マラソン大会でランナーを助けてくれるペースランナーの存在。ペースランナーの周りにはいつも大勢のランナーがいます。サブ4なら4時間のペースできっちり走ってくれるため、付いて行けばサブ4を達成できるという思いなのですが、その作戦うまくいきますか?
ペースランナーと一緒に走ることの難しさ、ペースランナーの使い方について紹介していきます。
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タイムは結果であって目標ではない
サブ3とかサブ4とかキリのいい時間を狙いたくなるのがランナーの心情ですが、あなたの走力をすべて出し切った結果がそのようなキリのいい時間におさまる可能性はどれぐらいあるのでしょう。
練習目標としてのサブ3やサブ4はいいのですが、実際のレースになるとタイムは結果でしかありません。大会ごとにコースは違いますし、その日の天候や気温、湿度も違います。自分自身のコンディションも違います。
自分がその日一番安定して走れるペースで走り、その結果としてタイムが出るのだと考えてください。過去に出たこともない大会で「サブ4を狙うから4時間のペースランナーについていく」。一番失敗するパターンです。
ペースランナーは所詮「他人のペース」
ペースランナーに最初から最後までついていけるランナーはほぼ間違いなくその時間よりも速く走れるランナーです。4時間のペースランナーに4時間ずっとついていけるランナーはペースランナーなしでも3時間台で絶対に完走できます。
もちろん引っ張ってもらうことはとても効果的なのですが、4時間もの間引っ張ってもらい続けることは肉体的にも精神的にも難しいくなります。むしろペースランナーのペースに合わせることは上級者でなければ非常に難しい技術です。
ペースランナーも人の子です。ペースが乱れることもあります。サブ4のペースランナーであればその人が4時間で走るためにベストと考えたペースでレースを組み立てます。そのペースに合う人ならいいのですが、そんなことはほぼありえません。
ちなみに下にブログは初めてペースランナーをしたランナーさんのブログです。これがいいとか悪いとかいうことではなく、こういうこともあるのだということも知っておくとペースランナーについての考え方が変わるかもしれません。
フルマラソンのペースメーカーをやってみた感想|ラン学-マラソンブログ-
http://rungaku.com/pacemaker/
本人は「おもしろくない話」と書いていますが、とても参考になります。
ペースランナーの使い方
そう考えるとペースランナーの使い方は「最初から最後までついていく」ではないですよね。ペースランナーの使い方は次のどちらかです。
・後半まで引っ張ってもらう
・後半から引っ張ってもらう
最初から最後までついていくのではなく、レースのどこかの部分だけついていくのです。サブ4を狙うのであれば後半の疲れたところで引っ張ってもらい、4時間台の前半を狙うのであれば後半の粘れるところまで引っ張ってもらうことです。
ペースランナーにずっとついていこうと考えるとペースランナーについていけなくなるとそこでレースが終わってしまいますが、離脱する前提で走っていれば遅れ始めたところからが自分にとってのマラソンだと思って苦しさも含めて楽しめます。
サブ3やサブ4を狙うならペースランナーとは少し距離をおいて自分のペースで後半まで走り続けることです。きつくなってきたらペースランナーの集団に吸収してもらいあとは気持ちで走るのです。
まとめ
ペースランナーは万能ではありませんし、あなたの走力を限界以上に引き出す力があるわけではありません。基本的にはあなたの腕につけている時計と同じ存在だと考えてください。「ペースランナー=走る時計」です。
ペースランナーはひとつの目安だと考えてください。その目安を上手に活用して納得の行く走りを目指しましょう。