おかやまマラソンが中止になったので倉敷・玉野シーサイドランしてきた

おかやまマラソンが中止になったものの、ホテルも飛行機も抑えていたので、そのまま旅行することにしました。せっかく岡山に行くなら走りたいなとコースを調べたところ、ホテルのある倉敷から瀬戸内海に向かって走るサイクリングコースがあるということで、そこを走ることに。

コース全長は90kmもありますので、2日に分けてのランニング。穏やかな瀬戸内海を眺めながらのランニングはとても魅力的で、マラソンに関係なく走りに行きたいほどのおすすめコースです。何がそれほど魅力なのか、写真を交えながらご紹介していきます。

倉敷・玉野シーサイドルート

目次

スタートは倉敷美観地区から

きちんと走って寄り道もすると100km近い距離になるということで、起床は5時30分です。ちなみにいろいろ仕事の関係もあって倉敷に金曜日に入りました。なので、前日に炭水化物補給もしっかりとして、睡眠も十分です。コンビニで買った軽食で朝ごはんを済ませてスタートします。

計測は倉敷のホテルからですが、サイクリングコースのスタート地点は美観地区の南側。早朝の人が少ない美観地区も、なかなか絵になるものです。ただ寒い……したにダウンベストを着込んで走り出しました。手袋があってもよかったくらい。ただ寒暖差が大きくて、日中は暑くなるとの予報。

寝起きなのでスピードに乗れませんが、コツコツと穏やかな倉敷川沿いを走ります。最初の見どころは藤戸。源平合戦があったところだそうです。佐々木盛綱が先駆けして馬で海を渡り勝利したとの逸話が残る場所。当時はここが海だったそうで、大きな地図で見るとなんとなく理解できますし、倉敷川が穏やかなのも分かります。

ここには佐々木盛綱の像が立っていて、あとは海の浅瀬を案内した漁師の供養碑が立っている経ヶ島があります。浅瀬を案内した後に、口封じのために佐々木盛綱によって殺されたそうです。ありそうな話ですが、ちゃんと供養したんですね……って、いや納得はできませんが、そういう歴史があった場所というお話。

そこからは比較的退屈な道が続きます。いや、退屈というかアップダウンが激しい山の道で、舗装はされていますがとにかくスピードが上がりません。これから走るという人は気をつけてほしいのが、山道に入るとコンビニがなくなるということ。補給できませんので、パンやおにぎりを持っておくと安心です。30km近く無補給になる(自販機はあります)ので、ご注意ください。

最大の見どころは瀬戸大橋

ずっと山の中を走ることになるので、景色があまり変わらずに退屈する人もいるかもしれません。でもそれに耐える価値はあります。走り続けると、前方が開けて瀬戸大橋が遠くに見える場所があり、そこからしばらくは様々な角度から瀬戸大橋を楽しめます。超広角で写真を撮れるスマホがあると、かなりかっこいい写真を撮れるかもしれません。

途中にほぼ真横から撮れる場所もあり、これは走っていたからのご褒美です。もちろん自転車や車でも見れますが、ランニングなら時間をかけて堪能できるわけです。瀬戸大橋の下をくぐった後に稲荷神社があるのですが、かなり高いところまで登れます。この存在に気付けるのもランナーならでは。ただ、反対にランナーだから見逃してしまうものもあります。

それが下野井の町並み。なんとなく気になったのですが、空腹感がすごかったので寄り道せずに前に進んだら、かなりのおすすめスポットだったらしく残念。もしこれを読んで、同じコースを走るなら下野井にも立ち寄ってください。ちゃんと飲食できるお店もあります。でもここまで来たなら絶対に行ったほうがいいお店が、この先の鷲羽山にあります。それについては後ほど。

鷲羽山の絶景とドリカフェの海鮮丼

私は瀬戸大橋でかなり時間をロスしました。どこから見てもかっこいいのもあって、足を止めて撮影してしまうので。そして極め付けが鷲羽山の展望台。坂道の上にあるので、面倒に感じるかもしれませんが、雄大な瀬戸内海と瀬戸大橋の風景を見ないで通過なんて、旅ランをする意味がありません。旅ランは前に進むことよりも、寄り道が大事です。

時間のロスなんて気にしないこと。もう2度とここには来ないのだと思って、寄り道しましょう。風景だって一期一会。次に来たときに曇天になるかもしれませんし。でも、これから紹介するドリカフェの海鮮丼を食べたら、きっとここに何度も足を運ぶことになるでしょう。情けないことに私は食い意地が張っており、美味しいものには目がないのですが、これまで食べたどの海鮮丼よりも美味しい絶品です。

ドリカフェ。名前からわかるかもしれませんが、DREAMS COME TRUEがギュッと詰まったお店で名物は海鮮丼。店内ではドリカムのライブ映像が流れて、グッズやCDなどもきれいに並べられています。ファンにはたまらないお店ですが、ドリカムが苦手という人なんてそうはいないと思うので、ぜひ立ち寄ってください。限定10食の「豪快ドリカフェ海鮮丼」を頼みましたが、売り切れていても心配いりません。他の海鮮丼も間違いなく美味しいですから。

「豪快ドリカフェ海鮮丼」は小鉢もついて1,800円(税抜)。ちょっと高く感じるかもしれませんが、食べたら「こんなに安くていいの?」に変わります。観光地で同レベルの海鮮丼を食べるとなると5,000円くらいします。いや、それだけ出してもドリカフェの海鮮丼のほうが美味しいです。こういうお店に出会えるのも旅ランの醍醐味。

