日本一早いマラソンレポート「TOKYO MARATHON 2026 RUNS:INTO KK®」

東京マラソンを盛り上げるために、大会直前イベントとして「TOKYO MARATHON 2026 RUNS:INTO KK®」が、2日間にわたってKK線(東京高速道路)にて開催され、普段は立ち入ることができない特別な場所、東京のど真ん中に世界中からランナーが集結しました。

そんな「TOKYO MARATHON 2026 RUNS:INTO KK®」の1日目に行われた「NIGHT HALF MARATHON RELAY」を取材してきました。KK線でどのようなレースが行われていたのか、その内容をレポートしていきます。

目次

東京の夜を駆け抜ける特別なイベント

「TOKYO MARATHON 2026 RUNS:INTO KK®」は東京マラソンを盛り上げるために行われているランニングイベントのひとつで、KK線(東京高速道路)を使って、リレーマラソンや1マイルレースを行います。2日間開催されるのですが、私が取材したのが初日のハーフマラソンリレー「NIGHT HALF MARATHON RELAY」です。

1周1kmのコースをチームで襷をつなぐのですが、チームは2名から21名までのメンバー構成になっていて、ほぼ1人で走り切った参加者もいれば、大人数で繋いで上位を狙ったチームもあります。ただ、表彰がないということでシリアスに勝ちにこだわることもなく、リレーマラソンにありがちなピリピリ感はありません。

むしろ、どのチームのランナーも笑顔が溢れていて、襷を受け取る瞬間に満面の笑みになっている人を何度も見かけました。それはかけっこが得意な小学生が運動会で見せるのような笑顔で、東京の空の下を駆け抜ける喜びが全身に溢れていました。

それもそのはず。「NIGHT HALF MARATHON RELAY」は、東京のど真ん中で、高層ビル群の夜景を眺めながら走ることができる特別なレース。コースの途中でキラキラ輝く銀座の街や、東京駅を出発したばかりの新幹線などが視界に入ってきます。こんな環境で走れる機会は滅多にありません。

KK線もいずれ空中遊歩道「Tokyo Sky Corridor」へ再整備されるので、いつまでも走れるわけではありません。東京の歴史の中にできたわずかな隙間、いまこの瞬間だけ楽しめる風景の中で、全力を出して仲間と襷をつなぐ。笑顔が溢れて当然です。

しかもスタート前は2月の夜だとは信じられない暖かさ。レースが進むにつれて気温は下がっていきましたが、気温の低下に反比例して参加者の盛り上がりが高まっていきます。風もほとんど吹かないベストコンディション。ランニングを楽しむ環境が見事なまでに整っていました。

個性が集まるイベントだからこそ交流を期待したくなる

昨年の東京マラソンはその半数近くが外国人ランナーとなっていましたが、その傾向は今年も変わりません。東京マラソンEXPO 2026には参加者の名前が記載されたパネルが設置されていましたが、驚くほどたくさんのアルファベットが並んでいました。

東京マラソンはもはや日本人だけのものではなく、世界中のランナーのもの。それを受け入れられないランナーもいるかもしれませんが、東京マラソンはすでに大きく舵を切っており、かつてのような日本人のためだけのマラソン大会には戻ることはありません。

だから変化を受け入れる。そして変化した環境を楽しむために、積極的に交流していく。「TOKYO MARATHON 2026 RUNS:INTO KK®」はそれを実践できる場のひとつです。実際に東京マラソンほどではありませんが、多くの外国人ランナーが日本人ランナーに混じって襷を繋いでいました。

ただ、多くの参加者は仲間との時間が楽しすぎて、外国人ランナーとの交流は限られていたようです。外国人ランナーに限らず、リレーマラソンというスタイルから自分のチームが最優先であり、他のチームの応援など、知らないランナーとの交流にまで発展しにくかったのが残念だったところ。

