
今年で10回目の開催となる神戸マラソン。港町神戸を走ることができ、秋開催で毎年天候にも恵まれるということで、関西を中心に人気の高いマラソン大会になっています。まだ走ったことのない人も気になる大会のひとつになっているのではないでしょうか。
ここではそんな神戸マラソンの特徴や大会概要などの情報をまとめてご紹介していきます。
神戸マラソンの特徴

神戸マラソンの種目は、フルマラソンのみです。以前は短い距離の部門もありましたが、現在はフルマラソンしかありません。神戸マラソンを走る=フルマラソンを走ることなのでしっかり準備をしておきましょう。
種目
・フルマラソン
コースは神戸市役所をスタートし、そこから西に向かって走り、明石大橋を過ぎたところで折り返します。フィニッシュはポートアイランドの市民広場周辺で、ポートアイランドに入るために高速道路を走ります。
この高速道路以外の高低差は少ないコースなのですが、海沿いを走るので小さくアップダウンが続きます。このため、同じペースで走り続けることが難しいので、あまり時計とにらめっこしないようにしましょう。無理にペースを整えようとすると、後半の失速につながります。
コース幅がやや狭く渋滞しやすいのですが、ウェーブスタートを導入しているので、以前ほどは混雑しません。とはいえ、ウェーブの後方はどうしても走りにくいので、渋滞を避けたいという人は、早めに整列してブロックの前側に並んでおきましょう。
ちなみに2019年の倍率は3.92倍でかなり狭き門になっています。当たればラッキーくらいの感覚でエントリーしておくといいかもしれません。
神戸マラソンの関門時間

神戸マラソンは関門が11ヶ所もあります。気をつけたいのは第1ウェーブでも第2ウェーブでも関門時間は変わらないという点です。もちろん第2ウェーブが不利になるような設定にはなっていませんので安心してください。
ただ第2ウェーブからのスタートの場合、最初の関門だけは気をつけましょう。ウェーブの後方からのスタートの場合には、スタート直後の渋滞でスピードが上がらずに焦ってしまうかもしれません。ここで飛ばしすぎないのが完走のポイントになります。
最後尾スタートでも、第1関門まで8分41秒/kmのペースで通過すれば間に合います。スタートはまだ元気があるかと思いますので、7分30秒〜8分/kmくらいのペースで走っておきましょう。そこからは8分/kmで十分です。
26.8kmの関門を超えると関門がかなり緩やかになります。後半歩いてしまっても、諦める必要はありません。疲労感があるならむしろ完全に消耗する前に歩きもいれましょう。5分歩いて1km走るを繰り返せば関門に引っかかることはないはずです。
大事なのは最後まで諦めないことです。思った以上に自分の力は残っているものです。必ずゴールできると信じて、しっかりと前を向いて進み続けましょう。
ポイント | 関門距離 | 制限時間 | ペース |
---|---|---|---|
3.8km | 3.8km | 0時間45分 | 11:51/km |
9.0km | 5.2km | 1時間29分 | 8:28/km |
11.3km | 2.3km | 1時間48分 | 8:16/km |
17.6km | 6.3km | 2時間42分 | 8:34/km |
20.3km | 2.7km | 3時間5分 | 8:31/km |
23.4km | 3.1km | 3時間34分 | 9:21/km |
26.8km | 3.4km | 4時間4分 | 8:49/km |
29.0km | 2.2km | 4時間27分 | 10:00/km |
34.1km | 5.1km | 5時間16分 | 9:48/km |
36.8km | 2.7km | 5時間45分 | 10:44/km |
41.0km | 4.2km | 6時間31分 | 10:57/km |
神戸マラソンの気温・天候・完走率

最低気温(℃) | 最高気温(℃) | 天候 | 完走率(%) | |
---|---|---|---|---|
2013 | 10.0 | 18.2 | 晴れ | 95.9 |
2014 | 11.2 | 19.6 | 晴れ | 97.8 |
2015 | 17.0 | 22.1 | 曇り | 97.0 |
2016 | 16.0 | 21.8 | 曇り | 96.1 |
2017 | 6.3 | 12.4 | 晴れ | 96.1 |
2018 | 11.1 | 18.4 | 晴れ | 95.9 |
2019 | 12.0 | 19.3 | 晴れ | 95.7 |
2020 | 10.2 | 19.7 | 晴れ | - |
2021 | 10.7 | 18.7 | 曇りのち晴れ | - |
2022 | 12.6 | 19.1 | 曇のち雨 | 96.0 |
神戸マラソンの第1回大会は2011年ですが、そこから1度も雨が降っていません。そして11月でも気温は高めで、最高気温が15℃を下回ったのは2回しかありません。絶好のジョギング日和にはなるのですが、マラソンを走るという意味ではやや過酷な条件です。
晴れて日差しも強く、さらに気温が20℃を超えるとなると、記録を狙って走るのには適していません。そういう意味で神戸マラソンは勝負レースにはあまり適していません。ただ潮風を感じて走るには最高の条件です。
完走率はいずれも95%を超えており、コースの難易度は低くなっています。ポートアイランドに入るところでアップダウンがありますが、走りにくいのはその部分だけ。緩やかなアップダウンが続きますが、基本的には走りやすいコースですので、初マラソンにはおすすめです。
エイドは豊富ですので食べ物を持って走る必要はありませんが、気温が上がりすぎるとコップが足りなくなるなんてことも考えられます。マイカップを持って走ることをおすすめします。
神戸マラソンの評価・口コミ

