今年はなかなか梅雨が明けませんが、曇っていても気温が高く感じる季節になってきました。そうなってくると気をつけたいのが熱中症ですが、日頃の軽いトレーニングなら給水なしで終わらせる人も多いと思います。
1時間程度なら給水しなくても問題ないし、ペットボトルとか持つのは邪魔だと思うかもしれません。でも、RUNNING STREET 365ではこまめな給水、少なくとも30分に1回の給水を推奨します。その理由についてご紹介します。
1時間に1〜1.5リットル近い水分を失っている
走るときの気温や湿度、速度にもよりますが、夏場のランニングでは1時間走ることで1〜1.5リットル近い汗をかいています。嘘だと思うなら、ランニング前後で体重を測ってみてください。
ランニング時には体重の2%以上の水分が汗で失われないようにすることが、脱水状態にならないポイントとされています。体重が60kgの人であれば、1.2リットルの汗をかいたらNGということになります。
人それぞれ限界値は違いますが、夏場に水分補給をせずに走ったら、それだけで体は脱水状態になります。危険水準になったら急に体がおかしくなるというのではなく、体への負担は徐々に増しているということです。
1.2リットルが危険で、0.8リットルなら安全というわけではなく、0.8リットルの汗をかいていたら、それはそれで体に負担がかかっています。
そのため、本来であれば1kmに1回くらい、ペットボトルから1〜2口ずつ給水するのが理想です。失われた分を常時補給するわけです。そのときに大事なのは水ではなくスポーツドリンクや経口補水液を使うということです。
30分に1回の給水を推奨する理由
こまめな給水が難しいなら30分ごとに、350ml程度の水分補給をしてください。本当なら500mlが理想ですが、おそらくお腹がタプタプしますし、1回で給水で吸収できる量は200〜250mlですので500ml飲んでも無駄になります。
350mlでもでも実際には不足していますが、それでも足りない分は最小限に抑えることができます。1時間のランニングで1リットルの水分が抜けたとして、途中に350ml補給すれば(250ml吸収)、マイナス分は750mlで済みます。
ランニング直後にもう1回補給すれば500mlの不足です。
これに対して、走ったあとにまとめて給水しても、1回で吸収できるのは250mlですので、750ml足りません。ちょっとの差だと思うかもしれません、これがリカバリーなどにも効いてきます。
また、30分で給水するのはエネルギー補給の意味もあります。ランニング前の食事量が十分なら確かに1時間程度は無補給で走れます。でも、忙しくて食事が摂れていないなら、ランニング中にエネルギー切れを起こす可能性もあります。
たった1時間のランニングだったとしてもです。
しっかり食事を摂れたときの給水は、経口補水液や麦茶などでも構いませんが、空腹状態で走り出したのであれば、カロリーが含まれているスポーツドリンクを選びましょう(本当はそういう状態で走るのは好ましくありませんが)。
いずれにしても、夏場に1時間以上走るなら30分単位で給水を心掛けてください。それを怠るとトレーニングの質も下がって、体への負荷ばかりが大きくなります。
周回コースを走るなら経口補水液がおすすめ
公園などの周回コースでランニングをするのであれば、経口補水液を置いておいて、1周ごともしくは最低30分に1回の給水を行いましょう、経口補水液は体液と同じ濃度で作られているため、吸収されやすいという効果があります。
ただ、経口補水液が苦手だという人もいるとおもいますので、そんな人のためにここでは、RUNNING STREET 365でも何度かご紹介している、「O.R.S経口補水塩タブレット」をおすすめしておきます。
タブレットタイプになっているため、ペットボトルにそのまま入れれば簡単に経口補水液を作ることができます。レモン風味で飲みやすいのが特徴で、海外のプロサッカーチームや万里の長城マラソンでも使われているすぐれものです。
もちろんこれ以外でも構いませんが、Amazonや楽天市場でも購入でき、価格も12タブレットで1,840円とかなりリーズナブルに設定されています。コンパクトで携帯できるため、トレランのレース中に持っておくことおできます。
何かと役立つアイテムですので、ぜひ夏場のトレーニング中の水分補給に活用してみてください。
まとめ
今年の夏はそれほど暑くならないとは聞いていますが、それでも30℃を超える日が続くはずです。梅雨が長引いた分、体が高温にも慣れていないため、いきなり暑い中を走ると体が順応できずに熱中症になるリスクもあります。
理想はこまめな給水ですが、面倒だと感じるかもしれませんので30分に1回でも構いません。1回に200〜250ml、ちょうどいいサイズのドリンクが売っていなければ350ml缶でOKです。500mlは吸収しきれないので避けておきましょう。
周回コースを走るなら、経口補水液を用意しておき1時間で1本500mlを飲み切るようにしましょう。給水せずに無理して頑張っても、体に疲労が残りリカバリーが遅れてしまいます。体のことを考えるなら、意識して給水タイムを作るようにしてください。