日本一早いマラソンレポート「第4回 プロ・フィッツ杯 Presented by KYUMIN打破」

走力がそれほど高くない人にも、陸上競技場のトラックでのランニングを楽しんでもらいたい。走りやすい環境で自己ベスト更新を狙ってもらいたい。そんな想いが込められたマラソン大会「第4回 プロ・フィッツ杯 Presented by KYUMIN打破」が開催されました。

今回で4回目の開催になりますが、日中の暑さを考慮して、プロ・フィッツ杯として初めてのナイターレース。これまでと同じように豪華ペースメーカーがレースを引っ張ってくれる最高の環境の中、100人の参加者がそれぞれの目標を目指して全力で駆け抜けました。

目次

コンセプトは「日本一参加ハードルの低いトラックレース」

これまで何度かRUNNING STREET 365でも取り上げてきましたが、そもそも「プロ・フィッツ杯 Presented by KYUMIN打破」が、どのような大会なのか知らないという人もいますよね。そこで、まずは大会のコンセプトから簡単にお話しましょう。

「プロ・フィッツ杯 Presented by KYUMIN打破」のコンセプトは「日本一参加ハードルの低いトラックレース」です。トラックレースは全国各地の陸上競技場で開催されていますが、参加者の多くはシリアスランナーで、「速さが正義」のようなところがあります。

それもひとつのランニングの楽しみ方ですが、速く走れないと周回遅れになったときに煽られるような形になることもあり、走力が高くないランナーにとっては、心からレースを楽しめない環境になりがちです。自分のペースをキープできず、思うような結果にならないことも多々あります。

でも「プロ・フィッツ杯 Presented by KYUMIN打破」にはそういう速いランナーがいないので、気持ち良くトラックを走れます。参加者の走力が近いので、集団に置いていかれて単独走になることもあまりなく、トラックならではのみんなで引っ張り合う「レース」を楽しめます。

また、レースだけでなく無料のランニングクリニックも用意されており、自己ベスト更新を狙うだけでなく、今後のトレーニングに役立つランニングの知識が身につきます。走力に自信がなくても、向上心さえあれば楽しめる。それが「プロ・フィッツ杯 Presented by KYUMIN打破」最大の魅力になります。

第4回は初めてのナイター開催

これまで3回はいずれも日中のレースでしたが、今回はまだ最高気温が高い9月初旬の開催ということもあり、第4回大会は気温が比較的低くなる夕方にスタート。第2組から陸上競技場の照明を使ってナイター開催となりました。

夕方にスタートした第1組(3kmと5kmの部)は、やや気温も湿度も高く、少しだけ大変そうでしたが、それでも日中よりも快適。完全に日が落ちた第2組と第3組は涼しさを感じながら、気持ちよさそうに走っていました。第3回大会は暑さでリタイアした人もいましたは、今回は全員が完走しています。

ベストコンディションで走れるように、常に最適な手を打っているのも、プロ・フィッツ杯のひとつです。前回は暑くなるのがわかっていたので掛け水が用意されていましたし、第1回大会では給水所にゴミ箱がありませんでしたが、第2回大会以降はきちんと設置されていました。

大会を運営しているピップは、YouTubeでランニングに関するコンテンツを発信し、社員が集まってランニングの練習会を定期的に行っているなど、ランナーとしての視点も持っています。だからこそ「こうしたほうがいい」を積極的に導入し、回数を重ねるごとに洗練された大会へと成長しているのを感じます。

ペースメーカーがいるから気持ちを切らさずに走れる

プロ・フィッツ杯の魅力は、機械のように正確にペースを刻んでくれるペースメーカーがいることです。ただ、正確なペースで走るだけでなく、ときにはランナーを鼓舞したり、必要に応じてペースを変更したりするなど、最高のサポートを受けられます。

一般的なトラックレースは集中力を維持するのがとても難しいのですが、プロ・フィッツ杯は引っ張ってもらえるので最後まで気持ちを維持したまま走りきれます。もしペーサーから遅れたとしても、スタッフが声援で背中を押してくれますし、何よりも走力が近い人ばかりなので、他のランナーの存在が力になります。

ただ、今回はやや速いランナーの姿もありました。おそらくマラソン大会に向けてのトレーニングの一環として、手頃なレースがあると思ってエントリーされたのでしょう。そうなるとペースメーカーもいないので、単独走になりやすく、競う相手もいないので力を出しきれなかったかもしれません。

これからマラソンシーズンになると、そういう速いランナーが増える可能性があります。そういうランナーと大会のコンセプトにそったランナーを、いかに融合させていくかが今後の課題かもしれません。もっとも現時点でも何か大きな問題があるわけではなく、ただミスマッチがもったいないだけです。

それもプロ・フィッツ杯の知名度が上がり、コンセプトを理解してもらえれば自然と解消していきます。きっと数年後には「初期の頃はそういうこともあったよね」みたいな、笑い話になっていることでしょう。

PB更新よりも大切なベストを尽くす気持ち

ナイター開催となって、日中よりも気温が大きく下がったものの、気温はまだそれなりに高い状態。ただ、体感的にはかなり涼しいため、自己ベスト更新を期待した参加者も多かったかもしれません。でも、決して10kmを走るのに適した気温ではありませんでした。

むしろ体感が涼しいので序盤にオーバーペースになりやすく、徐々に足が重たくなってきて、後半に失速しやすいという難しいコンディション。こういうときは自己ベスト更新を狙おうとするのは避けて、その日のベストを尽くすという走り方をするのが1番です。

今回の参加者の多くが、それをきちんと理解しているようで、タイムはともかく全力で走り切るいう気持ちが伝わってきました。レース後に倒れ込むくらいまで追い込んでいる人が何人もいて、とても苦しそうではあったものの、みんなやりきった感がありちょっと羨ましく感じました。

マラソンを速く走れるというのは、ただの個性のひとつでしかなく、速く走れるから偉いなんてことはありません。むしろ足が遅くても、完走するのにどれだけ時間がかかっても、ベストを尽くしている姿はとても美しく、理屈抜きに応援したくなるものです。

全力でフィニッシュラインを駆け抜ける参加者たち。その姿がまた他のランナーの刺激になって、刺激を受けたランナーがまたベストを尽くす。「第4回 プロ・フィッツ杯 Presented by KYUMIN打破」はまさにそんな大会になっていました。

次回開催は11月か12月を予定しているとのこと。プロ・フィッツ杯だからこそ経験できるベストを尽くす走りを体験してみたいという人は、ぜひエントリーしてください。開催情報はプロ・フィッツのSNSで行われますので、下記アカウントをフォローしておきましょう。

Twitter:https://twitter.com/ProFits_PIP
YouTube:https://www.youtube.com/user/PipSportsTaping/featured
プロ・フィッツ中の人ランニングチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCWdY71Wq02wgewqpeg0SMSA

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