神戸マラソンは倍率も高い人気の大会ですが、飛び抜けて評価が高い大会というわけではありません。ただ、大都市マラソンはどうも評価が厳しくなる傾向にあるので、決して魅力がないというわけではありません。
あえてマイナス点を挙げるとすれば、前日受付が本当に必要なのかという点です。EXPOも開催されるので受付だけのために行くというわけではありませんが、最近の傾向としてゼッケンを郵送するケースが増えており、わざわざ受付に行かないといけないという点をマイナス評価している人もいます。
神戸マラソンは沿道からの声援が楽しいという声もあります。「がんばれ」という声だけでなく、ちょっと笑えるひと言が付け加えられて、終始ランナーの笑顔が絶えません。特に後半の下町エリアは力強い声援が背中を押してくれます。
ただし、ちょっとキャパオーバーではないかという意見もあります。道幅が狭い場所も多く、さらには更衣室も参加者に見合ってないとのこと。好天に恵まれているときはいいのですが、雨が降るとストレスを感じるかもしれません。
とはいえ高倍率の大会で、なかなか走ることのできない大会のひとつ。観光も含めて楽しめる大会ですので、まだ走ったことのない人はぜひ1度エントリーしてみることをおすすめします。
過去大会のレポート
神戸マラソンは人気の大会ですので、参加者がそれぞれにブログでレポートを書いています。その中でも参考になるものをいくつかピックアップしてご紹介していきます。
足音〜ウルトラ100kmへの挑戦〜
神戸マラソン2019〜レース編「何事も計画や準備が大切」〜
Runtrip
神戸マラソン後はすぐに東京に帰らない!2泊3日の神戸ラントリップ
つかもとのおはようからおやすみまで(仮)
25歳OLが神戸マラソンを完走した話
神戸マラソンアクセス

神戸マラソンの受付会場は神戸国際展示場です。神戸空港を利用する場合には、空港からそのまま受付会場に向かいましょう。新幹線や関西国際空港・伊丹空港を利用する場合には三宮駅でポートライナーに乗り換えましょう。
飛行機を使う場合には神戸空港路線が便利ですが、地域によってはフライトがありませんし、伊丹空港や関西国際空港発着のほうが安い場合もあります。航空券を探すときには、スカイスキャナーを使って神戸空港・伊丹空港・関西国際空港の3つの空港で確認しましょう。
福岡や東京からのアクセスの場合、飛行機よりも新幹線がおすすめです。飛行機は空港に早めに入らなくていけないので、思ったよりも非効率です。ただし、新幹線は必ず指定席を確保しておきましょう。観光シーズンですので、いきなり新幹線に乗ろうとすると新神戸駅まで立ちっぱなしなんてことになりかねません。
交通費を少しでも抑えたいという人は、夜行バスでの移動もおすすめです。大阪行きの夜行バスも含めれば、選択肢がかなり広がります。夜行バスなら片道1万円以下というものもありますので、楽天トラベルなどで検索してください。
前後泊をして観光も楽しみたいという人には、1日800円で乗り放題のレンタサイクル「こうべリンクル」がおすすめです。神戸は坂が多い街ですので、電動バイクがあるとスムーズに移動できます。
神戸マラソンの宿泊予約

神戸マラソンの拠点はポートアイランドにある神戸国際展示場ですが、大会当日のスタートは三宮駅の南側です。スタート場所へのアクセスのしやすさと、観光の拠点になることを考えて三宮駅周辺のホテルがおすすめです。
ホテルの数がそれほど多くないので、高額な部屋しか残っていない場合には大阪のホテルを予約するのがおすすめです。梅田駅から三宮駅まで30分しかかかりませんので、朝もゆっくりできますし、ホテルの選択肢も広がります。
とはいえやはり便利なのは三宮駅周辺です。当選したらすぐに楽天トラベルやBooking.comでホテルを確保しておきましょう。泊まりたい部屋がすでになくても、1週間前くらいになるとキャンセルでいい条件の部屋が出てくることもあります。そういうときは、とりあえず大阪に宿を確保しておきましょう。
大会詳細情報
神戸マラソン2023 | |
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開催日 | 2023年11月19日(日) |
エントリー期間 | 2023年4月18日~2023年5月31日 |
参加者決定方法 | 抽選 |
種目 | フルマラソン |
開催場所 | 兵庫県神戸市 |
スタート時間 | 9:00 第1ウェーブスタート 9:15 第2ウェーブスタート |
大会受付 | 2023年11月17日:13:00~20:00(最終入場) 2023年11月18日:10:00~19:00(最終入場) |
受付会場 | 神戸国際展示場 |
大会会場 | 神戸国際展示場 |
スタート場所 | 神戸市役所前 |
フィニッシュ場所 | ポートアイランド・市民広場付近 |
参加資格 | 2005年4月1日以前に生まれた者 |
制限時間 | フルマラソン:7時間 |
参加費 | 16,200円 |
定員 | 20,000人 |
大会HP | http://kobe-marathon.net |
神戸のおすすめガイド本
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