
マラソン大会に参加すると、Shokzの骨伝導イヤホンを使っているランナーをよく見かけます。ちょっと羨ましく感じつつも、いろいろ不安もあって購入するか迷っていたのですが、そんなときにShokz「OpenRun Pro 2」を提供していただきました。
提供していただいたのは今年のブランドデーに合わせて発売開始となる新色「ブルー」。圧倒的な音質と噂のフラグシップモデルですが、実際にどれくらい音質が優れているのかについてレビューしていきます。購入するかどうかで迷っているランナーは、ぜひ参考にしてください。
圧倒的な音質という噂は本当だった

結論からお伝えすると、Shokz「OpenRun Pro 2」はオープンイヤーイヤホンの「音質がちょっと……」問題を完全に解決しています。もちろん、さらに音質が優れたインナーイヤーイヤホンやヘッドホンはいくらでもあるので、最高音質を楽しめるわけではありません。
ただ、少なくともランニングで使うなら、これ以上の音質は求める必要はありません。ランニング以外でも使う場合も、音質にこだわるオーディオマニアでもなければ、不満を感じることはないはずです。現時点ではオープンイヤーイヤホンとしては、最高音質というのが私の評価です。
Shokzは、業界をリードするオープンイヤー型イヤホンのパイオニアとして、10年以上にわたる研究を重ね、新しいリスニング体験を追求し続けており、2025年現在で5,100以上の特許を申請しています。
圧倒的な音質は、そんなShokzが開発した最新のShokz DualPitch™テクノロジーを搭載することで実現しています。Shokz DualPitch™ では、独立したドライバーを使用しており、高音、中音、低音を別々に処理しています。
骨伝導スピーカー:中音・高音
空気伝導スピーカー:低音
従来の骨伝導イヤホンの弱点でもある低音を、空気伝導スピーカーにより補うことで、深みのある音質を実現しているのがShokzの「OpenRun Pro 2」というわけです。ここで凄いのは、ただ2つのスピーカーから音を出しているのではなく、最高の音質になるように調整されているという点です。
ちなみにShokzアプリを使うことで、「ボーカル」や「低音強め」などの5つのイコライザーモードを選ぶことができ、用途に合わせて音を最適化できます。イコライザーはカスタマイズできるので、自分好みに調整することも可能ですが、私はそこまでこだわりがないので「スタンダード」で満足しています。
とにかく、圧倒的な音質というのは紛れもない事実であり、オープンイヤーでも音質に妥協したくない方にとっての最適解であり、この部分に関しては誇張も忖度もなく「おすすめ」できます。

音楽のあるランニングをより楽しめるShokz「OpenRun Pro 2」

音質のよさについては、あちこちで紹介されているので「もう知っている」情報であり、ランナーとして知りたいのは、ランニングで使うメリットがあるのかということですよね。これについては正直なところ、判断に迷うところです。
ランニングと一括りにできないほど、ランニングの楽しみ方は多様化しており、しかも音楽の楽しみ方もランナーの数だけあると言っても過言ではありません。音楽は聴こえればいいというのであれば、Amazonで売られている数千円のオープンイヤーイヤホンで十分です。
Shokzにも「OpenMove」というお手頃価格の骨伝導イヤホンもあります。いずれも「OpenRun Pro 2」と同じように、周囲音を聴きながら音楽のあるランニングを安全に楽しめます。どのタイプも同じように、トラックや電車などによる大きな騒音が起きる環境では音を聞き取りにくくなります(OpenRun Pro 2であっても)。
それではShokz「OpenRun Pro 2」のどこに優位性があるのか。
個人的に素晴らしく感じたのは、絶妙なフィット感です。私はこれまでさまざまな骨伝導イヤホンやイヤカフ型イヤホンを使ってきましたが、いずれもフィット感という点で不満を感じていました。走っていて落ちることはほぼありませんが(イヤカフ型は何度も落としています)、揺れによる不安定さをストレスに感じていました。
Shokzの「OpenRun Pro 2」のフィット感はかなり優秀で、ジョグはもちろんのこと全力疾走をしてもズレることがありません。それでいて締め付け過ぎることもないので、集中して走っているときには存在感がほとんどなくなります。
走りながらの操作も直感的で、音量の上げ下げも曲送りもスムーズに行えます。音量も十分で、骨伝導イヤホンにありがちな振動もほとんど気にならないレベルです。振動がまったく発生しないわけではなく、振動が気になるほど音量を上げることがないというのが表現として正しいかもしれません。
