昨年、厚底✕5本指カーボンで話題になったアディダスのADIZERO ADIOS PROですが、早くもアップデートされて第2世代「ADIZERO ADIOS PRO 2」が登場します。それに伴いアディゼロシリーズに大幅な変更がありました。最高のシューズを支えるためのトレーニングシューズにボストンが大抜擢。
そして、アディダスの新しい挑戦の先駆けとして、規格外ランニングシューズ「ADIZERO PRIME X」も発売となります。最高峰のテクノロジーを掛け合わせて作られたこのランニングシューズは、私たちランナーを異次元のスピード領域へと連れて行ってくれます。
そんな大幅アップデートのあったアディゼロシリーズについて、ご紹介していきます。
新しいアディゼロのラインナップを紐解く
新しいアディゼロについてご紹介する前に、今回のアップデートによってモデルごとの役割や位置付けに大きな変化があったので、まずはそれについて解説しておきます。従来のラインナップと最新のラインナップを比較して見ていきましょう。
従来のラインナップ
レースシューズ
・アディゼロ アディオス プロ(SUB2.5)
・アディゼロ プロ(SUB3)
レース/トレーニングシューズ
・アディゼロ ジャパン 5(SUB3.5)
・アディゼロ ボストン 9(SUB4)
トレーニングシューズ
・アディゼロ RC(SUB4)
・SL20(SUB5)
駅伝シューズ
・アディゼロ タクミ セン
種類が多いので多少端折りましたが、従来のラインナップはこのようになっていました。新しいアディゼロで今回発表されたラインナップは次のようになります。
最新モデルのラインナップ
レースシューズ
・アディゼロ アディオス プロ 2(SUB2.5)
トレーニングシューズ
・アディゼロ ボストン 10(SUB2.5)
レース/トレーニングシューズ
・アディゼロ ジャパン 6(SUB3.5)
コンセプトシューズ
・アディゼロ プライム エックス
トラックシューズ
・アディゼロ アバンチ トラック スパイク
大きな変化はボストンがアディオス プロのトレーニング用シューズになったことです。アディオス プロと同じフォームで走れる耐久性の高いモデルのニーズに応えるために、これまで万能型のシューズであったボストンがその役割に大抜擢された形になります。
このため従来のボストンとは役割も特性もまったく違ったものになっていて、私たち市民ランナーにとって最高の相棒になるポテンシャルも備えています。その点も含めて、今回発表された5種類のランニングシューズについて、それぞれの特長をご紹介していきます。
ADIZERO ADIOS PRO 2(アディゼロ アディオス プロ 2)
アディゼロ アディオス プロ 2は昨年発売されたばかりのアディゼロ アディオス プロを進化させたモデルです。初代でも世界記録を更新するだけのポテンシャルを備えていましたが、実際にレースで走った結果がフィードバックされ、細かくチューニングされたモデルになります。
リサイクルポリエステルを使ったメッシュアッパーを採用したことで従来モデルからの軽量化とフィット感の向上に成功しています。さらに前足部先端のContinental™ラバーを使ったことによって、どのような天候でもしっかりとグリップするようになっています。
レースでの自己ベスト更新を狙うために生まれてきた1足ですので、絶対に負けたくないレースや、記録にこだわりたいレースで履いてもらいたいモデルになります。
価格 | 26,000円(税込) |
サイズ | 22.0-31.0cm |
重量 | 210g(27cm 片足重量) |
ミッドソールドロップ | 10 mm ヒール:39.5 mm / 前足部:29.5 mm |
製品URL | https://shop.adidas.jp/products/FZ2477/ |
ADIZERO BOSTON 10(アディゼロ ボストン 10)
万能型ランニングシューズだったボストンがフルモデルチェンジして、アディゼロ アディオス プロ 2の練習用モデルという位置付けになりました。アディオス プロは最高の走りを提供してくれますが、速さの追求に特化しており耐久性がそれほど高くありません。
価格も安いものではないので、普段の練習で履くにはコストパフォーマンスが悪いということで、多くのトップランナーから要望があったのが、練習で履けるアディオス プロと同じコンセプトのシューズでした。そしてボストンがその役割を担うことになったというわけです。
アディオス プロ 2と同様のソール材「LIGHTSTRIKE PRO」と、耐久性に優れたソール材「LIGHTSTRIKE EVA」を組み合わせて、さらにアウトソールにはCONTINENTAL™ラバーアウトソールを採用したことで、アディオス プロ 2と同じコンセプトでありながらも、耐久性が大幅にアップしています。
カーボンのような剛性を持ちながらもより屈曲性・柔軟性に 優れたグラスファイバー素材の ENERGYRODSを搭載していながらも、価格は税込で15,400円と入手しやすいシューズになっており、私たち一般のランナーにとっては、トレーニングシューズ兼レースシューズのオールラウンドモデルという位置づけになっています。
※当初ADIZERO BOSTON 10のENERGYRODSの素材を「カーボン」としていましたが、実際には「グラスファイバー」との訂正がありました。
- アディゼロ アディオス プロ 2を履く人の練習用
- 幅広い層のオールラウンドモデル
