ワークマンのランニングシューズといえば、カーボン配合プレート内蔵の「ハイバウンス オーバードライブ」が注目されていますが、推進力が強いため人によっては走らされる感覚があるので、ジョグには使えないかもと感じているかもしれません。
ジョグにおすすめなのは980円の「アスレシューズライト」なのですが、デザイン性とフィット感がいまいちという人もいるかと思います。そこでおすすめしたいのが4cm防水の「アスレシューズ ストームランナー」。ちょっと地味な存在ですが、梅雨に向けて持っておいて損はない1足です。
※この記事で使用した「アスレシューズ ストームランナー」は、ワークマンアンバサダーとしてワークマンから提供をいただいたものになります。
高い安定性と程よい軽さで快適にジョグができる
ワークマンのアスレシューズ ストームランナーは4cm防水を売りにしたランニングシューズで、アッパー素材には透湿防水生地を採用しており、小雨くらいなら濡れを気にせずに走れる1足です。ワークマンとしては、雨の日や雨上がりのランニングを想定して開発されたのかもしれません。
ただ実際に「アスレシューズ ストームランナー」を履いて感じたのは、「アスレシューズライト」に近い安定感の高さです。アウトソールがフラットなので足裏全体に着地でき、ブレることなくきちんと地面を感じながら一歩ずつ走れます。
アスレシューズライトと同じように変なクセがないのもポイント。膝が捻じられることなく、裸足ランニングの感覚に近い走りができるので、まだ筋力ができていない初心者ランナーが足づくりの段階に履く1足としてもおすすめ。
重さも26cm片足で260gですので、重たく感じることはありません。ドローコードでフィットさせるので、追従性はそれほど高くありませんが、キロ5分台よりも遅いジョグならストレスを感じるようなことはありません。アッパーが柔らかく安心感があるのもジョグに適しています。
ワークマンのランニングシューズは幅広モデルが多いといった特徴がありますが、「アスレシューズ ストームランナー」はややタイト。もっともアッパーが伸びるので、足の幅がかなり広い人でないと窮屈に感じることはないはずです。
走り方としては、ミッドフット着地がおすすめですが、踵部にはしっかりと補強が入っているので、フラットな着地を意識していれば踵着地でも問題ありません。ただし「アスレシューズ ドリブンソール」のように足裏をローリングさせて走ることはできません。
あくまでもベースはフラット着地。足裏全体で体重を受けるようにして走るのがおすすめです。
トレイルでもしっかりグリップしてくれる
防水性に優れているなら、やはりトレイルも走ってみたいところ。ウェットな路面でシューズが濡れるのを気にしなくてもいいだけでなく、もしドロドロになっても水で簡単に汚れを洗い流せそうじゃないですか。「アスレシューズ ストームランナー」はお手入れの手間を省いてくれるのではないかと期待。
実際にトレイルに入ってみると、想像していたよりも随分と走りやすいことに気付きました。トレランシューズと比べれば軽量ですし、何よりもアウトソールがしっかりと地面を掴んでくれるので、滑るのでは?と不安になることなく前に進めます。
ソールが柔らかいのもあって、地面からの突き上げもあまり感じません。もちろんトレランシューズと同等のグリップ力があるわけではないのですが、里山をジョグするくらいなら「アスレシューズ ストームランナー」まったく問題ありません。
走り終えてから自宅でシューズを洗ったのですが、予想通りお手入れはとても簡単。いつもきれいな状態を維持できるので、ロードもトレイルも気分良く走れます。泥汚れもないので普段履きとしても使えるのはとても魅力的です。
ロードもトレイルもこれ1足で走れて1,900円というのは、かなり衝撃的な値段設定です。トレランシューズなら1万円台はかかって当然。2万円近くするものもあると考えると、時々しか山に入らないならワークマンの「アスレシューズ ストームランナー」で十分です。
ソールとの一体感と通気性の低さを妥協できるかどうか
ロードやトレイルをジョグペースで走るなら、ワークマンの「アスレシューズ ストームランナー」はとても魅力的な1足ですが、弱点がまったくないわけではありません。例えばソールが足裏と一体になる感覚が低く、ソールそのものは柔らかいはずなのに、なぜか「硬い」と感じる可能性があります。
ただ1,900円のランニングシューズに、足裏とソールの一体感まで求めるのはムリというもの。それを手にしたいなら、インソールを組み合わせればいいだけのこと。ただ、人によっては「走ると硬い」と感じる可能性があり、その場合には「アスレシューズ ストームランナー」での走りを快適に感じないかもしれません。
そして、もうひとつは仕方ないことなのですが、透湿であるとはいえシューズ内が蒸れます。これは高級な透湿防水素材であっても起こることですので、防水効果があるシューズがある程度「蒸れる」のは当然のことなのですが、それをストレスに感じる人もいるはずです(私はやや気になる程度でした)。
そういう意味では夏の着用は避けたほうがいいかもしれません。夏のランニングは通気性の高いシューズのほうが間違いなく快適で、集中力を維持して走り続けられます。汗をかきやすい人が「アスレシューズ ストームランナー」を夏に履くと、蒸れて靴ずれを引き起こす可能性があります。
適材適所を考えれば、夏の使用は避けるのが無難。ただ蒸れるかどうかは個人差が大きいので「まったく問題ない」となるケースも考えられます。しっかりとした防水機能を搭載している以上、多少通気性が損なわれていることは頭に入れておいたほうがいいポイントになります。
4cm防水で雨の日の通勤が苦痛でなくなる万能シューズ
ワークマンの「アスレシューズ ストームランナー」は多少の欠点があるシューズですが、迷っているなら「買い」の1足です。デザイン性に優れたジョグシューズですし、安定感も高いのでケガを防ぎやすいといったメリットもあります。そもそも欠点のないランニングシューズなんてどこにもありません。
強くおすすめする最大の理由は、雨の日のレインシューズとして使えるという点にあります。完全防水というわけではありませんが、少しくらいの雨であれば防いでくれるので、雨の日の通勤で足が濡れてやる気が起きないという状態を回避できます(実際に雨の日に履きましたが、全然濡れなくて快適でした)。
ブラックモデルはソールも黒いので、業種にもよりますが通勤にも使ってもそれほど違和感がありません。安定感もあるので、例えばスクワットやジャンプ系のフィジカルトレーニングをするときにも軸を整えやすいといった魅力もあります。
もちろん普段のランニングにも使えて、トレイルもこなせる。かなり万能性が高くて、持っておくと意外とヘビーローテションすることになる1足です。かなりべた褒めなシューズですが、あくまでもジョグベースであることは忘れないでください。
その気になればフルマラソンも走れますが、あえて選ぶ理由はありません。ワークマンのハイバウンス オーバードライブが2,900円で購入できるわけですから。スタイリッシュで雨の日も使える便利なジョグシューズ。それがアスレシューズ ストームランナーの位置づけです。
これから梅雨にかけて雨の日が増えますが、通勤で足を濡らしたくないというランナーは、雨の日用&ジョグ用シューズとしてワークマンの店舗で買っておくことをおすすめします。
アスレシューズ ストームランナー 商品概要
カラー | ネイビーストーム ブラックストーム |
サイズ | 24.5-28.0cm |
重さ | 260g(26cm片足) |
価格 | 1,900円(税込) |
機能 | 4cm防水 |
URL | https://workman.jp/shop/g/g2300053547056/ |