日本国内での発売が開始された中国のスポーツブランドである361°(サンロクイチ)。数年前まで中国の「ランニングシューズなんて……」と言われていましたが、すでに欧米では徐々にシェアを伸ばしつつあります。
そんな361°から発売になったのはクッション性の高い「SPIRE 4」です。驚きは税抜で16,800円という価格設定。すでに中国ブランドは安いという常識が覆っているという現実。そして、この価格帯でも売れるという自信。
ただ、本当にその値段で売れるのかという疑問もあります。そこで、今回は361°の「SPIRE 4」についてどんなシューズなのか、そして日本で売れるのかどうかについてお伝えしていきます。
安定感と推進力が高いシューズ【推測】
SPIRE 4は「衝撃吸収と推進⼒を⾼いレベルで両⽴」を掲げているランニングシューズですが、現在発売されている世界中のランニングシューズのほとんどが、同じことをアピールしています。ベアフット系のシューズでもなければ、世の中のランニングシューズはすべて、衝撃吸収と推進⼒を備えています。
そして、SPIRE 4の重さは27cm片足で約286gですので、決して軽量というわけではありません。それなりに走り込んでいるランナーにしてみれば、むしろ重たく感じるかもしれません。そう考えるとシリアスランナーのレースシューズではありません。
ただSPIRE 4はカーボンシャンクを搭載しています。ここが大きなポイントになります。カーボンファイバーシャンクが入ったことで、どのような効果が得られるのか。考えられる効果は2点あります。
- 特別な推進力が生まれる
- 安定感が増す
もし前者であればタイムを狙う人のシューズ候補になりますが、そうなるとあと50gは軽く仕上げてくるはずです。そうなるとやはり、ランナー人口が多いフルマラソンを4〜6時間で走るランナーが最後まで安定して走れるシューズと推測できます。
あくまでも推測ですが従来の樹脂製スタビライザーが、カーボン製になって耐久性と剛性が上がり安定性が出ているのでしょう。ヴェイパーフライのような強い反発力を得られるわけではないと考えたほうが良さそうです。
361°の「SPIRE 4」は買い?待ち?
デザイン性もよく、中国ブランドという他の人がまだ履いていないという魅力もあります。でも、税抜で16,800円という価値があるかどうかはかなり判断が難しいところです。アシックスでいえばNOVABLASTやGLIDERIDEと同じ価格帯だと思うと簡単には手が出せませんね。
カーボンを採用していることを思えば、比較的リーズナブルともいえますが、問題はそのカーボンがどれくらいの効果があるのか、レビューなども少なくて見えてこないという点にあります。
感動するくらいの推進力があるなら決して高くありませんが、安定感も推進力もそれほど感じないのであれば割高です。とはいえ、SPIRE 4は361°の自信作なのでしょうから、がっかりすることはないはずです。
ただ、日本のマーケットで16,800円のランニングシューズが売れるかというと、かなり厳しいのが現実です。日本人は中国ブランドに対して「安かろう悪かろう」のイメージが定着しているので、そんなにも出せないのが現実です。
それをわかっているのか、販売を手掛けるゼットでは中国ブランドであるという紹介はしていません。「アメリカでは広く認知されたブランド」と紹介していますが、361°好きとしてはあまりちょっとモヤモヤが残りますが、それは私情ということで。
この価格帯のシューズを情報が少ない中で買うのはかなり勇気がいると思います。いずれ購入してブログなどにレビューする人も出てくるはずですので、それが出てくるのを待つのがおすすめです。
ただ、新しいものを誰よりも早く試したい。そういう好奇心旺盛なランナーさんであれば、楽しめる1足に仕上がっているはずですので、ぜひ試してみてSNSなどでレビューしてください。
SPIRE4商品概要
MEN'S | WOMEN'S | |
---|---|---|
価格 | 16,800円(税抜) | 16,800円(税抜) |
サイズ | 25.5-28.0cm | 23.0-25.0cm |
重さ | 約286g (27.0cm片足) | 約232g (24.0cm片足) |
ドロップ | 9mm | 9mm |
カラー | Microchip/Ebony Jewel/Spark | Ebony/Glass Green Ash/Sea |