
厚底でクッション性に優れたランニングシューズが主流となっていることに対して、一石を投じるランニングシューズ「michi 1(ミチ・ワン)」が、米国発のフットウェアブランドNotaceから発売されました。
足を過保護にせず、それでいてベアフットシューズのように高負荷にもなりすぎない、「ちょうどいい」を目指して開発され、そして「理想的なバランス」にたどり着いた1足です。ここではそんな「michi 1」の特徴をご紹介し、ランナーにとって新しい選択肢になるのかどうか考察していきます。
michi 1がランナーの感覚を研ぎ澄ます3つのデザイン

「michi 1」は、ロードを走るうえで、ランナーの体が本来持つ動きを導き出すための1足です。かかとからつま先まで高低差のないニュートラルなプラットフォームが姿勢を整え、足形を尊重したトゥボックスがつま先の自然な広がりを促してくれます。
さらに、3つの「意図あるデザイン」により、現代の路面に適した快適性と接地感を両立させています。
接地感と保護を両立する 15mm スタックハイトと次世代eTPUミッドソール

路面状況をダイレクトに捉える「情報の解像度」と、長距離走行に耐えうる「保護性」を追求し、15mmという絶妙なスタックハイトが導き出されました 。
ミッドソールには、超軽量かつソフトな履き心地を実現する次世代eTPUを採用。ミニマルな外観からは想像できない優れた反発性を備え、一歩ごとの接地感を明瞭に保ちながら、長距離ランニングや長時間の使用においても持続的な快適性を提供してくれます 。
地面を掴むような柔軟性を生む「アナトミカルグルーブ」

足の骨格と関節の複雑な動きに追従するべく、解剖学的な知見に基づいた「アナトミカルグルーブ(屈曲溝)」をアウトソールに配置。ミッドソールにも同様の溝を施すことで、確かな保護性能とパフォーマンス性を備えながらも、「足指で地面を掴む」ような卓越した柔軟性を実現しています。
200gを大幅に切る軽量性と、高耐久なスクリーンメッシュ

一切の無駄を排除した設計により、US9サイズで180gという、極めて高い軽量性を実現。
アッパーには耐久性と通気性を高度に両立した目の細やかなスクリーンメッシュを内と外の両側に配置。スピードやコントロールを損なうことなく、長距離走行における「重さ」というノイズからランナーを解放し、持続的な快適性を提供してくれます。
michi 1はランナーにとって新しい選択肢になりえるのか【考察】
michi 1は厚底シューズのように足に対して過保護ではなく、それでいてベアフットシューズのように過負荷でもないということで、体を鍛える、体の感覚を取り戻すのに最適解のように思えます。実際に、コンセプトとデザインからはすべてのランナーにとって持っておくべき1足と判断したくなります。
ランニングシューズの専門家なども両手を上げて「素晴らしい1足」と語るかもしれません。ただ、冷静に考えてみると、従来の薄底シューズと同じではないかと考えることもできます。
たとえば ADIZERO JAPAN 9 は177gで17,600円で購入できます。ソール厚さは20-27mmでドロップは7mmなので、なおかつ「アナトミカルグルーブ」は搭載されていません。でも、michi 1 が ADIZERO JAPAN 9 に対してどれくらいの優位性があるのかを判断することはできません。
そして、このタイプのシューズを語るときに、ベアフットシューズは負荷が高すぎるという話になりますが、裸足で24時間走る私の意見としては、正しい手順で使っていないからだと断言します。このため、理論的には正しい方法でベアフットシューズを使ったほうが(むしろ裸足で走るほうが)、よりナチュラルな自分に近づけます。
もうひとつ、ゼロドロップであることも、本当に体にとっていいことなのか。それがデータで示されているのを、私は見たことがありません。「ゼロドロップこそがナチュラルだ」ということが大前提にあるのですが、それが本当であることを明確に示してもらわなければ賛同はできません。
それでも、個人的にはmichi 1には期待しています。
猫も杓子も厚底の時代に、違ったアプローチをしているだけでも興味がありますし、何よりも信念を持って開発をしていることに可能性を感じます。だから多くのランナーに履いてもらいところですが、もしかしたらそこが1番のネックかも知れません。
このような新しい方向性のランニングシューズは、履いてみないことには手を出しにくいもの。でも現時点ではどこでも購入できるわけではありません。そうなると、売れるか売れないかの土俵に上がることも難しくなります。
もっとも、そんなことはNotaceも理解しており、これからさまざまな展開をしていくことになり、いずれ人気のシューズブランドになる可能性もあります。だから、コンセプトが気に入ったなら購入してみてもいいのではないかというのが私なりのファーストインプレッションです。
明らかに安定性に優れたシューズですので、ランニングで使わなくなったとしても普段履きにもなります。そして、履いて歩くだけでも体にとっては大きな刺激になります。現時点では選択肢とするにはまだ早いというのが私の結論ですが、好奇心に従って購入するだけの意味がある1足ではあります。
いくつかの店舗で販売していますので、気になる方は取扱店で試し履きをして、自分のフィーリングと足型に合うことを確認したうえで購入することをおすすめします。

michi 1(ミチ・ワン)製品情報
MENS



WOMENS


| 価格 | 25,300円(税込) |
| サイズ | MEN’S:US7-US13(25.0-31.0cm相当) WOMEN’S:US5.5-US9(22.5-26.0cm相当) |
| 重量 | 180g(メンズUS9) |
| ミッドソール素材 | eTPU |
| ソールスペック | スタックハイト:15mm ドロップ:0mm |
| 販売店舗 | 全国のNotace取扱店 Notace公式WEBサイト |
