陸上競技の寒さ対策に使える?ランナーがホットクリームをフルマラソンで使ってみた

陸上競技の寒さ対策に使える?ランナーがホットクリームをフルマラソンで使ってみた
ホットクリーム

冬は気温も低くマラソンで自己ベストを狙うには最適な時期ですが、その反面としてスタートするまでの待ち時間に体が冷えてしまうという悩ましい問題もあります。大規模マラソンにもなると、スタート1時間前から待機なんてこともありますよね。

東京マラソンなどはビルとビルの間で待機をしますので、さらに体が冷えてしまいます。せっかくアップをしてもすべて無駄になってしまうどころか、汗によって体が冷えて、低体温症になることもあります。

そこでおすすめしたいのがホットクリームです。ここでは、ホットクリームを実際にマラソン大会で使ってみた感想をもとに、マラソン大会や陸上競技で実際に効果があるのかどうかについて解説していきます。

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ホットクリームとは

寒さ対策としてビニール袋をかぶって待機するランナーさんや、じゃまになるのは承知で少し厚着をしているランナーさんもいますよね。仕方がないこととは思いながらなんとかならないかと考えていたところ、面白いアイテムを見つけました。

それがホットクリームです。

ホットクリームは本来サーフォンをする人が、冬の海に入るために使っていたものですが、最近はマラソンにも使えるということで、マラソン大会のEXPOで販売したり、ランニングショップにも置いてあったりします。

ホットクリームは肌に塗りつけることで、塗った場所が暖かくなるという魔法のようなアイテムです。

でも理屈はともかく本当に知りたいのは、マラソン大会や陸上競技でホットクリームは効果があるのかどうかですよね。そこで、スタート前の気温が2〜3℃くらいとかなり低めだった愛媛マラソンで、本当に効果を感じられるのか試してみましたので、その結果をレポートします。

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楽天市場でホットクリームを購入

ホットクリームの商品説明

ホットクリームは店舗でも購入できますが、マラソン前は忙しく買い物に行く余裕がなかったので、楽天市場で購入しました。楽天市場で「ホットクリーム」もしくは「ホットジェル」で検索すればいくつもの種類が出てきます。

どれを選んでいいのか悩みましたが、マラソンランナーも使用しているという口コミから「HEAT UP ENERGY CREAM」を選択しました。おそらく他のホットクリームでも効果は変わりません。

メーカーによっては効き目が弱いものを用意していますので、肌が弱いという人はそちらがおすすめですが、効果も薄くなります。自分に合ったホットクリームを選ぶようにしましょう。

楽天だけでなくamazonも購入できますので、いつも使っているネットショップで購入してみてください。

使用量を把握するためにまずは練習でテスト

凍った池

いきなりマラソン大会で使ってみるのはこわいので、練習前にホットクリームを試してみます。クリームの見た目はハンドクリームのようにサラサラしています。分量がわからないので薄めに伸ばして使います。

冷えやすい足とふくらはぎ、そして腕周りと首周りに塗ります。手で広げていますので、手にもホットクリームが残っています。これはきちんと水で洗い流しておきます。間違って顔でも拭いてしまったら大惨事です。

いきなり熱くなるということはありませんが、走っているとクリームが汗に反応してじわじわ暖かくなっていきます。足や腕はしっかり伸ばすことができていましたが、首周りは見えないため適当に伸ばした結果、首周りが熱すぎるくらいにヒリヒリしました。

とても効果的ですが、塗る分量を間違えると熱すぎてランニングになりません。薄く伸ばして使うこと。これがホットクリームを使うときのコツです。

問題は塗り過ぎだけではありません。走り終えてシャワーを浴びたときに、お湯にホットクリームが反応して激痛に近い痛みが発生します。悶えるくらいの痛みですので、シャワーやお風呂に入る前にタオルなどで拭き取る必要がありそうです。

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極寒のマラソン大会でホットクリームを使ってみた

愛媛マラソンの会場風景

なんとなく使用感を掴んだところで、いざ実践です。実戦投入した年の愛媛マラソンの朝は氷が張っているほどの気温の低さでした。風が吹いていないため、太陽が見える場所にいるぶんには、寒さを感じませんが、日陰に入ると一気に体が冷えてしまいます。

さっそく足と首周りにホットクリームを薄く塗ります。腕はアームカバーがあるので塗らずに、そのかわりお腹を冷えないようにするために、お腹にかなり薄めにホットクリームを塗ります。

そしていざスタート地点へ。

愛媛マラソンの集合場所は大きな広場なのでまだ暖かいのですが、スタート場所は県庁前のビルの間になるため、そこに移動すると一気に体が冷えてしまいます。毎年、指先がかじかんでしまって、通常の感覚に戻るまで5kmくらい走ることになります。

ホットクリームと裸足

ホットクリームを塗ったから今年は大丈夫と期待しましたが、指がかじかむほどではないにしても、やはり足はかなり冷えてきます。もしホットクリームを塗っていなかったらどうなっていたか。

足はやや冷たいものの、体全体はしっかり温まっているためスタートの号砲直後から体が思いのほか動きます。これはいい感じかもと思いながら走り続けていると、手の甲が徐々に熱くなってきます。

ホットクリームを塗ったときに水場がなかったため、手についたクリームを手の甲に広げてしまいました。それが後半になって熱を発し始め、気温が低いにも関わらず、手袋が不要になるくらい熱くなります。

同様に足の甲も熱くなってきます。走りを妨げるほどではありませんが、気にはなります。こちらはシューズを脱ぐわけにはいきませんので、そのままにして最後まで走りきりました。

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結論:ホットクリームはマラソン向き?

愛媛マラソンの風景

実際に使用してみた感想ですが、ホットクリームはマラソンの待機時間にとても適しているように感じるものの、実際に走り出すと熱くなりすぎてじゃまに感じることがあります。

フルマラソンをそれほど速く走らないような人には適していますが、自己ベスト更新を狙うような人にはあまりおすすめできません。スタート前に雪が降っているというような悪条件のときのアイテムとして考えておきましょう。

もしくはハーフマラソンくらいの短い時間で終わるようなときには適しています。もっと短い距離でいきなりスピードを上げるようなときに、アップする時間があまりないというときにも使えそうです。陸上競技のように短時間で終わるレースにも相性がいいかもしれません。

結論としては頼りすぎず、いざというときのレスキューアイテムくらいに考えておくといいでしょう。

冬でなくても突然の雨などで体が冷えてしまったときなどに持っておくと安心できます。大量に使うものではありませんので、いざというときのためにラン仲間で1本くらいもっておくとよいかもしれません。

それほど高いものではありませんので、気になる人は実際に購入して試してみてください。塗るときはできるだけ薄く伸ばすことを忘れずに使いましょう。

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