仲間と一緒に山手線ぐるっと1周「東京ヤマソン2018」レポート

東京の山手線は1周約42kmあり、ぐるっと回ればほぼフルマラソンを走ったのと同じくらいになります。東京周辺のランナーさんなら、実際に山手線1周ランをしたことのある人や、ラン仲間が走ったのを聞いたことがあるかもしれません。

それを大々的なイベントとして行っているのが、インターナショナル・ボランティア・グループ (IVG)です。IVGを知らなくても、東京ヤマソンというイベント名なら聞いたことがある人もいるかもしれません。

東京ヤマソンが通常のウォーキングイベント、ランニングイベントと違うのが、参加費のすべてが寄付されるという点です。集まった参加費はプラン・インターナショナルに寄付されて、世界中の子どもたちを支援する活動に使われます。

プラン・インターナショナルは子どもの権利を推進し、貧困や差別のない社会を実現するために世界70カ国以上で活動する国際NGOです。

今回の開催では「ベトナムの山岳地域に暮らす子どもたちのための学校建設プロジェクト」を目的にしていますので、東京ヤマソンに参加するだけで、ベトナムの子どもたちを支援できます。

日本ではなかなかチャリティ文化が根付きませんが、このように自分で楽しみながらも、それが誰かの助けになるというのは面白い試みです。お金を寄付するだけでなく、それにより特別な1日を過ごすことができます。

ルールで決められているのは、1チーム3〜4人で、山手線の29駅すべてで写真を撮るということだけ。その過程でどのようなルートを取るかは自由で、時計回りに走るチームもあれば、反時計回りに走るチームもあります。

スタート会場は東京駅すぐ近くの東京ビルTOKIA。午前9時にスタートして、午後9時までの12時間以内に戻ってくる必要があります。1時間で4km進めば10時間台でゴールできますが、そんなに甘くないのが東京ヤマソンの面白いところです。

東京ヤマソンはスピードを競うわけではありません。むしろ走ることは推奨されておらず、自分たちのペースでイベントを楽しむことが出来ます。もちろんコースからそれでもOKですので、歩く途中で気になったお店に入るようなこともできます。

例えばこの日、代々木公園ではタイフェスティバルが開催されていましたが、東京ヤマソンの途中で、このようなイベントを楽しんでも構わないわけです。

それでもトップチームは3時間台でゴールします。制限時間の12時間を越えてからゴールするチームもあり、普段あまり運動をしていない人が集まったチームなどは途中でリタイアすることもあります。

でも、大事なのはスタートラインに立つこと。仲間と同じ目的を持ち、同じ時間を過ごすということに東京ヤマソンの魅力があります。山手線を1周するだけなら自分1人でもできますが、それでは得られない達成感が東京ヤマソンにはあります。

インターナショナル・ボランティア・グループ (IVG)が主催していることもあり、外国人の参加者が多いというのもこのイベントの特徴のひとつです。外国人だけのチームもあれば、日本人と外国人のチームもあります。

さらにJ.P.MorganやCREDIT SUISSE、Adobeなど世界的な外資系企業がスポンサーとなっていることもあり、スポンサー企業の社員も多く参加しています。

仕事ではないところで一緒に何かを成し遂げるというのは、会社に戻ったときに大きな力になるはずです。マラソンを走っている人にとってみれば40kmというのは難しい距離ではありませんが、そうでない人にしてみれば人生で最も長い距離を歩くことになります。

人によっては、人生最大のチャレンジになるかもしれません。

後半は足が痛くなって1歩を踏み出すこすら大変な人も出てきますが、それでも仲間が一緒にいますので、誰も簡単には弱音を吐きません。お互いに支え合いながらひたすらにゴールを目指す。そこに東京ヤマソンに参加する意味があります。

コースは設定されていませんが、山手線がベースにあるため、他のチームと何度も抜きつ抜かれつをします。さらには半分の距離くらいから、反対周りをしているチームに遭遇します。

そういう他のチームの存在も刺激になります。お互いに言葉を交わすことはなくても、同じ目的で頑張っている仲間です。目線が合うだけでも「大変だけど頑張ろう」と励まし合えます。そこに言葉の壁はありません。

ただ、その頑張りが強くなりすぎて、赤信号を渡ったり、交通量の多い道路を横断歩道以外の場所で横切るようなチームもありました。

基本的には参加者の責任ではありますが、もし車との接触事故になったときには、「参加者の責任」では済まなくなります。これまで10回の開催がある東京ヤマソンが、たった1回の事故で継続できなくなることも考えられます。

もちろん、ほとんどのチームが安全をしっかり意識していますが、非日常感が気持ちを高揚させ、冷静さを奪うこともあります。せっかくの楽しいイベントが、ちょっとしたことで台無しにならないようにしたいところです。

東京ヤマソンは参加するだけで、世界中の子どもたちの笑顔を増やすことができるチャリティイベントです。そこには勝者も敗者もありません。あえて勝者を作るなら、この日たくさん笑ったチームが勝者です。

仲間と一緒に同じ目標に向かって全力を尽くす。普段は孤独なランナーさんも東京ヤマソンに出れば、きっとこの楽しさを理解してもらえるはずです。ちょっと面白そうだと思った人はぜひ仲間を募って、東京ヤマソンに参加してみませんか。

いつもは「早くゴールしたい」と思って走っている42kmが、東京ヤマソンなら「終わってしまうのがもったいない」と感じることになるはずです。もちろん早くゴールして、明るいうちから仲間と打ち上げを楽しむのもいいでしょう。

それぞれのスタイルで自由に楽しめる東京ヤマソン。何かを一緒にやり遂げたい仲間がいるランナーさんは要チェックです。

東京ヤマソン公式サイト
http://tokyo-yamathon.com

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