マラソン大会がないなら自分で走ればいい【旅ランのすすめ】

全国的にマラソン大会が中止になり、エントリー募集している大会でも開催されるのか不安で申し込めないという人もたくさんいますよね。大会がないとモチベーションを保てないというランナーさんもいると思います。「もうシーズン終了」なんて言っている人もいるはずです。

でも、私たちランナーにとって、必ずしも「ランニング=マラソン大会」というわけではありませんよね。むしろマラソン大会は自分の現状をチェックする場所であり、走れるということを活用する方法はたくさんあります。

その中でもおすすめなのが旅ランです。知らない土地を自分の足で移動する。そのスピードだからこそ見えるものがあります。そこで、ここでは旅ランをするときのポイントなどをご紹介していきます。

目次

旅ランで走るコースの決め方

旅ランをするにしても、どこを走るかを決めないことには始まりません。マラソン大会と違って、旅ランは選択肢がたくさんあり、どこをどう走ればいいのか決められないという人もいるかと思います。まずは、どうやってコースを決めるのか、そのコツをご紹介します。

  • 何かの周りを走る
  • 歴史ある街道を走る
  • 電車の線路沿いを走る
  • 海から海に走る

まずはこのあたりを基本とするのが簡単です。それぞれのコースの決め方について少し詳しく解説していきます。

何かの周りを走る

走るコースを決めるときに、1番簡単なのは「何かの周りを走る」ことです。

  • 島の周りを走る
  • 山の周りを走る
  • 環状線の周りを走る
  • 湖の周りを走る

このように、すでに円状になっている道を走ります。このメリットは道をロストしにくいという点にあります。島なら海を眺めながらぐるっと1周するだけですので、迷いようがありません。グーグルマップなどで距離の測定をしやすいというメリットもあります。

半島でもいいですし、湾でもいいでしょう。何かに沿って走るコースは比較的コンビニや商店なども多く、補給に困りにくいのも嬉しいところ。日本にはたくさんの離島がありますので、休日を利用して離島1周マラソンなんていいかもしれません。

歴史ある街道を走る

日本には江戸時代から整備された街道があります。有名なところでいえば五街道(東海道・中山道・甲州街道・日光街道・奥州街道)がありますし、関東なら鎌倉街道がいたるところにあり、その他にも街道が無数にあります。

世の中にはすごい人がいて、日本の街道をまとめてくれています。その中でも「日本の旧街道」は地図付きで街道をチェックできるようになっています。

サイトで調べてみたら、自分の家の近くの道が歴史街道だったなんてこともあります。そういう道には歴史的建造物や石碑などが多く残っていて、見どころ満載で飽きることなく走れます。

ただ、どの街道も距離があるので、土日を使って走るか分割して走るのがおすすめです。ウルトラマラソンをしている人なら、1日で走れてしまうかもしれませんが、歴史街道は速さよりも発見を楽しむのに適しています。ゆっくりのんびり走りましょう。

電車の線路沿いを走る

道をロストしにくく、なおかついつでもエスケープできるという点でおすすめなのが、電車の沿線を走る旅ランです。東京や大阪などの都市であれば無数に電車の路線がありますので、コース選びに困ることはないはずです。

関東の人向けですが、個人的におすすめなのは東横線ランです。渋谷駅から東横線沿いに横浜方面に走り、中華街の銭湯「恵びす温泉」に入て、さっぱりしてから中華街で打ち上げ。東横線の駅は商店街も多く、寄り道も楽しめます。

もちろん他にも魅力的な路線はありますし、どの路線にも人が生活しているのでたくさんの発見があるはずです。電車に乗っているときに気になっていたお店で休憩したり、思わぬところでお祭りをやっていたりと、一期一会を楽しめるのが、電車の線路沿いを走る旅ランです。

線路沿いとは少し違いますが、1本道という意味では川沿いも旅ランのコースになります。川の源流を訪ねる旅ランというのも面白いですよね。途方も無い距離になることもありますが……

海から海に走る

走力に自信がある人に挑戦してもらいたいのが、海から海に走る旅ランです。例えば、相模湾から駿河湾までの箱根越えや、東京湾から相模湾、東京湾から太平洋などルートは無数に作れます。長期休暇があるなら、日本海から太平洋といったロングランもおすすめです。

ほとんどのケースで峠を超えることになるので、距離が長くなるだけでなく足への負担も大きくなりますが、高い達成感を得ることができます。

ただし、細い道が多くて安全面を考えると積極的におすすめとは言えません。ある程度旅ランに慣れてきて、そろそろロングの旅ランもできそうだと思ったら挑戦してみましょう。プランを立てるだけでもワクワクしてくるはずです。

旅ランをするときの注意点

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旅ランはとても自由です。自由なので「これをしてはいけない」なんてルールもありません。その反面、すべての責任は自分が負わなくてはいけません。マラソンマラソンのように保険に加入してくれるわけでもないですし、救護テントもありません。

ですので、旅ランをするときには次の点に注意して行ってください。

  • 1日30km前後から始める
  • 計画をしっかりと立てる
  • 自分の居場所を公開する
  • 無理はしない

まず、いきなり長い距離を走らないようにしましょう。旅ランはマラソン大会のようなペースでは走れません。食事の時間を入れると、どうしてもキロ10分くらいのペースになります。歩くよりも少し速い程度にしかならないので、まずは30kmくらいから始めてください。

もちろん計画をしっかりと立ててください。コースはグーグルマップで事前にチェックしておき、どこで補給できるかを確認しておきましょう。ただし、綿密に決めすぎると旅ランの醍醐味がなくなるので、予定外のことが起きることを前提に計画を立てましょう。

旅ランは歩道のない道を走ることもあるので、確実に安全とは言えません。ですので、グーグルマップアプリの「現在地の共有」機能を使って、家族や友人が現在地を知ることができるようにしておきましょう。

そして何よりも「無理をしない」ことです。体に違和感があればそこで終了し、予定よりも遅くなって日が沈みそうならエスケープをしましょう。旅ランの目的は頑張ることではありません。走ることを楽しみ、新しい出会いを楽しむことにあります。

目的地に到着できないことは大したことではありません。むしろ「次回はゴールできるように」と、やり残しがあるくらいでちょうどです。同じコースでも走るたびに新しい発見があるので、また走る機会を残しておく。それくらいの余裕を持って走りましょう。

まとめ

道がそこにあれば、私たちランナーにとってはそれがランニングコースになります。そして、そのコースは無限にあります。「この道を走り続けたらどこにたどり着くだろう」そんな好奇心でスタートするのもいいでしょう。

マラソン大会を走れないなら、自分で走ってしまえばいいんです。私たちは42.195kmを走るためだけに日々のランニングをしているわけではないはずです。旅ランのように走れるからできることを楽しんでみませんか?

そうやってランニングの幅を広げることができれば、走ることがもっと楽しくなるはずです。ただ、旅ランは一期一会を楽しむものです。「もっと速く、もっと遠くへ」ばかり追求して大切なものを見落とさないように気をつけましょう。気になったら立ち止まる。旅ランの面白さはそこにあります。

まずはグーグルマップを開いてみて、走るコースを探してみてください。感染リスクを考えるとしばらくは旅ランも控えたほうがいいですが、「落ち着いたらここを走ろう」なんて眺めているだけでも楽しいですよ。

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