最近のスマホカメラはとても性能が高く、驚くような写真を撮ることができますよね。でも、その一方で大きくなりすぎて手に持って走るのは難しく、落としてしまいそうでマラソン大会でもポーチに入れっぱなしだったりしますよね。
だからランニングやマラソンの途中で驚くような風景に出会っても、それを記録に残すことなくスルーしてしまう。ちょっともったいないですよね。もっと手軽に撮影できたらいいのにと思う人もいるかと思いますので、ここではランニングと相性のいいカメラ「インスピックレック(iNSPiC REC FV-100)」をご紹介します。
ファインダーも液晶もないインスピックレック(iNSPiC REC FV-100)
インスピックレック(iNSPiC REC FV-100)は、2019年にクラウドファンディングサイトMakuakeで予約販売したときに、1日で1000台が売り切れてしまった注目のコンパクトデジタルカメラです。コンパクトデジカメですが、インスピックレック FV-100にはファインダーもなければ液晶もありません。
じゃあどうやって撮影するの?と思うかもしれませんが、写真のカナビラになっている部分をファインダーっぽくして撮影します。カナビラで切り取られた部分が、なんとなくの撮影範囲になっています。
カメラ好きからするととんでもない仕様ですが、ファインダーも液晶も省いたことで撮影以外に集中できるようになっています。そうなってくると、ますます意味がわからないかもしれませんので、順を追って説明します。
ここではまず、インスピックレック FV-100がそのような仕様のカメラだということを頭に入れておいてください。
撮影した写真をその場で確認しないことのメリット
デジカメにしてもスマホにしても、撮影したらその仕上がりが気になって液晶で確認するのがあたり前ですよね。でも、撮影枚数が多くなればなるほど、液晶とにらめっこをする時間が長くなります。
だから旅行でたくさん写真を撮っていると、旅そのものを純粋に楽しめなくなります。大切な一瞬を見逃すかもしれません。でもインスピックレック FV-100なら、液晶画面がないので撮影した写真は、後でスマホやパソコンにつなぐまで見ることができません。
気になる景色があれば、その瞬間にシャッターボタンを押すだけ。ランニング中に撮影してもロスはほとんどありません。ロスがないから、どんどんと撮影できます。気がつけば何百枚も撮っているかもしれません。
さらにファインダーもないので、どんな写真に仕上がるかは後で確認するまでわかりません。フィルムカメラの時代は現像されてきた写真を確認する楽しさがありましたが、インスピックレックはまさに出来上がりをワクワクして確認する楽しさのあるカメラです。
マラソン大会中にスタートからたくさんシャッターボタンを押して、レースが終わってからそれを見返したら、いろいろなシーンがリアルに思い浮かびます。「ここで苦しかったな」とか「沿道の声援がすごかったな」とか。
ちなみに慣れてくるとカナビラファインダーも使わず、感覚だけで撮影できるようになります。むしろ、そちらのほうが意外性のある写真が撮れて面白いかもしれません。
ラン仲間同士で、それぞれが撮影した写真を見比べてみるのも面白いかもしれません。インスピックレック FV-100はそんな風に、ランニングやマラソンの楽しみ方を変えてくれる可能性のあるアイテムです。
インスピックレック FV-100の特徴
インスピックレック FV-100がどのようなデジカメなのか、どんなコンセプトなのかをわかってもらったところで、インスピックレック FV-100の基本性能や特徴についても簡単にご紹介しておきます。
90gしかない小型軽量のカラビナデザイン
まずはなんといっても「軽い」というのがインスピックレック FV-100の特徴になります。重さはなんと90gしかありません。カナビラデザインですので、ウエストポーチなどに引っ掛けておくことができ、すぐに撮影できます。
スマホのように、ポーチから取り出してカメラアプリを立ち上げて……といったロスがないので、たくさんの写真を手軽に撮れます。
コンパクトなのにタフで壊れにくい
インスピックレック FV-100は水深2m(30分)の防水性能と防塵性能(IP68等級)を備えていますので、雨の日のマラソン大会でも問題なく撮影できます。さらに2m の耐衝撃性能もあるので、ランニング中に落としても簡単には壊れません。
この壊れにくいというところが、スマホとの最大の違いかもしれません。スマホは落として画面が割れるのが怖くて、ランニング中に手に持てない人も多いかと思いますが、インスピックレック FV-100はその心配がいりません。
スマホアプリで写真をチェックできる
インスピックレック FV-100で撮影した写真はスマホアプリの「Canon Mini Cam」ですぐに確認できます。このアプリを使えば、スマホを液晶ファインダーにして撮影することもでき、リモートでの撮影も可能です。ラン仲間との集合写真の撮影も、他のランナーに頼まなくていいのは嬉しいところです。
アプリを使えば写真にGPS情報を付加できますので、撮影場所と通過時間がわかるのも後になって振り返るときに便利です。
画質はスマホカメラと同等
ここまでポジティブな部分だけをお話しましたが、1つだけネガティブな話もしておきましょう。それは画質はそれなりにいいけど、スマホカメラとほとんど変わりなく、流行りのミラーレスカメラと比べると雲泥の差があります。
さらに、撮影時に水平を出すのが難しいので、撮影した写真の修正が必要になるケースが多々あります。それが味になることもありますが、気になる人はコンパクトな水平器を貼り付けておくといいかもしれません。
圧倒的に美しい写真を期待していると、思ったのと違う……となってしまいますので、購入前にはインターネット上にあるインスピックレック FV-100で撮影した写真をチェックしておきましょう。
インスピックレック FV-100のスペック
有効画素数 | 約1300万画素 |
センサーサイズ | 1/3型 CMOS |
センサーズーム | 固定 |
焦点距離 | 25.4mm(35mmフィルム換算値) ※ 動画撮影時は撮影画角が狭くなります |
撮影可能距離 | 50cm以上 |
ISO感度 | オート(ISO100-3200) |
ホワイトバランス | オート |
露出補正 | オート |
手ブレ補正機能 | 動画時のみ有効(電子IS) |
記録媒体 | microSD/microSDHC/microSDXC スピードクラス CLASS 10 以上推奨 最大容量256GB |
静止画記録形式 | JPEG(Exif2.31 準拠) |
アスペクト比 | 4:3、1:1 ※ 初期設定は4:3 |
動画記録形式 | MP4 |
動画記録画質 | HD(1280×720):30p フルHD(1920×1080):30p/60p |
インターフェイス | micro USB(USB 2.0) Wi-Fi IEEE802.11b/g/n Bluetooth Specification Version 4.2 |
撮影位置情報(GPS)の付与 | 記録可(専用アプリで設定) |
使用可能温度 | -10℃~40℃ |
動画撮影可能時間: | 約60分(フルHD/60p撮影時) |
静止画撮影可能枚数 | 約1000枚 |
充電時間 | 約180分(フル充電) |
外形寸法 | 幅:約110.5mm 高さ:約45.2mm 奥行き:約18.5mm |
重量 | 約90g(フェイスジャケットを含む) |