それでも「TOKYO MARATHON 2026 RUNS:INTO KK®」には色とりどりのランナーが集まります。1kmを3分以内に走るスピードスターもいれば、まだ小さなお子さんもいますし、今回は義足のランナーも見かけました。そんなたくさんの個性が集結するのも東京マラソンのイベントならではです。

そして、最初は別々の方向を向いていた個性のベクトルも、時間の経過とともに同じ方向へと揃っていきます。速いランナーもゆっくりランナーも気持ちがひとつになっていくのを感じました。だからこそ行動としての交流も期待したのですが、そこがリレーマラソンという種目の難しいところ。

来年以降もリレーマラソンを開催するなら、ぜひ「交流」できる仕掛けを導入してもらいたいところです。

最後の1人までどう盛り上げるかという課題

「TOKYO MARATHON 2026 RUNS:INTO KK®」はチームごとの順位は出ますが、表彰は行われません。このため、走り終えたチームから会場を後にすることになるのですが、そうなると当然、タイムが遅いチームが取り残されていきます。

そこはさすがに寂しさを感じずにはいられませんでした。せっかくできた一体感がゆっくりと小さく萎んていく。イベントそのものは楽しいのに、もったいないなと。ただ、経過時間が長くなると東京の夜景を独り占めできるといった特典があります。

しかもMCの福島若菜さんとハリー杉山さんも、最後までとはいかなかったようですが、かなり遅くまで残って参加者を盛り上げていました。さらにイベントスタッフが声や拍手で背中を押していたのですが、周りにランナーが少なくなったら、その声援も独占できるわけです。

ランナーとしては孤立しても、大会そのものからは孤立させない。大会スタッフのそんな強い意志も感じました。だから参加者は、心が折れることもなく、安心して自分のペースで走り続けられます。かつて「東京の人は冷たい」なんて言われていたこともありますが、それはもう過去のこと。

理想をいえば、すべてのチームが最後の1人まで応援できること。ただ、今回がたまたま気候がよかっただけのことで、「走り終えたら早く着替えて帰りましょう」というのは、ランナーファーストを考えると当然の判断。しかも東京マラソンを走るランナーもいるわけです。

だからその判断は尊重しますが、最後の1人のフィニッシュがもう少し盛り上がる仕組みもほしいところ。「終わり良ければすべて良し」という言葉がありますように、終わりが寂しいとどうしても物足りなさを感じてしまいます。冬の夜開催だということを考えると仕方ないのかもしれませんが。

「TOKYO MARATHON 2026 RUNS:INTO KK®」も東京マラソン

東京マラソンは倍率も高く、誰でも参加できるわけではありません。むしろ、10年に1回参加できればいいほうで、参加するための関門は年々狭まっている感じすらあります。そういう意味では「TOKYO MARATHON 2026 RUNS:INTO KK®」のような形で東京マラソンに参加するというのは素晴らしい仕組みです。

42.195kmを走らなければ東京マラソンではない。10年前はそうだったかもしれませんが、ここ数年の東京マラソンはたくさんのイベントを開催しており、大会当日に走ることだけを東京マラソンとする必要もなくなりつつあります。

しかも応援するのも支えるのも東京マラソンの楽しみ方のひとつ。「TOKYO MARATHON 2026 RUNS:INTO KK®」のような応援イベントに参加するのだって東京マラソンと言っても過言ではありません(ちょっと言い過ぎかもしれませんが)。

今はまだそう思えないかもしれませんが、いずれ東京マラソンの定義が変わってくる可能性は大いにあります。東京マラソンEXPO開幕に合わせて、東京のあちこちでランニングイベントが開催される。東京が数日間ランニングに染まる大規模イベントになる可能性を「TOKYO MARATHON 2026 RUNS:INTO KK®」から感じました。

KK線をいつまで使えるのかはわかりませんが、来年も開催されるなら仲間を誘って参加してみたいところです。東京の夜をノンストップで駆け抜ける。そんな自分にとっての東京マラソン体験をするために。

TOKYO MARATHON 2026 RUNS:INTO KK®:https://runsintokk.com

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