真面目なシューズづくりで定評のあるメレルさんから発売されているトレランシューズ「ALL OUT(オールアウト)」シリーズに新しく加わったALL OUT CRUSH(オールアウトクラッシュ)。
今シーズン注目のALL OUT CRUSH(オールアウトクラッシュ)を「TRAIL OPEN AIR DEMO 2」で試し履きさせていただいたので、その結果をレポートします。
シンプルで無駄のないALL OUT CRUSH
デザインとしてはランニングシューズの王道と言っていいほど、奇をてらったところがまったくない、メレルらしい真面目なシューズになっています。
とくにメンズのレッドカラーは80年代を彷彿させる色使いで、トレイルだけではなく街履きにも使いたいシンプルでオシャレな仕上がりになっています。
メレルのシューズは、履いていることが気にならない、シューズが歩きやランニングじゃまをしない、優しく足にフィットするという特徴があるのですが、このオールアウトクラッシュももちろんその伝統を受け継いでいます。
ただ、この特徴は地味すぎてとても伝わりにくい、レポーター泣かせの特徴でもあります。
シューズが主張するONやアディダスのブーストであれば、シューズの特徴を伝えやすいのですが、存在感のなさが特徴となると、そのまま伝えると「あえて選ぶ必要はないか」となるのですが、伝えたいのは真逆です。
履いていることを忘れるぐらい足に馴染むシューズというのは、ランニングシューズ、トレランシューズにおいてとても重要な要素になります。
ALL OUT CRUSH試走レポート
何はともあれ、走ってみないことには始まりません。まずは草の生えた柔らかい地面を走ってみました。
フラットな作りを意識しつつも若干ヒール部が高いため、一歩踏み出すだけで推進力が生まれます。
トレランシューズの場合、シューズが重くなりこの推進力とシューズの重さで走りのバランスが崩れることがあるのですが、オールアウトクラッシュはレディースの24cmで片足200g以下ですので、足がシューズに振り回されることがありません。
ロード中心で走ってきたランナーさんが、これからトレランを始めようというときにオールアウトクラッシュを選ぶと、違和感なくトレランシューズでのランニングができるかもしれません。
草地でのランニングはいたってシンプル。不快感も無駄もなく「しっかり走れます」。軽さを活かして速く走ることもできます。
トレランの大会は渋滞を避けるためにスタートでロードを数キロ走ることがあるのですが、オールアウトクラッシュはそんなロードを苦にしないトレランシューズのひとつです。
コースを砂利道に変えて見ると、草の上を走るよりもよりオールアウトクラッシュの強みを感じます。砂利道でも足がほとんどブレません。足への突き上げもなく、小さなブレはシューズが吸収しているような感じがします。
悪路でこそ力を発揮する。これぞトレランシューズです。
そしてそんな悪路でもやっぱり、履いているのを忘れるぐらいの違和感のなさ。オールアウトクラッシュは本当に丁寧に作られたトレランシューズで、優等生のメレルらしい、優等生なトレランシューズです。
そういう意味ではオールアウトクラッシュに物足りなさを感じる人がいるかもしれません。
ただ履き続けるとわかります。自然の中を走るトレランにおいて、シューズにわかりやすい機能をつぎ込むよりも、より自然を感じながら走ってもらいたい。自然の中を走ることを楽しんでもらいたい。
オールアウトクラッシュは、シューズを作った人のそんな想いを感じることができるトレランシューズです。
ALL OUT CRUSH スペック
MERRELL(メレル)
ALL OUT CRUSH
メレル オールアウトクラッシュ
13,800円(税抜)
発売日:2016年2月
MEN
SIZE:25.0cm~28.0cm、29.0cm、30.0cm
COLOR:Red / Grey × Orange / Black
シューズ重量 : 約232g (27cm片足)
メーカー商品ページ
WOMAN SIZE:22.5cm~26.0cm
COLOR:Bright Green / Bright Pink
シューズ重量 : 約192g(24cm片足)
メーカー商品ページ
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