「Runtrip via Daikanyama hosted by STRAVA」レポート

アスリートのためのSNSであるStravaが主催、Runtripの協力のもと「Runtrip via Daikanyama hosted by STRAVA」が2019年6月8日に、東京・代官山で開催されました。

その内容をレポートをする前に、まずはStravaとRuntrip viaについて簡単にご紹介しておきます。

Stravaはランニングなどのログを管理するサービスだと思っている人もいるようですが、ログの管理はいくつもある機能のひとつでしかありません。その本質はログをSNS共有することで、モチベーションを高めることにあります。

ランナーは1人ではなかなか走るモチベーションを保てませんが、自分の走ったログを公開したり、人の走ったログを見たり比較したりすることで、「もっと頑張ろう」という気持ちが生まれます。その結果、自分をより高い次元に引き上げてくれる。

Stravaは競争心を煽るための仕組みが詰まっていて、サービスを利用するだけで高いモチベーションを維持できます。

関連記事:毎日のランニングを共有しよう!アスリートのためのSNS「Strava」

Runtrip viaはRuntripが行っているイベントのひとつで、目的地と集合時間だけが決まっており、そこに向かって好きなルートを自由に走ります。それぞれが違うコースを走るので競争になりません。

Runtripは、タイムや順位や距離を気にせずに自由に楽しく走ることの提案を行っており、Runtrip viaはその想いを形にしたイベントのひとつです。

ここまでの説明で気づいたかと思いますが、StravaとRuntripはベースとなる考え方に大きな違いがあります。Stravaが目指すのは、距離やタイムにこだわり、よりハイレベルなアスリートを目指すこと。Runtripは距離やタイムから自由になることを提案しています。

ただ、どちらも「仲間と走る」ことでそれらの理想に到達できると考えています。そういう点でStravaとRuntripのコラボレーションが実現したのでしょうが、出発点が違う2つのサービスがコラボすることで、どのような化学変化が起きるのかを楽しみにしていました。

イベントは各自が好きな場所、好きな時間からスタートしますが、それとは別にグループランが用意されており、今回はそちらのグループランに取材という形で参加させていただきました。

スタートは代官山。そこから目黒川沿いに出て池尻大橋、目黒天空庭園を走って代官山に戻る約6kmのコースです。

ペースはゆっくりですので、はじめましての人同士で会話を楽しみながら走りました。ゆっくりではあるものの、代官山は坂が多い場所ですので、アップダウンもそれなりにあります。

湿度が高いのもあって、ちょうどいい汗をかけるベストコンディション。

途中の目黒天空庭園では記念撮影をしたり、ラスト1マイルということで、目切坂を全力で駆け上がったりして、35分のランニングセッションが終了しました。

到着目標時間に近づいたこともあり、続々と代官山にランナーが集結してきます。でも、これで終わりではありません。Runtrip viaは走ったあとのお楽しみが用意されています。

フリードリンク+フード付きのパーティーが始まり、ランナー同士のつながりがどんどんと広がっていきます。

さらにStravaでのトラッキングログをRuntripのシステムにインポートし、すべての参加者の走りを1つの地図上で表示します。朝5時から走り出した人や、「STRAVA」の文字を地図上に描いた人など、それぞれが楽しんだランニングセッションを共有します。

そんな中で参加者同士がどんどんと輪を広げていく。「ランニングはもっと自由でいい」という、Runtrip viaの考え方がうまく表現されていたイベントになっていたように感じます。

そういう意味ではホストであるStravaの「仲間と競い合うことで成長する」といった部分はやや影を潜めてしまった感はあります。

グループランのラスト1マイルは「仲間がいるから頑張れる」といったStravaらしさがありましたが、その他の部分では「ランニングログを取るアプリ」という役割に留まっていたように感じます。

Stravaの魅力はいくら文章にしても、すべてを伝えきることはできません。やはり実際に使ってもらわないと「競い合う」という部分を理解してもらえません。でも使ってしまえば、これがただのログ管理アプリでないことはすぐに分かるはずです。

ですので、今回のようなイベントでStravaに登録してもらい、そこから利用者を増やしていく。そして次のステップとして、Stravaの本質部分である「競い合うことでの成長」に繋がるイベントが開催されるのかもしれません。

おそらくそれを期待しているStravaユーザーもたくさんいるはずです。

もちろんRuntrip via Daikanyama hosted by STRAVAそのものは、写真を見てもらえば伝わるかと思いますが、参加者の笑顔がこぼれる素敵なイベントでした。こういう形で、ランニングの幅が増えていくことで、ランナーはもっと純粋に走ることを楽しめるようになるはずです。

そして、競い合い成長することで、その自由なランニングの幅がさらに広がっていきます。

タイムや順位や距離を追い求めることで走力が上がり、タイムや順位や距離を気にしない自由なランニングがもっと自由になる。その自由なランニングが走るモチベーションに繋がっていく。

StravaとRuntrip viaといった違ったランニング文化を背景に持つ2つのサービスがコラボレーションすることで広がっていく未来。今後の展開がどうなっているかは発表されていませんが、個人でコラボレーションさせるのは自由です。

普段は自己ベスト更新のためにStravaを活用し、ランニングの幅を作るために自由な走りができるRuntrip viaにも参加する。そうすることで、きっとランニングライフはいま以上に充実したものになるはずです。

Strava:https://www.strava.com
Runtrip via:https://via.runtrip.jp

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