2時間の壁を超えろ!ナイキ「Breaking2」プロジェクト始動!

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2016年12月現在のマラソン男子の世界最高記録は2時間2分57秒です。絶対に不可能と言われたフルマラソンの1時間台の世界に向けて、加速するように記録が年々縮まっています。

とはいえ、2時間2分57秒から1時間59分59秒を目指すには、現在よりも3%も速く走らなくてはいけません。すでに自分の限界に挑んでいるランナーが努力を重ねての世界最高記録ですから、それをさらに上回るのは簡単ではありません。

かつて1マイル(1.6km)4分という壁がありました。1km換算すると2分30秒です。この1マイル4分は人間の限界だと言われていたのですが、1954年にイギリスのロジャー・バニスター卿が3分59秒4で4分の壁をやぶったところから世界は動き出しました。

人間の限界と言われ、誰もが超えられなかった1マイル4分の壁が破られたことで、なんとその46日後に、ロジャー・バニスター卿のライバルであるオーストラリアのジョン・ランディが3分58秒の記録を出しました。

そしてロジャー・バニスター卿の4分突破から1年の間に、なんと24人もの4分切りが達成されました。

4分を切る力のランナーは実はすでに存在していたにも関わらず、4分の壁という心理的な思い込みによって、自分の能力に自分で蓋をしていたのです。これは現在のフルマラソン2時間の壁と同じ状態ではないでしょうか。

「ランニングの本当の 目的はレースに勝つことではなく、人間の心の限界を試すことなのだ。」

ナイキの共同創立者であり、伝説的な陸上コーチでもあったビル・バウワーマンの言葉です。そしてこの言葉を受け継いだナイキが、人間の可能性をさらに広げるために、フルマラソンでの2時間切りのためのプロジェクトを始動しました。

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Breaking2

これは決して大手スポーツメーカーのお題目ではありません。ナイキが自社の総力を上げて取り組むプロジェクトで、ナイキという枠を超えてスポーツ分野でのリーダーたちとチームを組み、目標達成を目指します。

そのためにアスリートだけではなく、トレーニングや栄養、環境といったあらゆる分野から専門家が集まり、2時間切りという前代未聞の記録に挑戦します。

このプロジェクトを成功させるには、ナイキもプロダクトという面で、これまでとはまったく違う新しい考え方や方向性を求められることになります。2時間切りという限界への挑戦は、ナイキにとっても大きな挑戦です。

そしてその挑戦がプロダクトに反映され、一般のランナーにもプラスの影響を与えるとナイキは考えています。

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選ばれたアスリートは3人

ゼルセナイ・タデッセ(エリトリア)
エリウド・キプチョゲ(ケニア)
レリサ・デシサ(エチオピア)

彼らはオリンピックや世界選手権のような大きなレースに出ることを目標とするのではなく、ただひたすらに2時間の壁を超えるためだけに走ります。その結果が大きな大会での優勝につながるかもしれませんが、それはあくまでも結果です。

プロセスとして2時間切りを目指すわけですから、レースには駆け引きを持ち込まず、最初から2時間切りのペースで走ることになります。途中で潰れる可能性はとても高く、多くの人は「愚かな挑戦」と言うかもしれません。

でもフルマラソンを走ったことのある人なら分かるはずです。サブ3、サブ4それぞれに目標があって、そこを目指すために多少の無理は必要だということを。自分で自分に限界を作ると、目標達成などできないということを。

ゼルセナイ・タデッセはすでに4度のオリンピックを経験しています。エリウド・キプチョゲは2016年のロンドンマラソンでコースレコードの2:03:05で優勝し、レリサ・デシサはあの悲劇のボストンマラソンで優勝者です。

すでに栄光を掴み取っているアスリートが、自分の限界を超えるためにさらにここから成長を目指します。そしてナイキは「Breaking2」プロジェクトによって、彼らをサポートします。

そのサポートはシューズを提供するだけといったものではありません。彼らがサブ2.0を達成するために食事面や生活面だけでなく、心理的なサポートや生理学的に理想な走りについてのレクチャーを受けられるなど、マラソン界でかつてない取り組みになります。

おそらく10年後にはこのスタイルがマラソン界でのスタンダードになります。モータースポーツのF1のように、1人のレーサーに対して複数人のサポートチームが付き、最高のパフォーマンスを発揮してもらう。

アスリートの勝利はチームの勝利となる。Breaking2はそんな時代の先駆けになるプロジェクトでもあります。

ナイキの新しい挑戦。「Breaking2」プロジェクトを知っておくことで、世界のトップランナーたちの競い合いをもっと深く理解できるようになり、観るマラソンを楽しむことができるようになるはずです。

そして、世界のトップですら限界を超えていこうと努力をしているのですから、私たち市民ランナーも自分を超えていくための努力をすることで、自分の可能性をもっともっと広げることができるはずです。

その可能性はランニングだけに留まらず、仕事や日々の生活にもいい影響を与えます。ぜひBreaking2に注目し、そして意識して練習に取り組んでみてください。これまでとは違う自分、壁を超えた自分に出会えるはずです。

RUNNING STREET 365ではこのナイキの挑戦を追い続けますので、続報をお楽しみください。

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