これからのシーズンはロードの気温が高くなるので、少しでも涼しいトレイルを走ろうと考えている人もいますよね。そんなトレランもロードの延長で楽しんでいるうちはロードの装備で十分ですが、本格的に楽しみたいなら専用のツールが欲しくなります。
今回はそんなトレランに最適なツールとしてPolar Grit Xをご紹介します。ポラールはここ数年、積極的に新製品を発売しており、世界的にも注目度が増しているメーカーです。そんなポラールが発売したPolar Grit Xの魅力についてお伝えしていきます。
Polar Grit Xの特長
Grit Xは登山やトレイルランニング、マウンテンバイクなどアウトドアで長時間スポーツを楽しむユーザに向けて開発されました。
重さは64gとやや重たいのですが、トレーニング時にGPSや心拍計測などの全機能を使った場合は最大40時間、心拍計測をオフ・GPSの記録間隔を変更できる省電力設定にした場合は最大100時間も連続使用できます。
堅牢性(耐衝撃、防水、防塵など)は、ミルスペック「MIL-STD-810G」に準拠していますので、転倒や衝突などがあっても簡単には壊れません。トレランをする人にはこれが1番ありがたいかもしれません。
注目は新機能の「FuelWise™」。1回に補給する炭水化物量とトレーニング時間、平均心拍ゾーンを設定することで、エネルギー補給回数が事前に分かり、適切な量の補給食を用意できます。トレーニング中の心拍数の状況に応じて適切なタイミングでエネルギー補給のアラート(アラーム音+振動)で通知してくれます。
また、水分補給についてもトレーニング中に摂取が必要な総水分量が事前に分かり、設定した時間ごとにアラートで通知します。これによって、エネルギー不足による低血糖状態になるハンガーノックや脱水症状を起こす可能性を抑えることができます。水分を失いやすいトレランだけでなく夏場のロードでもありがたい機能です。
同じく新機能の「Hill Splitter™」は、アップヒル(上り)、ダウンヒル(下り)という道の状況を、内蔵の気圧計で自動判別してくれます。上り、下りのセクションごとにスピードや距離などを表示するため、「上り区間のみのスピード」など、トレーニングに必要なデータを抽出して見ることができるようになっています。
Grit Xに搭載の「ルートガイダンス」によるナビゲーション機能は、ドイツのkomoot社が提供するルート作成アプリ「komoot」(一部有料)と連携しており、komootで作成したルート情報(GPX、TCXファイル)をGrit Xと同期することで利用できます。
進路変更ごとに、「何メートル先を左折」など次の進路変更までの距離と曲がる方向が表示されます。コンパス機能もあり、登山時に紙の地図などで再確認する際に利用できます。トレランのコースが事前にわかっていれば、ロストするリスクを抑えることができます。
また、スマートフォンとの連動で、天気予報も表示できます。
定価が税抜で59,800円とポラールのランニングウォッチとしてはかなり高額になっていますが、トレランに必要なスペックを十分に満たしており、デザインもシンプルで使いやすく上がっています。ボーナスが出るよという人は、欲しい物リストに入れておくといいかもしれません。
Polar Grit Xに搭載された新機能
ポラールのGrit Xに搭載された機能の一覧をまとめてみました。
- 心拍計測オン+GPS1秒毎記録で最大40時間の稼働
- 心拍計測オフ+GPS2分毎記録で最大100時間の稼働
- 栄養、水分補給を管理する「FuelWise™栄養補給リマインダー」
- 上り下りのトレーニングデータを自動計測する「Hill Splitter™」
- ルートナビゲーション機能「ルードガイダンス」(要komoot)
- ミルスペック「MIL-STD-810G」に準拠した堅牢性
- 心拍計測テクノロジー「Precision Prime™センサー」採用
- 消費した炭水化物、たんぱく質、脂肪の消費割合を表示
- スマートフォンと連動した2日後までの天気予報表示
- 100m防水「WR100」
Polar Grit Xに搭載されている基本機能
上記の機能だけでなく、従来のポラール商品に搭載されている下記機能ももちろん使えます。
- Running Index
- トレーニング負荷Pro
- Nightly Recharge™
- Sleep Plus Stages™
- Serene™ 呼吸エクササイズ
- 手首でのランニングパワー計測
- GPS機能(みちびき対応)
- VO2maxの計測
ポラールのランニングウォッチを使っている人にはおなじみのこれらの機能が使えます。使ったことのない人に説明すると、トレーニングによる負荷の大きさがわかり、疲労回復度も可視化できます。睡眠の質を測ったり、ストレスを取り除く呼吸トレーニングもできます。
他のメーカーと同じようにトレーニングメニューも提供してくれるので、オールマイティに使えるGPSランニングウォッチということになります。
実際にPolar Vantage Mを利用していますが、Nightly Recharge™はかなり重宝する機能となっています。メンタル面と肉体面での自分のコンディションがわかるので、ポイント練習をいれるべきかの判断基準になります。
Polar Vantage Mはレビュー記事がありますので、そちらも参考にしてください。
Polar Grit X商品概要
色 | ブラック、グリーン(Mサイズ・Lサイズ) ホワイト(Sサイズ) |
バッテリー | ・24時間心拍計測使用で最大7日間 ・高精細記録によるトレーニング連続使用で最大40時間 (GPS1秒、心拍計測オン) ・省電力設定によるトレーニング連続使用で最大100時間 (GPS2分毎、心拍計測オフ) |
操作 | カラータッチディスプレイ+5ボタン |
重さ | 64g(リストバンド含む) |
サイズ | 直径47mm×厚さ13mm |
防水 | 100m防水(WR100) |
動作温度 | -20°~50°C |
ディスプレイ | ラミネートゴリラガラスレンズ |
希望小売価格 | 59,800円(税抜) |
発売日 | 2020年6月4日 |
セット内容 | Polar Grit X、USBケーブル、スタートガイド |