このような2面性を持ったシューズで、フルマラソンを歩かずに走りきれるランナーなら自分のポテンシャルを最大限に引き出してくれる1足です。買って間違いないという点に関しては従来のボストンのDNAを引き継いだ万能シューズです。
価格 | 15,400円(税込) |
サイズ | MENS:24.5-31.0cm WOMENS:22.0-26.0cm |
重量 | 280g(27cm 片足重量) |
ミッドソールドロップ | ドロップ:8.8mm ヒール:39.8mm / 前足部:31mm |
製品URL | MENS:https://shop.adidas.jp/products/FY4079/ WOMENS:https://shop.adidas.jp/products/FY4080/ |
ADIZERO PRIME X(アディゼロ プライム エックス)
マラソンシューズのソール厚さはルールブックに規定がありますが、その規定にとらわれていては技術革新は起きないということで、限界や制限を設けることなく、アディダスの持つテクノロジーをすべて注ぎ込んで開発されたコンセプトモデルが「アディゼロ プライム エックス」です。
ソール厚さは50mmあり、もちろん規格外で公式戦では利用できません。さらに5本骨状カーボンバー「ENERGYRODS」に加えて、3 本ナイロンバ ー「ENERGY BLADES」を採用しており、爆発的な推進力が生み出される構造になっています。
とにかく速くなることだけを考えて作られたじゃじゃ馬のような1足なので、これを履きこなせるランナーは限られているかもしれません。あまりのスピードに体がまったく付いてこず、走りをコントロールすることもできない。でもそこにロマンがあります。
自分というランナーの可能性を信じ、自分を超えていくのだという強い意志を持ったランナーなら、走力に関係なく必ず最高の相棒になってくれるランニングシューズです。ルールや決まりごととは違う時限で自分を高めたいなら、即買いのランニングシューズです。
価格 | 36,300円(税込) |
サイズ | 23.0-28.5cm |
重量 | 250g(27cm 片足重量) |
ミッドソールドロップ | ドロップ:8mm ヒール:49mm / 前足部:41mm |
製品URL | https://shop.adidas.jp/products/G54976/ |
ADIZERO JAPAN 6(アディゼロ ジャパン 6)
アディゼロの伝統を引き継ぐ役割を任されたのがアディゼロ ジャパン 6です。かつて世界記録を更新したDNAを持ったこのモデルは、アディダスの代名詞でもあるBoostフォームを廃止して、アディゼロ ボストン 10と同じくLIGHTSTRIKE PROとLIGHTSTRIKE EVAをフォーム材に使用しています。
薄底シューズですので従来のモデルが好きという人も違和感なく移行でき、何よりも日本人向けの木型を使っていますので、抜群のフィット感を得ることができます。履き心地の良さで定評のあるジャパン 4のフィット感を目指して設計されていますので、ジャパン 4が好きだったという人も満足できるはず。
インターバルトレーニングなどスピード練習で使えば、足に十分な負荷をかけることができ、筋力アップに繋がります。もちろんフルマラソンで自己ベスト更新を狙えるポテンシャルも備えており、地面をしっかりと感じて走りたい人におすすめのモデルです。
価格 | 14,300円(税込) |
サイズ | MENS:24.5-30.5cm WOMENS:22.0-26.5cm |
重量 | 230g(27cm 片足重量) |
ミッドソールドロップ | ドロップ:8mm ヒール:27mm / 前足部:19mm |
製品URL | MENS:https://shop.adidas.jp/products/FY4073/ WOMENS:https://shop.adidas.jp/products/FY4074/ |
ADIZERO AVANTI(アディゼロ アバンチ トラック スパイク)
アディゼロ アバンチ トラック スパイクはグラスファイバー素材を用いた ENERGYRODSをはじめて搭載したトラック用スパイクです。素材を強度の高いグラスファイバーにすることでトラックのサーフェスに対する最適化を行っています。
さらに踵部にはSLINGLAUNCH HEEL構造を採用し、スタートからフィニッシュまでシューズの中で足が滑らないようになっており、5000mや10000mといったトラックレースで最高のポテンシャルを引き出してくれる1足です。
コロナ禍になりトラックでの記録回に出場するようになったランナーにもおすすめの1足です。
自店販売価格:19,800円(税込)
製品URL:https://shop.adidas.jp/products/GY7697/
発売日・取扱店舗
発売日
2021年6月16日 一部商品をアディダスオンラインショップにて先行予約開始
2021年7月1日 取扱店舗にて一般販売開始
※アディゼロ アバンチは7月1日以降、入荷次第順次発売
取扱店舗
・adidas アプリ
・アディダス オンラインショップ
・アディダス ブランドセンター RAYARD MIYASHITA PARK
・アディダス ブランドコアストア各店
・ステップスポーツ
・スポーツデポ/アルペン
・スポーツオーソリティ
・スーパースポーツゼビオ
・ヴィクトリア ・ヒマラヤスポーツ
・シラトリ
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