「ランニング中に使ってストレスがまったくない」というのが、ランナーとしてのShokz「OpenRun Pro 2」の評価です。それでいて音質も優れていて細かい音までしっかり聞き取れるというのもあって、いつの間にか音楽に乗って走っている瞬間が多々ありました。
音楽のあるランニングがもっと楽しいものになる。それだけでも、Shokz「OpenRun Pro 2」を選ぶのに十分な理由になります。ただ、Shokz「OpenRun Pro 2」の魅力はそれだけではないので、ランニングで使うとき以外にも「これはいいかも」と感じたお気に入りポイントを次章で詳しくご紹介していきます。
Shokz「OpenRun Pro 2」のお気に入りポイント

音質の良さが魅力のShokz「OpenRun Pro 2」ですが、その魅力は音質だけではありません。これまでいくつものオープンイヤー型のイヤホンを使用してきた私が、Shokz「OpenRun Pro 2」のどこに魅力を感じたのか、お気に入りポイントをご紹介します。
- 起動のたびにバッテリー容量をアナウンスしてくれる
- マルチポイント接続対応だからiPhoneとMacでシームレスに使える
- USB-C対応だから専用充電ケーブル不要
- メガネとの併用も問題なし
- 骨伝導の振動がまったく気にならない
- 汗や小雨を気にすることなく使える
この6点が、私にとってのお気に入りポイントになります。それぞれのポイントについて詳しく説明します。
起動のたびにバッテリー容量をアナウンスしてくれる
Shokz「OpenRun Pro 2」は起動するたびに、バッテリー容量がアナウンスされます。「HIGH・MEDIUM・LOW」の3段階ではありますが、このアナウンスがかなり便利です。アナウンスが「LOW」になった段階で残り30%くらいなのですが、そのタイミングで充電すれば、ランニング中に電池切れすることがありません。
私がこれまで使ってきたワイヤレスイヤホンも「LOW」のアナウンスはありましたが、そのほとんどでアナウンスされた数分後に電池切れします。そのため、アナウンスされるたびに「いま知ったところで……」となるのですが、Shokz「OpenRun Pro 2」はそれが起きないよう配慮されています。
小さなことではありますが、モノづくりにおいては「神は細部に宿る」です。そこまで考えてデザインされているということは、操作性や音質、使い心地の細かいところまでこだわっていることを意味します。
マルチポイント接続対応だからiPhoneとMacでシームレスに使える
私はiPhoneとMacという組み合わせで日々の仕事をしており、ランニング時にはiPhoneを使ってイヤホンから音楽を流しています。走り終えたら自宅に戻って仕事を再開するようなこともあるのですが、これまではイヤホンの使い分けをしていました。
ただShokz「OpenRun Pro 2」を使うようになってからは、自宅でもランニングでもイヤホンは、マルチポイント接続対応のShokz「OpenRun Pro 2」だけになりました。アプリに登録しておけば切り替えの必要がなく、シームレスに自動接続してくれるのはかなり便利です。
ちなみにiPhoneとMacで同時視聴という使い方はできません。iPhoneで音楽を流しているときに、Macから音楽を流しても、iPhoneの音楽しか流れない仕様になっています。
USB-C対応だから専用充電ケーブル不要
私はひとつのことに集中すると周りが見えなくなるタイプで、ランニングウォッチの充電ケーブルを忘れてマラソン遠征に出かけたことは数知れず。それもあって、これまで専用ケーブルが必要なワイヤレスイヤホンではなく、充電ケース付きのイヤカフを愛用してきました。
でも、Shokz「OpenRun Pro 2」はUSB-Cケーブルで充電できるため、iPhoneやMacのケーブルで充電できます。モバイルバッテリーそのものを忘れることもあるので、私の場合はそれでも安心ではありませんが、どうしても充電したいときには、モバイルバッテリーをレンタルすれば充電できます。
しかも専用ケースにはUSB-Cケーブルの格納スペースもあります。これもShokzらしい「配慮」のひとつですね。
メガネとの併用も問題なし
私は日常生活でもランニング時でもメガネを掛けていおり、さらに左右で耳の形が違うことから、イヤーフックタイプのイヤホンがフィットしないという悩みを抱えていました。それもイヤカフタイプを愛用している理由で、Shokz「OpenRun Pro 2」を使う際の懸念点でもありました。
