日本一早いマラソンレポート「秋の万里の長城マラソン2017」

秋の万里の長城マラソンの参加者は18名。春の大会は208名ですので、1/10以下の参加者です。そのうち日本人ランナーは7人で、フルマラソンが5人の10kmが2人です。とてもこじんまりとした大会でしたが、RUNNING STREET 365も関わっているため、あえて今週のレースレポートにします。

前夜に降った雨の影響で、路面はややウェット。万里の長城マラソンの会場である八達嶺古長城は北京市街地から北に50kmくらいの場所にあるため、気温が北京市街地から低めで、スタート時の気温は10℃を下回ります。

マラソンを走るにはベストな気温ですが、ウェットな路面が参加者を悩ませます。傾斜が45°以上ある場所もあり、立っているだけでも不安な場所があります。

そもそも今回の万里の長城マラソンは、八達嶺古長城ではなく慕田峪長城での開催予定だったのですが、中国共産党の党大会と重なり、慕田峪長城が使えなくなりました。実は秋の万里の長城マラソンは昨年も党大会と重なって、普通のロードの大会に組み込まれてしまいました。

今回は観光客の少ない八達嶺古長城に変更したことで、ちゃんと万里の長城を走ることができる大会になりましたが、天候にやや悩まされることになりました。

今回はすべての参加者が初めての万里の長城マラソンだったこともあり、その難コースに苦戦することになりました。万里の長城マラソンをできるだけ走れるようにするために、3週の周回コースに設定されていますが、ほとんどみんな「1周目で完走できるか自信がなくなったとのこと。

1往復で高低差が1200mあり、3往復するので3600mも上がります。しかもアップダウンがありますので、実際の累計は富士山以上の高低差があり、そこを10時間制限で走ります。

今回は春と違って、参加者がとても少ないのもあり、参加者はほとんどの時間を自分一人で万里の長城を独占できます、それを売り返せば、ただただ退屈感のある大会ですが、現地の観光客や欧米系のトレッキングスクールのようなものと重なり、例年以上に多くの声援を受けることができました。

日本人参加者の中には、中国人観光客にりんごをもらったり、ゆで卵やお水をもらった人もいたようです。そういう感じで中国の普通の人と触れ合うことができるのが、万里の長城マラソンの魅力のひとつです。

大会のボランティアさんは、北京語言大学の学生さんたちです。日本語で声援を送ってくれたり、献身的なサポートを見ていると、中国も日本も学生さんたちの意欲は変わらないなと感じます。

ただ、中国の若い子のほうが純粋な感じがすることもあり、一生懸命な姿が目立ちます。いっつも急いで走っているように感じます。

雨ならばコースが安全ではないとお伝えしましたが、救護班は常に控えている状態です。彼らの出番がなかったことはいいのですが、10時間ただ待機するしかないというのは大変です。

こじんまりとした人数だったので、余計にそれを感じます。

結果としては、10kmの男子は1位と2位を日本人が独占したと言いたいところですが、10kmの男子にエントリーしているのは日本人だけ。そのうちの1人が北京大学に留学して、陸上部に所属している学生さんで、結果的にが圧勝でした。

フルマラソンは1位と3位と4位が日本人です。1位と5位が外国人ですが、2人の日本人は残念ながらリタイアとなりました。非常に厳しいコースですので、完走するには、かなりの練習を積むことが求められます。

フルマラソンの1周目と2周目では余裕があった人も、徐々にその疲労によって3周目には気力との戦いになります。万里の長城マラソンは世界一厳しいフルマラソンとも言われていますが、10時間制限でもサブ4くらいのランナーしか完走できません。

それくらいの厳しい大会だからこそ人が集まるのでしょう。

それくらい厳しいコースですので、自分を変えてみたい人や限界突破をしてみたい人におすすめです。完走できるかどうかの決め手はやはり練習です。もし、春の大会でも出ようと思う人がいれば、きちんと準備を行ってください。

もっともフルマラソン以外にも5km、10km、ハーフマラソンなど自分に合った種目で出ることができます。もちろんおすすめはフルマラソンですが、走力的に不安だという人ならハーフマラソンや10kmがおすすめです。

このレポートをみてぜひエントリーして見たいという人は、下記リンク先から大会の新着情報をご確認ください。

万里の長城マラソン公式サイト
http://greatwallrun.com

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