日本一早いマラソンレポート「第17回 嬬恋高原キャベツマラソン」

マラソン当日の朝、宿泊した北軽井沢の気温は15℃。マラソンを走るのにはベストなコンディションでしたが、大会会場である嬬恋高原に近づくにつれて日差しがどんどん強くなってきました。それでも都会のムシムシとした暑さではなく、避暑地らしいカラッとした暑さの中、第17回 嬬恋高原キャベツマラソンはスタートしました。

アップダウンが絶望的なコースと聞いて、ラン仲間とエントリーしましたが、参加してみて感じたこと、自分の足で走ったことで見えてきた嬬恋高原キャベツの魅力について、今後参加する方に参考になるようなアドバイスも含めてレポートしていきます。

目次

すべてが楽しい嬬恋高原キャベツマラソン

とても大切なことなので最初に伝えたおきます。第17回 嬬恋高原キャベツマラソンは足りないものがひとつもない、ただひたすらに楽しい大会でした。アクセスがお手軽ではないといったポイントはありますが、それがエントリーしない理由にならないほど楽しみました。

嬬恋高原キャベツマラソンの参加者数は全種目合わせて3,000人ちょっとなので、受付も駐車場からのシャトルバスもほとんど並ぶことがありません。トイレはさすがに行列になっていましたが、それでも列は比較的スムーズに流れました。

そして大会の運営もしっかりしつつも、お堅い感じではなく、開会式やスタート前の挨拶ではユーモアもあり、会場全体が和やかな雰囲気に。避暑地とはいえ、さすがに6月の大会ともなると、タイムを狙いにくいからこそ、遊び心が生まれるのかもしれません。

嬬恋高原キャベツマラソンの参加賞は、もちろんキャベツ。そして、会場ではキャベツの食べ放題。エイドでキャベツが出てくるのはいうまでもありません。そんなキャベツ尽くしの大会は、いたるところにキャベツのイラストが使われています。

ちょっとすごかったのは、荷物預けの受け取り用シールにまで、キャベツのイラストが描かれていて、細部にまでこだわりが感じられたこと。こういう小さなところまでこだわっている大会なら、あらゆる面で満足度が高まるのは当然なのかもしれません。

アップダウンと引き換えの絶景

コースは噂を遥かに上回るハードなものでした。私もこれまでさまざまなマラソン大会に出場してきましたが、ここまでフラットな範囲が少ないコースは経験がありません。手元のApple Watch Ultra 2 での上昇高度は約400m。小さな山をひとつ超えるくらいのアップダウン。

ただ、私は裸足で走っていたのもあって、心肺を追い込まずに走った結果、そこまでキツいという感じはありませんでした。ただ、途中から路面が熱くなりすぎで、最後の2kmの上り坂は、まともに走ることはできませんでしたが。

キツさを感じない最大の理由は、嬬恋高原にしかない絶景が広がっているから。目の前にはキャベツ畑が広がり、遠くに浅間山。濃淡のある緑にどこまでも続く青空。そして爽やかな風を感じていると21.1kmは本当にあっという間に過ぎていきます。

ただ、しっかり追い込んで走るにはかなりタフなコースであることは事実。途中で足を攣ってしまった人もいましたし、坂道で歩いてしまう人も大勢いました。もっとも歩いてしまった悔しさは「次こそは」に繋がります。簡単ではないからこそ、何度も挑戦したくなります。

ちなみにスタート時の気温は「ちょうどいい涼しさ」でしたが、太陽の高度が上がるにつれて紫外線が強くなり、ジリジリと肌を焼いていきます。気温もそれなりに上がっていきますが、エイドが適正な距離にあり、水とポカリスエット、そしてキャベツやキュウリで水分補給できるエイドもありました。

それぞれのエイドではテーブルがいくつも並べられていて、十分な供給があって混乱も全くありません。力強い声援とは違った、柔らかい声援というのも嬬恋高原キャベツマラソンの魅力のひとつでした。こちらも自然と「ありがとー」と何度も声援に応えていました。

