【連載】ハダシスト重松・サブ3への挑戦 vol.04

サブ3を狙う愛媛マラソンまであと73日となっている。73日もあると考えるか、73日しかないと考えるか。マラソンは積み重ねのスポーツなので、73日で何かが劇的に変わることはない。これだけの期間でランナーにできるのは、ほんの少しの成長と自分のポテンシャルを最大限に引き出すことだけだ。

もちろん、最新のランニングギアを揃えるという方法もある。あの蛍光ピンクのシューズを手に入れるのが最も近道だろう。ただ13年間跳ね返された壁を、ひとつのギアを手に入れたことで乗り越えたのだとしたら、自分の中にモヤモヤが残ってしまうだろう。

特別なランニングシューズを手に入れるのは、この壁を超えてからのほうがいい。


この1週間のトピックスとして挙げられるのは、土曜日に行った30km走だろう。実は13年間のランニング人生において、30km走なるものを1度もしたことがなかった。やってこなかった理由は簡単だ。2時間も淡々と走るなんて退屈過ぎるだろ。修行僧じゃあるまいし。

だが、サブ3を狙う宣言をしたからには、やるべきことはきちんとやらなくてはいけない。30km走は必要だという人もいれば、いらないという人もいる。私はこれまでやってこなかったが、できるならやったほうがいいと考えている。練習とはいえ30kmをサブ3ペースで走れないなら、本番でやれるわけがないから。

とはいえ、いきなりレースペースというわけにはいかない。30km走は1回で終わらせるのではなく、3〜4回ほど積み重ねることで効果が得られるトレーニングだ。徐々に伸ばしていき、最終的に4分15秒/kmで余裕を持って走れればいい。だから、この日は4分25秒/kmを基準にした。

それでも走れる自信はない。全力で走るときはいつだって不安だ。

走ったは近所の公園にある1周1080mのランニングコース。距離が中途半端なので、計測はGARMINでおこなった。なぜ、1周1kmになるように設計しなかったのか、公園を設計した人に小1時間問い詰めたい。

4分25秒/kmに設定したものの、狙ったペースで走れるほど熟練したランナーではないので、まずは感覚で走り出す。息が切れることなく、それでいてそこそこスピードに乗れる領域を目指すのだが、スタートしてから8kmくらいまではペースが安定しない。

ところが8kmを超えたところで、ギアがしっかりと噛み合った感覚があり、そこからは4分20秒/kmペースでクルージングモード。この感覚を大事にしたいところ。レースでは、いかに早くクルージングモードに入れるかどうかが記録更新の鍵を握る。

ペースが定まらない時間は大量も集中力も消耗してしまう。できれば5kmまでに走りを落ち着けるようになりたいところ。

いつもレースで苦しくなる20km手前で、いつもどおりに失速しかけたが想定内だったのもありそこから復活。後半はさすがに疲れたが、ペースを落とすことなく2時間11分7秒(ペース:4:22/km)で走り切ることができた。現時点でこれなら上出来だろう。ちなみに、ハーフマラソン通過タイムはシーズンベスト。


30km走のあと、朝ランでのペースが上がらず疲労が残っているのを自覚しながら、中3日でポイント練習のインターバル。笑えるくらい走れない自分がいた。30kmとはいえそこそこ追い込んだら、やはり疲労はすぐには抜けない。

これも経験なのだろう。

どれくらいで疲労が抜けるかを計測して、最終の30km走をいつやるのかを決めるための指標にする。13年もそういうことを無視して感覚でやってきたが、今年の私は違うのだ。そう言いつつ、1週間後に台湾で花蓮太平洋縦谷マラソンに出場するのだが。

ただ、この大会も30km走のつもりで出場する。今度は30kmまで4:20/km設定で、あとは流す感じ。いい順位にいたら欲が出るかもしれないが、あくまでもトレーニングの一環だということを忘れずに挑みたい。

午前午後
2019.11.22(金)JOG:6.5km
2019.11.23(土)30km走:2:11:07(4:22/km)
2019.11.24(日)JOG:25km
2019.11.25(月)JOG:8km
2019.11.26(火)JOG:6.5kmJOG:12km
2019.11.27(水)JOG:6.5kmインターバル:400m×10本(75秒)
2019.11.28(木)JOG:6.5kmJOG:8km

ハダシスト重松

1975年11月生まれ。高校生まで関西で暮らし、「関東でサッカーをしたい」という想いで関東の大学へ進学。海外チームのプロテストに挑むも玉砕し、社会人となってお腹まわりの肉が気になりだした頃、大学時代の同級生に「マラソン大会に出ないか」と誘われる。

10kmとハーフマラソンを経験し、満を持して初マラソンでサブ3を狙うも30kmの壁に正面衝突して3時間11分6秒。その後、オーバートレーニングにより膝を故障するが裸足ランニングに出会い復活し、いまに至る。

RUNNING STREET 365編集長
万里の長城マラソン日本事務局代表
ワークマンアンバサダー

自己ベスト
フルマラソン:3時間3分55秒
ハーフマラソン:1時間26分25秒

HP:http://shigematsutakashi.com
Twitter:https://twitter.com/tshige07

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