メンタリストのDaiGoさんが、ランニングは「痩せないし老化する」という動画をYouTubeにアップしたことで、「そうかランニングは体に良くないんだ」と思った人もいるかと思います。
動画を見てもらえば内容は分かりますので(記事の最後に動画をリンクしておきます)、ここではそれについてお話しませんが、実際に負荷の高いランニングが健康ではなく不健康なものであることは、すでに多くの人が理解していると思います。
42.195kmを数時間で走って移動するにしても、5kmを吐きそうになりながら走るにしても体には決して良いことではありません。でも、ランニングは健康のためだけに行うわけではありません。
ラン仲間とつながることもできますし、人生に目標を持たせることもできます。追い込んで走ることで嫌な気分が消すこともできます。マラソンは体の不健康と心の健康を、天秤にかけて行うものだと考えればいいのかと思います。
そして、今回ご紹介する『The inner runner 博士が教える運動と成功の切れない関係』は心と体とはまた違った視点で、ランニングについて考察した1冊です。
その視点というのが「ランニングをすれば収入が上がる」というもので、そんなことありえないと思うかもしれませんが、実際にアメリカでは様々な調査や研究がされており、ランニングが収入アップにつながる可能性が示されています。
月に1~3回運動をする人は、座りがちな人よりも平均で5.2パーセント多く稼ぎ、定期的に運動をする人はそうでない人の6~9パーセント多く稼いでいることもわかった。(本文より)
定期的に走っている人の73パーセントは、世帯収入が7万5000ドルを超えている。ちなみに、アメリカの平均世帯収入は、5万2700ドルである。(本文より)
これは統計的手法から導き出された結果であり、定期的な運動と経済的な成功には因果関係があることが明らかにされています。
第1章 人はなぜ走るのか?
第2章 本当にランニングは健康に良いのか?
第3章 最高の人生を送るためのランニングのススメ
第4章 ランニングは創造力と想像力を養うのか?
第5章 仕事のできる人はなぜ走るのか
第6章 ランニングは人生に自信とチャンスをもたらすのか?
第7章 より良いランナー、より良い自分になるためのラストレッスン
序盤ではランニングとは何なのかについて説明し、そこからランニングが私たちランナーに何をもたらすのかについて述べられています。そして、ランニングの恩恵を受けるために、私たちが何をすべきかについても書かれています。
走ることで不健康になるかもしれないけど(本書ではランニングは健康になるとなっていますが)、心は健康になり、収入アップにもつながる。こうなってくると、走らない理由がほとんどありません。私たちは長生きするためだけに生きているわけはありませんから。
豊かに生きるには心が満たされていることは重要で、それを支えるだけの収入も必要です。ランニングはその2つを満たしてくれる可能性があります。
もっともランニングにハマりすぎると、アップした収入がマラソン遠征費用やシューズ代に消えてしまうわけですが。
ただ、ランニングが自分に何をもたらすのかを知っておくことは、とても大切なことです。走ることでポジティブな状態になれると知識として知っていれば、走ることに前向きになりますし、走ることがもっと楽しくなります。
読み物としても十分に楽しめる内容になっていますので、読書の秋に読む1冊として覚えておいてください。すでに全国の書店やネット書店で購入できますので、気になる人はチェックしておいてください。
The inner runner 博士が教える運動と成功の切れない関係
定価:1,500円+税
発売日:2019年9月14日