高いソックスと組み合わせれば、いつでも快適な状態を保つことができ、レース終盤でもしっかりと路面を掴んで走ることができます。
トレイルでも効果を発揮できそうですが、今回はトレイルでの試し履きをしていませんので、あえて評価はしません。イン側へのプロネーションがトレイルの路面でどのような影響を与えるのか気になりますが、また機会があればレポートしたいと思います。
少なくともスパルタンレースでの使用を検討しているのであれば、これは「買い」で間違いありません。トレイルも整備されたものではなく、もっと悪路を走るアドベンチャーレースでも力を発揮してくれそうな一足です。
オール テレイン スーパー 3.0商品概要
サイズ | 25.0〜29.0cm |
重量 | 260g (27cm) |
定価 | 13,500円(税込) |
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