フルマラソンを走り終えたあと「もう当分走らない」と公言していた人でも、1週間もしないうちに走り出したい気持ちが湧いてきます。とくにマラソン大会で思うような結果が出せなかった人ほど、すぐに走りたくなる傾向にあります。
次のマラソン大会では失敗したくない。情熱と焦りがランナーをまた練習へと向かわせるのですが、ちょっと待って下さい。体はまだ走れる準備は整っていないことありませんか?
フルマラソンを走ったら1ヶ月は休養回復期間
一部のおかしなランナーを除いて、フルマラソンを走ったあとの1ヶ月は休養と回復の期間だと考えてください。筋力的に元に戻るのは1週間から2週間ですが、マラソンで負荷がかかった内臓は1ヶ月近く元に戻りません。
もちろん走ってもいいんです。むしろ積極的に走ったほうが回復は早まります。それでも、足に異変を感じたら即ストップです。胃が重いと感じるようならスピードも落としましょう。
少なくとも2週間はジョグ中心のメニューにしましょう。残りの2週間はスピードを上げてもいいですが、インターバルなどの高負荷トレーニングは避けるべきです。自分の体の疲労の回復ができていない段階で負荷をかけると回復は遅れるばかりです。
マラソン大会を走り終えたら、一度しっかり気持ちのスイッチをオフにしてください。
ちなみにこの「1ヶ月」というのはトップランナーで1ヶ月ということで、それよりもゆっくりになればなるほど、期間は短くて問題ありません。1kmを3分台で走るということは体を壊しながら走っているため、回復に時間が必要ですが、1km6分程度であれば、体を壊すというほどのスピードではないため、回復は早まります。
回復期間は違うスポーツを楽しむ
マラソンを終えた後は、違うスポーツを楽しむといいリフレッシュになります。水泳や自転車、登山も1人でできる回復期に適したスポーツです。登山で1日数時間も歩き続ければ、筋力を落とすことなく、それでいて負荷も少なくトレーニングが可能です。
テニスやフットサルのような気軽にできる球技もおすすめです。とくに自分が過去にやっていたスポーツをしてみると、ランナーになる前といまで動きが全然違うことに気づくはずです。マラソンにはない横の動きも加わるので、ちょっとした筋トレにもなります。
せっかく走れるようになったのですから、走れるようになったことを活かさないともったいないですよ。
焦らないこと、じっくりと回復を待つこと
とにかく走りたいという気持ちを抑えることは難しい。でもこれってマラソン中の自分をコントロールすることと同じなんです。自分をコントロールできず前半飛び出して、後半失速って経験ありますよね。
普段の練習から自分をコントロールできない人が、いざマラソン大会になって自分をコントロールしようとしても無理があります。普段から走りたい気持ちをうまくコントロールすることが大切です。
軽い30分のジョグに、100mだけダッシュを入れてみるだけでも気分転換になります。うまく走りたい気持ちを解消していきましょう。違うスポーツに目を向けて、走ることをもっと活かせる期間にしましょう。
きちんと回復した人だけが、次のマラソン大会でいい結果を出すことができます。