海沿いからニコニコ岩と夕陽

鷲羽山を降りれば後は大きなアップダウンはありません……本当なら。ここまでペースを上げられませんでしたが、平地に降りてくれば流石にペースが安定します。満腹という問題は抱えていますが、空腹の山道よりは全然OK。やっぱりちゃんと食べないと走れませんね。当たり前のことではありますが、初めての道を走るときは食べ物も飲み物も余裕を持って走ることです。

コツコツ距離を積み重ねていきますが、フルマラソンの距離を走り終えたところで大きな課題が発生。玉子が岳という、ここにしかない景色があるとか。見たい気持ちはありますが、さすがにここまで来ると上り坂がきついわけです。でも、案内板を見ると「300m」とあります。それくらいなら何とかなるかと思ったら、とんでもないトラップ。

上れど上れど辿り着きません。1km、2kmと増えていきますが、さすがにここで引き返すわけにもいきません。後で知ったことですが、そんな長々と上り坂を行かなくても、サクッと登れる登山道があったとのこと。とにかく玉子が岳に到着。同じ海でも高いところから見ると、また違った風景になっていいものです。時間をかけて登った甲斐がありました。

玉子が岳には玉子のような形をした大きな岩が幾つもあります。どうして山の上にこのような岩がゴロゴロと転がっているのかは謎。さらにニコニコ岩なる奇石もあって、寄り道してでも来てみる価値ありです。トレイルを下山できるので、来た道を戻る必要もありません。

下山したところの少し先にはビーチ(渋川海岸)があり、ここは夕陽がきれいなところ。瀬戸大橋の向こう側に沈む太陽。あいにく西の空に雲がかかっていたので、最後まで見ることはできませんでしたが、ここは外せないポイントのひとつです。ただ、そこから先はナイトランになるのでご注意ください。旅ランの予算が十分にあるなら、ここで宿泊するのもいいかもしれません。

私はそのまま宇野駅まで走って1日目終了。約60kmの旅ランとなりました。アップダウンがあったので距離の割に疲労感もありますが、景色の変化も大きく旅ラン向き。倉敷からではなく、児島からスタートしたら走力に不安がある人でも楽しめるかもしれません。

2日目に残りを走って完全制覇

見どころを考えると1日目で終わらせても良かったのですが、走り残しがあるのは気持ち悪いもので、2日目の観光を取りやめて、重たい体を引きずりながら、残りの距離を走ります。宇野駅スタートにすれば道が繋がりますが、完走後に宇野駅で1人反省会をしたかったので、2日目も倉敷スタート。こちらはほとんど内陸部を走るので、アップダウンがあるのに見どころがやや少なめ。

途中に「日本三大権現 由加神社本宮」と「道の駅 みやま公園」がありますが、それくらいしか楽しみはありませんので、サイクリングロード制覇を考えてなければ、あえて走らなくてもいいかもしれません。ただ、後閑の海沿いは晴れていれば気持ちがいいので、ここだけは走っておきたいところ。

途中に景色がきれいなカフェもあって、のんびり休憩するのもあり。ランチタイムなら食事に利用するのもいいかもしれません。おすすめは「パラダイス ・カフェ ・ナルー」。海を眺めながらのコーヒーブレイクもいいものです。

2日目のコースは44kmでしたので、トータルで104km。サイクリングロードとしては90km設定ですが、寄り道をするとこんな感じで距離が増えてしまいます。観光しつつもサイクリングロードを制覇したいなら、無理に1日で走り切ろうとせず、2日にわけて走るのがおすすめ。長く走りたいわけでないなら、児島から宇野までのショートコースを走るのがおすすめ。

おすすめショートコース(約35km)

1.JR瀬戸大橋線 児島駅
2.むかし下津井回船問屋
3.鷲羽山 第二展望台
4.ドリカフェ
5.王子が岳 パークセンター
6.ニコニコ岩
7.渋川海岸(サンセット)
8.JR宇野線 宇野駅

ちなみに宇野には温泉がありますが、1,900円(平日1,600円)するので懐具合やスケジュールと相談して入るかどうか決めるのがいいかもしれません。もしくは宇野に宿を予約するのもいいでしょう。私は温泉には入らず、1,900円を使ってお好み焼きQちゃんでB級グルメ「たまの温玉めし」とビールを注文。

「たまの温玉めし」はいろいろなお店で食べることができるので、穴子が好きという人は事前にチェックしておくといいでしょう。

たまの温玉めし:https://www.okayama-kanko.jp/gourmet/10606

まとめ

旅ランというのは知らない景色や美味しいものに出会えるといった魅力があります。そういう意味では、倉敷から宇野までのサイクリングロードは旅ランに最適。ただ、トータルの距離が長いので、走力によってコースを短縮する必要があります。すでにお伝えしましたが、児島から宇野港までの約30kmくらいがちょうどでしょうか。玉子が岳を含めて7時間くらいのスケジュールで組んでみましょう。

児島で降りて下野井の町並みを変え堪能し、ドリカフェでランチ。そのあと玉子が岳に登って、下山してからサンセット。かなり充実の1日になるはずです。マラソン大会がなくても、こうやって楽しめるランニングコースは沢山あります。自分で探すのもいいのですが、スケジュールを組むのが大変という人は、ぜひ今回のコースを参考にしてみてください。

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