嬬恋高原キャベツマラソンの注意点

初めて嬬恋高原キャベツマラソンに参加して、これは事前に知っておいたほうがいいと感じたことがいくつかあります。

  • 第4駐車場になる可能性が高い
  • レジャーシートがあると便利
  • Tシャツは早めに購入しておく
  • 晴れたら日焼け止めが必須
  • docomo以外はほぼ通信不可

私が今回感じたポイントはこの5点です。それぞれのポイントについて解説しておきます。

第4駐車場になる可能性が高い

案内のマップを見ると大会会場近くに第1〜3駐車場がありますが、停められる台数に限りがあり、多くの人は少し離れた第4駐車場に停めることになります。そこからシャトルバスに乗って会場に向かうことになり、駐車場手前では少し渋滞も発生します。

当日受付の方は、時間がなくて焦ってしまわないように、少し早めに出発したほうがいいかもしれません。また、レースが終わるまで車までは戻ってこれないことを前提に、荷物をまとめておくことをお勧めします。会場には荷物預けがあるので、多少大きな荷物でも問題ありません。

レジャーシートがあると便利

大会会場は大きな広場のようなスペースになっていて、更衣室もトイレもありますが、荷物預けをするまでの荷物の仮置き場や、自身の待機スペースがあまりありません。荷物を地面に直接置くことになるので、それを避けるためにもレジャーシートが1枚あると安心です。

また、日陰になるスペースも限られています。今年はかなり日差しが強かったのもあり、待機するだけでも体力を消耗してしまうので、ラン仲間と参加する場合は、小さめのターフなどもあるといいかもしれません。

Tシャツは早めに購入しておく

嬬恋高原キャベツマラソンには参加賞Tシャツはなく、Tシャツは欲しい人が購入するスタイルを採用しています。この大会Tシャツはキャベツをモチーフにデザインされていて、かなり人気があります。実際にLサイズはスタート前に完売していました。

好みのTシャツデザインだった場合には、会場入りしてすぐに購入することをおすすめします。とくに着て走る予定の方は、前日受付にて購入しておきましょう。

晴れたら日焼け止めが必須

嬬恋高原は標高が高いのもあって、紫外線がかなりキツくなっています。当然ですがハーフマラソンを走ると、驚くほど日焼けしてしまいます。小麦色の肌は健康的に見えますが、ただの火傷でしかありません。回復が遅れるだけですので、日焼け止めを塗っておきましょう。

気温がそこまで上がらないなら、長袖Tシャツでも構いません。とにかく紫外線をカットして、日焼けしないように気をつけてください。

docomo以外はほぼ通信不可

初めて参加するランナーで困ることになるのは、会場ではスマホがインターネットに繋がらないという点です。圏外ではなくアンテナは立っているのに、基地局がキャパオーバーで繋がらなくなります。ただし、docomoだけは対策されていて、きちんと通信できます。

ラン仲間と参加する場合には、docomoユーザー以外は連絡が取れなくなる可能性があることを念頭においておきましょう。いずれ改善される可能性はありますが、繋がらない可能性も想定して、レース後の待ち合わせ場所を決めておきましょう。

仲間と一緒に参加するのがおすすめ

嬬恋高原キャベツマラソンは開催時期やコースを考慮すると、シリアスに記録を狙うというよりも、仲間とワイワイ参加するというスタイルがおすすめです。ハーフマラソンは2度の折り返しがあり、仲間とエールを送り合うこともできます。

避暑地ですので、ペンションなどで前泊し、プチ合宿するといった、ランナーならではの楽しみ方もできます。走り終わった後は、みんなで温泉に行くことも可能です。群馬の美味しいグルメも満喫してもいいですし、参加賞のキャベツを使ってBBQもいいかもしれません。

そういう意味で、参加するならぜひ周りのラン仲間を誘ってみてください。きっと多くのランナーが、ダイナミックなコースに興味を示し、検討してくれるはずです。ただ、あまりにも楽しい大会なので、ゆっくりしていると、定員が埋まってしまうのでご注意ください。

もちろん1人でチャレンジするのもOK。関東からはアクセスしやすく、走り応えのあるコースとシリアスに向き合うこともできます。自分のスタイルで楽しめるのも、嬬恋高原キャベツマラソンの魅力。まだ走ったことのない方は、ぜひ6月の嬬恋高原を検討してみてください。

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