ランニングと免疫力の関係【ランニングは思った以上に免疫力を下げる】

ランナーは歩行者から煙たがられており、あまりの風当たりの強さに走るのを中断する人も出てきそうですが、RUNNING STREET 365では免疫力低下を防ぐために、毎日のジョギングを推奨しています。「走ってもいい」ではなく、将来を見据えて「走るべき」だと考えています。

一方でランニングトレーニングは勧めていません。これまでも何度か話してきましたが、軽度のジョギングは免疫力アップにつながりますが、高負荷のトレーニングは免疫力低下につながるためです。このあたりの話がまだ伝わりきっていないようですので、今日はもう少し詳しく説明していきます。

目次

今はすべきことは免疫力を高め健康を維持すること

様々な立場からいろいろな人が話をするので、情報収集する側も混乱しているところがありますので、まずは現状の整理からしていきます。

現在、新型コロナウイルスの感染が収束しそうな雰囲気はありますが、収束したわけではありません。ですので、この状況下ですべての人に求められているのは、手洗いうがいなどの予防であり、感染を防ぐための免疫力向上のための運動です。

「こんなときに走るな」という人もいますが、わたしたちが自分の身を自分で守るためには、適度な運動が必要になります。それを最も手軽に行えるのがランニング(ジョギング)です。個人的には縄跳びのほうが効率的だとは思いますが。

そしてランニングは免疫力を上げるだけでなく、健康維持にも役立ちます。体脂肪を燃焼するので肥満を防ぐことができ、生活習慣病の予防にもつながります。いま運動をせずに外出もしないという人は、生活習慣病のリスクが高まります。

  • 免疫力を高めるためにランニングをする
  • 生活習慣病の予防のためにランニングをする

この2点に対して否定する人はいないかと思います。もし新型コロナウイルスが1ヶ月後に確実に終息するというのであれば、1ヶ月くらい運動しないという選択肢もありますが、これが1年2年と続く可能性もあり、そうなったとき運動不足で不健康になっているというのは避けたいですよね。

目的に合わないランニングは今することではない

いまランニングをして良い理由は、免疫力向上と生活習慣病予防のためです。そのために20km以上のランニングや、追い込んで走っている人もいますが、そのような高負荷のトレーニングは免疫力アップどころか免疫力を下げます。

フルマラソンもしくはそれに相当する運動負荷を受けた人は、風邪にかかる確率が2〜6倍に増加したという調査結果があります。実際にフルマラソン後に風邪を引いた経験のあるランナーさんも多いかと思います。

体脂肪率が低い人は風邪を引きやすいと聞いたことがあるかもしれませんが、体脂肪率の低い人が風邪を引きやすいというエビデンスはありません。体脂肪率が下がるような高負荷なトレーニングをしているから、風邪を引きやすくなるだけです。

ランニングは免疫力を上げる効果もあるけど、負荷を上げすぎると反対に免疫力が下がり、何もしていないときよりも弱ってしまいます。

  • 免疫力アップにつながるランニングはOK
  • 免疫力ダウンにつながるランニングはNG

ランニングだから何でもOKというわけではありません。この部分をきちんと認識してください。

また高負荷なランニングは体内に活性酸素を作り出し、体を錆びさせてガンなどの体のトラブルを誘発するのでそもそも健康にはよくありません。もちろん「わたしたちは長生きしたいから走っているのではない」という考え方もわかりますし、私自身もそう思っています。

負荷の高いランニングが健康に悪くても、走ることで得られる幸福感や充実感というものが私たちランナーの生活を豊かにしてくれます。それはわかった上で「自分の満足度を高めるためのランニングは、すべてが落ち着いてから行いましょう」という提案です。

ちょうどいいランニング負荷は30分程度

ウォーキングでは歩く歩数が増えるごとに、病気予防の効果が高まると言われています。ただ1日12,000歩で病気予防の効果が頭打ちになるという調査結果があります。しかも12,000歩と8,000歩での差異はほとんどないそうです。

1日8,000歩でも12,000歩でも健康への影響は変わらず、さらに12,000歩以上は免疫力低下のリスクが発生します。ランニングはウォーキングよりも高負荷ですので、12,000歩も走ったら完全にオーバーワークということになります。

ではどれくらいが最適なのかというと、一般論としては30分が理想で、それも会話を楽しめるくらいのペースでのランニングです。いわゆるスロージョギングと呼ばれるランニングで、とにかくゆっくりと走ることが求められます。

フルマラソンを走るランナーには物足りないとは思います。でも何のために走っているのかを思い出してください。

1日に10〜20kmも走ることは、本来の目的を見失っています。息を荒くして走るのも同じです。体力を落としたくなくて、追い込みたくなる気持ちはわかります。ラン仲間が走っていると「自分も」となるかと思います。でもここで耐えられるのが、本当に「強いランナー」ではないでしょうか。

まとめ

周りがなんと言おうと、いまランニングすることはとても重要なことです。現在進行形で自分を守るためにも、未来の自分を守るためにも、走ることをやめるのはおすすめしません。もちろん、別の運動に切り替えるというのでも構いませんが(ストレス解消も考慮するならランニングがベストです)。

ただ、行き過ぎたランニングは1ミリも推奨しません。30分から少しくらいオーバーしてもかまいません。走力はそれぞれ違いますから。でも、今は長く走ることが褒められることではないということだけは認識しておいてください。

また、マスクやBUFFの着用が話題になっていますが、これは効果があるなしの問題ではなくエチケットの問題です。歩行者に不快な思いをさせないランナーでありたいなら、そういう気遣いができる人でありたいなら着用しましょう。

どうしても着用したくないなら、人の少ない時間に走るのがお互いにストレスがなく良いかと思います。

私たちは1人で生きているわけではありません。マラソンだって1人でできるわけではありません。大会スタッフやボランティアさん、応援に駆けつけてくれる人に感謝するのと同じように、周りの人を思いやる気持ちを大切にしませんか?

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