【連載】ハダシスト重松・サブ3への挑戦 vol.07

何年も跳ね返されてきたサブ3の壁を、もがきながらも乗り越えていくためのこの企画。ありがたいことに、はが路ふれあいマラソンで「読んでますよ」という声をかけてもらい、挑戦を応援してくれている人もいることを知った。孤独な挑戦と思っていたが、それは私の思い込みだったようだ。

そうなると、少しは襟を正さなくてはいけない。サブ3を失敗したときに、読者の方からなぐさめられる図を想像しただけで背筋が冷たくなる。それだけは避けなくてはいけない。私にだってプライドはある

花蓮太平洋縦谷マラソンから1週間後なので、まともに走れないことは最初からわかっていた。それでも、あまりにも評価が高い大会で気になっていたし、ファンランをするつもりでエントリーしていたた。このときは、まだこの企画も決まっていなかったのもある。

ただ、いざスタートラインに立つとなったら、どこまで走れるのかを知りたいという気持ちが湧いてきた。カスタマイズしたワークマンのランニングシューズのポテンシャルも知りたかったのもある。気がつけば最初からそれなりのペースで入っていた。

そして見事に10kmで撃沈。

一般的にレースでの疲労回復には1マイルごとに1日かかると言われている。フルマラソンの場合には約26日かかり、花蓮太平洋縦谷マラソンでは最後までしっかりと走ったから、中7日では当然の結果といえば当然の結果だ。

自分が凡人であることを、突きつけられる結果となった。

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こういう仕事をしていると、周りには変わった人が集まり、2日連続フルマラソンを走るという人もいれば、ほぼ毎日100km走るという人も珍しくない。いや、珍しくはあるが驚きはしなくなる。そんな環境に身を置くと、もしかしたら自分にもそういう才能があるかもしれないと期待していたが、いたって普通の市民ランナーだったようだ。

もちろんそれを悲観的に考えているわけではない。凡人ランナーだからこそ挑戦する意味があ、どこにでもいるランナーでも、努力次第で壁を超えていけるとしたら、それは素敵なことじゃないだろうか。わたしはそれを伝えたい。

現状でサブ3の壁を超えていけるかどうかの確率は、50%といったところ。ほぼ運で決まる状態にあるのだが、ここからはこの確率を1%でも上げる作業をすることになる。さすがに今から劇的な変化は期待できない。マラソンとは積み重ねのスポーツなのだから。

スウォッシュロゴのピンク色のシューズを履けば、確率は10%くらいまで上がるかもしれないが、それを手に入れるだけの財政状況にはない。フリーライターというのは爪に火をともすような生活を強いられるのだ。ただ、ある調査で2019年にサブ3を達成した人の40%がヴェイパーフライを履いていたそうだ。

そう聞くと心が揺れるのがランナーというものだろう。ただ、こうやって挑戦を公開したのに、最後はヴェイパーフライに頼って達成したというのでは、誰も納得してくれないだろう。この挑戦は結果も大事だがプロセスも大事だ。私は自分の足を鍛えて3時間以内に走りきりたい。

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ヴェイパーフライを履くとしたら、少なくとも愛媛マラソンの後になるだろう。

もちろんシューズにはこだわっていく。おそらくアディゼロジャパン5で挑むことになるはずだ。このシューズだって普通のランニングシューズよりはタイムが縮む。だからズルいといえばズルいわけだが、まさか裸足で走るわけにもいかない。

ランニングシューズは本当に悩ましい問題だ。ヴェイパーフライを履くことはルール上まったく問題はない。ただ、あそこまで結果の出るシューズとなると、心情的に履きにくくなる。私はプロのアスリートではなく、1人の市民ランナーでしかないのだから。

大事なのは単純にタイムを出すことではなく、今のレベルよりも高みに自分を引き上げたうえでサブ3を達成することだ。きっとこれを読んでいる人はそれを期待している。がっかりはさせたくない。

ただ、クリスマスの朝、枕元にヴェイパーフライが置いてあったら履いてしまうかもしれない。今年はいい子にしていたから期待はしてる。大丈夫、何も置いてなくても泣いたりはしない。もう大人だからな。

午前午後
2019.12.13(金)JOG:12km
2019.12.14(土)JOG:5km
2019.12.15(日)はが路ふれあいマラソン 42.195km
2019.12.16(月)JOG:6.5km
2019.12.17(火)裸足JOG:12km
2019.12.18(水)JOG:6.5km裸足JOG:12km
2019.12.19(木)JOG:6.5km坂道ラン:11km
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