ときどき「どうすればランニングを継続できますか?」と聞かれることがあります。でもその答えは、質問する人がすでに知っています。思い浮かべてください。どういうときに「練習しよう」という気持ちが強くなるのか。
・誰かにランニングを褒められたとき
・ラン仲間ががんばっているのを目にしたとき
おそらくこの2つが大きな要因になるかと思います。人によっては健康診断の結果を見て「走らなくては」となるかもしれませんが。ただ、この2つが刺激となってモチベーションが上がることには変わりありません。
そのため、FacebookやTwitterなどのSNSを使っているという人もいるかもしれませんが、それらでつながっている人たちすべてがランナーなわけではありませんよね。「自分のランニングなんてアップしても誰も喜ばない」と思ってアクションを起こさない。
FacebookやTwitterはとても便利なSNSですが、ランニングの情報を発信したり、受け取ったりするのにはあまり適していません。だいたい、ランニングの記録をアップするのに手間がかかります。
もっと手間を掛けずに、手軽に自分のランニングを発信し、ラン仲間のランニング記録も知ることができれば、日々のトレーニングを継続するモチベーションになるはずです。
前置きが長くなりました。
今回ご紹介するのはアスリートのためのSNS「Strava」です。アスリートのためとなっていますが、市民ランナーでももちろん利用できます。むしろモチベーションを高めたい市民ランナーにこそ使ってもらいたいSNSです。
ここではStravaにどのような魅力があるのか、実際に利用してみて感じたことも含めてご紹介していきます。
Stravaは記録と共有のためのSNS
まずStravaがいったい何なのかについて説明しましょう。Stravaでできることは大きく分けて2つです。
・ランニングなどのアクティビティの記録
・アクティビティ記録の共有
すでにランニングの記録をスマホアプリなどで管理している人も多いと思います。その記録をFacebookやTwitterにアップしている方も多いかと思います。Stravaはそれをすべてまとめて行えます。
1.Stravaでランニングのログを取る
2.ログを保存する
3.フォローしてくれている人に自動的に公開
4.見た人がコメントをくれたり「スゴイ!」をしてくれる
もちろん、自分がフォローした人のランニング記録を見ることもできます。ラン仲間で繋がっていれば「こんなにも練習している」なんてことが分かり、どんなコースをどれくらいのペースで走ったかも知ることができます。
例えば目標にしている人やライバルがStravaを使っていれば、その人のトレーニングを参考にできるわけです。それだけでモチベーションが上がりますよね。
SNSですので、パソコンはもちろんのことスマホアプリも用意されています。
Stravaでできること
とてもシンプルにStravaを説明しましたが、このSNSを記事にしてご紹介することを決めたのは、このサービスがあまりにも魅力的だったからです。ランニングを記録して共有するだけならわざわざStravaを使う必要はありません。
でもStravaなら次のようなことができます。
・GARMINなどと連携して記録をとれる
・自分でコースを作って他の人と競い合うことができる
・クラブを作ってラン仲間で競い合える
・知らない場所でもランニングコースを見つけられる
・自分の走りを分析できる(有料)
・現在地を3人までリアルタイムで共有できる(有料)
それぞれについてもう少し詳しく説明します。
GARMINなどと連携して記録をとれる
StravaはスマホのGPSで記録を取ることもできますが、それだけでなくGARMINなどのGPSランニングウォッチにも対応していますので、それらと連携することで心拍数の記録もできます。
これまでGARMINコネクトを使ってログを管理していた人も、Stravaに置き換えることができます。もちろんGARMINコネクトから過去のデータを取り出して、Stravaで読み込むことも可能です。
自分で「区間」を作って他の人と競い合うことができる
Stravaの面白い機能として、自分で「区間」を作れるというものがあります。例えばよく走る公園の1周コースを区間として登録すると、その区間を走ったランナーすべてのタイムを計測してランキングしてくれます。
すでに設定されている区間を調べることも出来ます。近所にある区間を検索してそこを走れば、その区間での自分の順位が分かります。これにより、もっといいタイムを出すためのモチベーションになるはずです。
クラブを作ってラン仲間で競い合える
Stravaは基本的にフォローするかフォローされるかで繋がります。この点はTwitterに似ています。でもたくさんの人とつながっていくと、ラン仲間のログを見逃してしまうかもしれません。そうならないために、クラブを作ることができます。
