フルマラソンのシーズンが完全に終わってしまい、意欲的なランナーさんはトレランやウルトラマラソンを楽しんでいるかと思います。でも、どちらも興味がないという人は、この時期のモチベーションアップが難しですよね。
そうこうしているうちに梅雨になって「雨だからやめておこう」。夏になって「暑いから無理」となり、結局走り込みをしないまま秋マラソンに突入。その結果、後半に大失速というのが多くのランナーさんに見える未来予想図です。
秋マラソンで結果を出したければ、この時期にしっかりと走り込みをしておく必要があります。でもやる気が起きないという人におすすめなのが1km走です。
何も難しいことはありません。1kmのタイムを計測して走るだけ。ただ、それだけでは意味がありません。大事なのは定期的に計測するということです。できれば、1週間に1回。少なくとも1ヶ月に2回は測ってください。
1kmというのは意外と長い距離で、全力疾走をしようとすると後半に必ず失速します。かといって余力を残してしまうと、タイムが伸びません。失速しないギリギリのところで1kmを走り続ける。
これをすることによって、自分の現時点での走力が分かります。人と比較する必要はありません。大事なのは現時点での自分を、数週間後に抜いていくということです。仮に1kmを4分で走ることができれば、それを1秒でも縮めるためにトレーニングを行います。
だったら5kmでも10kmでもいいのではないかと思うかもしれませんが、長い距離になると走力以外の要素がタイムに影響を与えます。例えば気温が5℃上がると、それによってタイムが遅くなります。
でも1kmですと気温はそれほど影響しません。暑い日も寒い日も、コンディションに関係なく自分の走力がそのままタイムに反映されます(もちろん多少は影響しますが)。しっかり練習を積むことができれば、タイムが伸びていくわけです。
ひとつだけ注意してもらいたいのは、しっかりと体を温めてから計測するということです。体が温まっていないのに、いきなり1kmを走ると体に負荷がかかりすぎてケガをする可能性があります。
まずは10〜15分ほどジョギングをして、その中で何本かダッシュを入れて心拍数も上げておきましょう。ストレッチはしてもしなくてもかまいませんが、静的ストレッチをするとタイムが伸びにくいので注意してください。
また、1kmを走り終えてもいきなり止まらないようにしましょう。息が上がってしまうかもしれませんが、ゆっくりとスピードを落として、クールダウンをしながら終わらせるようにしましょう。
そして、1kmのタイムはスマホのメモなどに残しておきましょう。このときに出したタイムが、次回の目標タイムです。
これを何回か行っていると「次はもっといいタイムで走ろう」という気持ちが湧いてくるはずです。そのために、インターバルトレーニングを入れたり、体重を落とすために長い距離を走ったりするのもいいでしょう。
「速くなるためにどうすればいい?」と考え始めたら、そこから先は加速度的に成長していきます。練習をするのが楽しみになり、高いモチベーションを保ちながらトレーニングと向き合うことができるようになります。
1kmを走るときはもちろん信号などのない公園や河川敷、陸上トラックなどで行いましょう。できるだけコース幅の広い場所で、他の人に迷惑をかけないように気をつけてください。