GPSランニングウォッチを買うならGARMINがいいなと思いつつも、3万円を超える価格にちょっと及び腰になっている人も多いのではないでしょうか。私も「3万円は高いな……」とかれこれ数年悩んでいます。
そんなランナーに朗報です。GARMINから低価格帯の新モデル「ForeAthlete 45」「ForeAthlete 45S」が8月1日から発売になると発表されました。ここでは、ForeAthlete 45がどのような機能を備えているかについてご紹介していきます。
GARMIN ForeAthlete 45はどんな商品?
● 初心者向けのGPSランニングウォッチ
● ほぼすべてのランナーのニーズにマッチする
GARMIN ForeAthlete 45のいいところ
● 税別24,800円とお手頃な価格
● 必要な機能は揃っている
● 上位機種と比べても見劣りしないデザイン
GARMIN ForeAthlete 45の残念なところ
● 材質がチープ(価格相応)
● 11時間稼働でウルトラマラソンには不向き
GPSランニングウォッチはこれでいい
ForeAthlete 45とForeAthlete 45Sの違いはForeAthlete 45Sのほうがコンパクトで軽量であるという点にあります。ForeAthlete 45Sのほうが小さく、女性でも無理なく装着できるサイズになっています。
ForeAthlete 45とForeAthlete 45Sの価格は税別で24,800円です。人気モデルのForeAthlete 245よりも1万円も安くなっています。そうなると、いろいろと使い勝手が悪いのではないかと不安になるかもしれません。
でも、おそらく9割以上のランナーは、この商品に満足するはずです。なぜならForeAthlete 45は、ForeAthlete 245から多くのランナーが使わないであろう機能を省いただけのモデルだからです。
ForeAthlete 245はとても魅力的なアイテムですが、市民ランナーにとってはオーバースペックでもあります。GPS使用で22時間も可動できますが、市民ランナーのうち22時間も走り続ける人はどれくらいいるのでしょう。
ForeAthlete 245ではトレーニング効果をチェックできます。これはちょっと良い機能だなとは思います。でも、実際にそれを使ってトレーニング効果を確認しているランナーはどれくらいいるのでしょう。
トレーニング効果を実感しなくてはいけないほど練習しているランナーは、おそらく市民ランナーの数%しかいません。ランニングフォームの分析をしている人はGARMINユーザーのほんの一部だけではないでしょうか。
そういう機能をごっそり削ぎ落としたのがForeAthlete 45です。
● GPSを使ってペースを表示する
● 走ったコースのログを残す
● 心拍数を測定する
おそらくほとんどのランナーは、この3つができれば十分なはずです。そしてForeAthlete 45はこの3つを過不足なく兼ね備えています。
こんなことを書くとGARMINに叱られそうですが、断言しておきます。「ほとんどのランナーはForeAthlete 45で十分である」と。
これがGPSランニングウォッチにおける理想的な姿です。付加価値のようなものをたくさん付けて高く売られている商品もたくさんありますが、ランナーが本当に必要としているのは、上の3点だけです。
それを実現したForeAthlete 45は、ランナーが本当に待ち望んだGPSランニングウォッチのひとつということになります。
スペックは劣るが見た目はシンプルで美しい
ForeAthlete 45は必要十分なGPSランニングウォッチですが、ForeAthlete 245とスペックの比較をすると確かに劣る点はあります。
ForeAthlete 45 | ForeAthlete 45S | ForeAthlete 245 | |
---|---|---|---|
レンズ素材 | 化学強化ガラス | 化学強化ガラス | Corning Gorilla ガラス 3 |
サイズ | 42×42×11.4mm 外周:129-197 mm | 39.5×39.5×11.4mm 外周:124-185mm | 42.3×42.3×12.2mm 外周:127-204mm |
ディスプレイ | 直径1.04インチ (26.3 mm) | 直径1.04インチ (26.3 mm) | 直径1.2インチ (30.4 mm) |
解像度 | 208 x 208 ピクセル | 208 x 208 ピクセル | 240 x 240 ピクセル |
重量 | 36g | 32 g | 38.5g |
稼働時間 | 最大7日間 GPS使用:最大11時間 | 最大7日間 GPS使用:最大11時間 | 最大7日間 GPS使用:最大22時間 |
防水等級 | スイム、5 ATM | スイム、5 ATM | スイム、5 ATM |
ForeAthlete 45が上回っているのは「軽さ」くらいです。その軽さを手に入れるためにディスプレイが小さくなっています。
気になるのがレンズ素材で、ForeAthlete 245は傷つきにくいGorilla ガラスを採用しているのに対して、ForeAthlete 45は化学強化ガラスです。明らかにForeAthlete 45の方が傷つきやすい材料を使っています(追記:ForeAthlete 235は化学強化ガラス)。
ForeAthlete 45はGPS使用時の稼働時間が11時間ですので、ウルトラマラソンで使えるという人はかなり限られてしまいます。ただこれは、100km以上を走る予定のないランナーには気になることはないはずです。
このため、ForeAthlete 45が適していないのは、「ウルトラマラソンを11時間以上かけて走る人」という、極めて狭い範囲の人だけです。レンズ素材の不安が残るものの、多少傷がついても壊れるわけではありません。
どうしても傷つけたくない人は、Amazonでガラスフィルムが売られていますので、そちらを利用しましょう。
スペックはForeAthlete 245と比べると、やはり1万円の差は感じます。でも、高望みしなければ十分です。それよりもForeAthlete 35からの進化として、ラウンドタイプに変わり、デザイン面での不満も解消されたのが嬉しいところです。
スペックでは当然ForeAthlete 245には劣りますが、普通にフルマラソンを走るだけなら、これで困る理由はどこにもありません。
これまで価格がネックでGARMINを敬遠してきた人も、ForeAthlete 45なら価格面での問題はクリアしているはずです。あとは、ウルトラマラソン対応するかどうかだけです。
ウルトラマラソンを走る予定がないなら、ForeAthlete 45は最高の相棒になってくれるはずです。
ForeAthlete 45 商品概要
価格 | 24,800円(税抜) |
発売日 | 2019年8月1日 |
重量 | ForeAthlete 45:36g ForeAthlete 45S:32g |
バッテリー寿命 | スマートウォッチモード:最大7日間 GPSモード:最大11時間 |