実際にメガネを掛けた状態でShokz「OpenRun Pro 2」を装着しようとすると安定感が落ちてしまいます。ただShokz「OpenRun Pro 2」を装着してからメガネを掛けることで、どちらも安定することに気づき、懸念点は簡単に払拭されました。
個人差があることなので、もしメガネとの干渉が気になるようなら、事前に家電量販店などでフィット感に問題ないか確認することをお勧めしますが、「メガネと併用できる」というのが私の実感です。
骨伝導の振動がまったく気にならない
以前、友人にリーズナブルな価格の骨伝導イヤホンを貸してもらったことがあるのですが、そのときの感想が「めっちゃ振動するやん」でした。それが初めての骨伝導イヤホンだったこともあり、「骨伝導イヤホンは振動するもの」と思い込んでいました。
ところがShokz「OpenRun Pro 2」は、本当に骨伝導してる?と思うほど振動がなく、ストレスなく音楽を楽しめます。もちろん最大音量にすれば、Shokz「OpenRun Pro 2」でも振動しますが、そもそもそこまで大音量にする必要もありませんし、ランニングに集中するとさらに気にならなくなるので、骨伝導の振動を感じないのもShokz「OpenRun Pro 2」の魅力です。
汗や小雨を気にすることなく使える
汗でイヤホンが壊れたという話をよく耳にしますが、Shokz「OpenRun Pro 2」はIP55の防水性能があるため、汗も小雨も気にすることなく使えます。さすがにスイミングで使うとなると「OpenSwim」を選ぶべきですが、ランニングで考えられる環境であれば、IP55でまったく問題ありません。
実際に多くのランナーがShokz「OpenRun Pro 2」を使っているという実績があり、信頼性が高いというのも魅力のひとつになります。
Shokz「OpenRun Pro 2」の気になるポイント

ここまでShokz「OpenRun Pro 2」の魅力をお伝えしましたが、使っていて気になるポイントもいくつかあります。どのような点が気になるのか見ていきましょう。
- 音漏れを意識して使用する必要がある
- 電源のON・OFF操作がスマートではない
- 他のイヤホンでは音質に満足できなくなる
この3点が気になるポイントです。その理由についても詳しく説明していきます。
音漏れを意識して使用する必要がある
口コミなどをチェックすると、Shokz「OpenRun Pro 2」の音漏れについて記載している投稿をいくつか見かけました。私も「音漏れは発生する」と判断しています。アプリに「プライベート」モードがあり音漏れを抑えられるようになっていますが、それでも音漏れが軽減されるだけです。
空気伝導を採用していますし、そもそも骨伝導は音漏れを完全に防ぐことが難しいため、「電車など音漏れが気になるような環境では使わない」というのが、レビューのためにしばらく使ってみた私の判断になります。ただ、これはオープンイヤータイプのイヤホンすべてに共通する話です。
ただし、通常のソーシャルディスタンスでは、音量40〜50%程度であれば音漏れの心配はほとんどありません。あくまでも満員電車や隣に人がいる座席など、触れられるような距離に人がいる場合のことだと考えてください。
とはいえ用途に合わせてランニングシューズを履き分けるように、基本的には自宅やランニング中はShokz「OpenRun Pro 2」、電車などでは音漏れしにくいインナーイヤー型のイヤホンと使い分けするのがベストだと考えています。
電源のON・OFF操作がスマートではない
これは充電ケースに保管するタイプのイヤホンを使っている人に限定されるかもしれませんが、使用するときに電源ボタンを押さなくてはいけないことに煩わしさを感じます。充電ケースに保管するタイプのイヤホンは、取り出したタイミングでONとなり、収納したらOFFになります。
これに慣れているのもあって、電源ボタンを押し忘れて、iPhoneから音楽が流れ続けて恥ずかしい思いをすることがときどきあります。Shokz「OpenRun Pro 2」の操作に慣れてしまえば、どうということはないのかもしれませんが、やはり電源のON・OFFが必要というのはスマートではありません。
ではどうすればいいのかというと、その答えを持ち合わせているわけでもなく。あくまでも個人的に「ちょっと面倒だな」というだけのことです。
他のイヤホンでは音質に満足できなくなる
