日本テレビの24時間テレビで芸能人のDAIGOさんが24時間マラソンを行った同日、神奈川では24時間を襷でつなぐリレーマラソンが開催された。
『第6回 宮ヶ瀬湖24時間リレーマラソン』
多くの24時間リレーマラソンが個人の部を設けているのに対して、この大会はあくまでも「チーム」にこだわっています。
スタート直後に大会スタッフが熱中症でタンカで運ばれ、その数十分後には参加者がタンカで運ばれる不穏な始まり。ただ真夏の大会ということで倒れる人が出ることに慣れている感じのするスタッフがちょっと頼もしい。
気温は30℃前後とぎりぎり走れる気温ですが、日差しが強くて走っているとあっという間に汗だくになります。宮ヶ瀬湖はダム湖なので周辺は湿度も高く、多くのランナーが1.8kmのコースを1周でメンバーチェンジをしています。
この大会に参加しているチームで目立つのは大学生の陸上部もしくは陸上サークルのチーム。そして地元厚木に会社のあるチームの参加が多いように感じます。神奈川西部に根付いた大会というイメージです。
エイドの食べ物はかなり少なめです。食事として出てくるのは朝ごはんのおにぎりとお味噌汁だけ。あとは自分たちで用意するか屋台で購入するか近隣のお店を利用するというスタンスなのでしょう。
夜になって涼しくなっても走りにくさは変わりません。灼熱の太陽の代わりに肉体的な疲労が全身を襲ってきます。そして照明をつけているとはいえ暗めのコースがスピード感覚が鈍らせます。
コースそのものは最初の数百mが上りで、そこから一気に下り、残り1kmがほぼフラットになっています。最初のアップダウンをどう乗り切るかがコース攻略のポイントでしょう。最初に飛ばし過ぎてフラットなコースで力尽きてしまうランナーが少続出しています。
朝方からは曇り空。周りも明るくなり、気温も低めで全体のスピードが上がり始めます。午前10時からスタートしているので、終了も当然午前10時。残り時間が見えてきたのもあるでしょう。会場がにわかに活気づいてきます。
残り15分で選手交代ができなくなるため、各チーム残り30分ぐらいからスピードのあるランナー中心の構成に変更し、ここから一気に高速レース。どこにそんな元気があるのか、かなりのハイスピードの展開になっています。
とはいえ優勝争い、入賞争いをしているチームも含め、残り15分はすべてのランナーに対して声援を送ってくれます。最終的にはほとんどのチームがコース脇に並び、駆け抜けてくるランナーとハイタッチを交わします。
ハイタッチのし過ぎで腕を振れなくなったのはランナー人生初です。
残り数分での会場の盛り上がりは他のリレーマラソンにはない一体感があり、このためだけに24時間があったと言ってもよいほど、心地いい空間がそこに出来上がっています。
走り終えたランナーたちはチームの順位なんてどうでもいいのかもしれません。みんなで24時間つないだという達成感が会場中に溢れています。
チーム内の一体感。そして会場全体の一体感。これが『第6回 宮ヶ瀬湖24時間リレーマラソン』の最大の魅力です。ラン仲間同士の絆も深くなること間違いありません。リピーターが多いのもうなずける大会でした。
大会名:第6回 宮ヶ瀬湖24時間リレーマラソン
開催日:2015年8月22日〜23日
種目:24時間リレーマラソン
大会公式サイト:http://miyagaseko24h.jp