例えば実際のランニングクラブで「クラブ」を作成して、メンバーに登録してもらえば、すべてのメンバーがどれくらい走ったのかが分かります。誰が1番練習しているのかなども分かり、これはかなり刺激になるはずです。
知らない場所でもランニングコースを見つけられる
Stravaにはヒートマップという機能があります。これは世界中のアスリートが走ったデータを集計して、より多く走っている場所が分かる機能です。例えば出張先でヒートマップを見れば、地元の人が走っている場所をすぐに見つけられます。
人が多く走っているというのは、女性ランナーにしてみると安心して走れる場所でもありますよね。Stravaは世界中で使われているアプリですので、もちろん海外でもランニングコースを見つけることができます。
ちなみに自分の走ったデータから、自分だけのヒートマップを作ることもできます。これを使うと東京のすべての道を走るなんて遊びもできてしまいます。
自分の走りを分析できる(有料)
Stravaは基本的に無料のアプリですが、走ったログを使って分析してくれる機能「Summit」だけ有料になっています。このSummitを使うことで、トレーニングプランを立ててもらったり、レース分析を受けられます。
すぐに利用する必要はありませんが、Stravaの機能が気に入って、利用を継続していくのであればぜひSummitを利用も検討してみましょう。
※月間800円、年間6,300円で利用可能
現在地を3人までリアルタイムで共有できる(有料)
StravaにはBeacon機能があり、自分がどこを走っているのかを家族や友人などに知らせることができます。マラソン大会を走っているときに現在地を知ってもらえますので、応援できなかったということを避けられます。
さらにトレイルを走っているときなどに緊急事態が発生しても、共有している人が見ていればどこにいるのかがすぐに分かります。
※上記分析と合わせて月間800円、年間6,300円で利用可能
欠点は利用者がまだ少ないところ
Stravaはランナーにとって、とても魅力的なSNSで世界195カ国で利用者が3600万人以上います。日本ではサイクリストを中心に広まりつつありますが、残念なことにまだ利用しているランナーさんは少数派です。
このため、登録したはいいけど使っていないという人も大勢います。たくさんの人とつながることでモチベーションが上がるというのは、すでにお伝えしたとおりです。だとしたら利用者が少ないというのは大きな問題です。
でも、そう思ってみんなが利用者が増えるのを待っていたら、いつまでたってもStravaは日本でマイナーなSNSになってしまいます。かなり使えるサービスなのにそれはもったいないですよね。
FacebookのIDでログインすれば、Facebookの友だちでStravaを使っている人を見つけることができます。最初はそういった小さなつながりかもしれませんが、まずは始めてみませんか。
とはいえ、いきなり誰ともつながれないという人もいるかもしれませんので、そんな人のためにRUNNING STREET 365でクラブを作りました。作ったばかりですので、ほとんど誰も入っていません。
でもStravaに登録して、まずRUNNING STREET 365のクラブに入ってもらえれば、その中でのランキングで自分のランクをチェックすることができます。その順位をひとつでも上げるのを目標にしてもらえれば、より楽しむことができるはずです。
気になる人がいればフォローして、フォローバックがあればさらにつながりが増えていきます。将来的にはクラブイベントなども開催する予定ですので、登録したらぜひ下記リンク先のRUNNING STREET 365のクラブにご入会ください。
https://www.strava.com/clubs/runningstreet365
うまく活用してランニングライフの向上を目指そう!
使い方も含めて、ここでは説明しきれていないくらいStravaにはたくさんの機能があります。ランニングやサイクリングなどのアクティビティに特化したことで、FacebookなどのSNSにはない面白さがあります。
Facebookのように気の利いた文章を考えてアップロードする必要もありません。ときどき走った風景写真をアップロードすればフォロワーが増えるかもしれませんし、コメントを入れたほうが情報が伝わるかもしれません。
でもほとんど人は、ログを取ってアップしているだけ。それだけで十分に内容が濃いものになっているのがStravaの面白さでもあります。
スマホ1台で可能性が大きく広がるのがStravaです。
どう活用するかは自分次第です。新しい出会いを求めるのか、ラン仲間と刺激し合うために利用するのかは自由です。単純に自分のログを見るだけでもいろいろと気づくことがあります。
便利な使い方などは追ってまたご紹介します。まずは登録して自分なりに楽しみ、ランニングライフの向上を目指しましょう。
Strava
https://www.strava.com
Strava トレーニング:ランニング&サイクリング
カテゴリ: ヘルスケア/フィットネス, スポーツ