ある意味で、これが最大のデメリットかもしれません。Shokz「OpenRun Pro 2」を提供していただいたものの、発売前のカラーということもあって、人が多い環境ではこれまで使っていたイヤカフ型のイヤホンや、インナーイヤー型の有線イヤホンを使っていたのですが、それらを使うと音質にがっかりしてしまいます。
イレギュラーな状況ではありますが、たとえば数年後にShokz「OpenRun Pro 2」から別のイヤホンに買い替えようとなったときに、Shokz「OpenRun Pro 2」の音質が基準になるため、それなりの予算が必要になりますし、選択肢も限られてしまいます。
買い替えてもShokzのフラグシップモデルを選べば問題ないのですが、ガジェット好きのランナーとしてはいろいろ試してみたい欲もあるわけです。そういうときにShokz「OpenRun Pro 2」の音質やShokzの細部へのこだわりは、買い替えへの高いハードルになってしまう可能性があります。
もっともしばらくはShokz「OpenRun Pro 2」で困ることはひとつもありません。とりあえず買い替えが必要になったときに備えて500円玉貯金でも始めるとします。
Shokz ブランドデー開催
2025年10月23日、Shokzは今年のブランドデーを迎えます。今年のテーマは「MEETShokz」ということで、これまでShokzを利用したことがない人も、愛用している人もShokzの新しい可能性に触れられるキャンペーンが展開されます。
キャンペーン内容は3つ。それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。
Meet Stylish Shokz
Shokz 14周年を記念して、人気モデル「OpenRun Pro 2」と「OpenDots ONE」に特別な新カラーが登場します。
OpenRun Pro 2:ブルー(今回レビューしたモデル)
OpenDots ONE:ピンク
10月23日~11月5日の期間中、公式サイトで新カラーを購入した方の中から抽選で3名、購入金額が全額キャッシュバックされます。
また、Shokz会員はキャンペーン期間中、全イヤホン商品のポイントが2倍(10%還元・購入金額100円ごとに10Shokz ポイント獲得)となり、さらにはポイントショップにも新しい限定アイテムが追加されます。
Meet Active Shokz
ブランドデー期間中、東京で3つの体験イベントが開催されます。いずれもランニングをしながらShokzを体験できる内容となっています。
- Shokz × LTD Special Yoga Run Event
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〜Meet Shokz in 渋谷〜
開催日:2025年11月9日(日) - Shokz Running Club vol.21
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〜Meet Shokz in 皇居〜
開催日:2025年11月8日(土) - Shokz Plogging Event vol.4(ゴミ拾いランニング)
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〜Meet Shokz in 渋谷〜
開催日:2025年11月8日(土)
詳細・参加方法はブランドデー特設サイトをご確認ください。
Meet Future Shokz
今回新しいカラーが追加され、選択肢が増えたShokzのイヤホンですが、それに合わせて公式サイトで新色投票が開催されます。あなたの1票が将来の新色につながるかもしれません。
投票完了したShokz会員には500ポイントがプレゼントされますので、お気に入りの製品と心に響くカラーを選んで投票してください。
予算に余裕があるor音質に妥協したくないならShokz「OpenRun Pro 2」
Shokz「OpenRun Pro 2」はフラグシップモデルということもあり、誰にでも最適なオープンイヤーイヤホンというわけではありません。音漏れの心配もあるので、使用環境によっては他のイヤホンと使い分けしたほうがいいケースもあります。
それでもオープンイヤーイヤホンの中では圧倒的な音質であり、ランニング用イヤホン探しの旅を終わらせたいなら、Shokz「OpenRun Pro 2」を選んでおけば間違いありません。
あとは予算次第ということですが、低価格帯のイヤホンに不満を感じて何度も買い替えることを考えれば、27,880円という価格はそれほど割高感はないはずです。Shokz ブランドデーならいつもよりもお得に購入できますので、ぜひこの機会にお求めください。
