プロギング入門:ランニングと環境保護を一緒に楽しむ方法

この数年で耳にすることの増えた「プロギング」ですが、どのような活動なのかよくわからないという人もいるかと思います。プロギングはジョギング(Jogging)とゴミ拾い(PlockaUpp)を合わせた造語で、スウェーデン発のSDGsスポーツになります。

ここではそんなプロキングのメリットや始め方など、これからプロギングをしてみたいという人を対象に、プロギング入門として、ランニングと環境保護を一緒に楽しむ方法についてわかりやすく解説しています。

目次

プロギングのメリット

まずはプロギングをすることで、どのようなメリットが発生するのかについて解説していきます。プロギングのメリットは大きく分けて5つあります。

  • 環境保護:ゴミ拾いになるので地域の環境を清潔に保てる
  • 健康向上:通常のランニングに加え、ゴミ拾いで追加の運動効果が得られる
  • 精神的な満足感:環境に良い行いをすることで得られる達成感と満足感がある
  • コミュニティへの貢献:地域社会との連携を強化でき、環境意識が高まる
  • 教育的価値:若い世代を中心に環境保護の重要性を教える機会になる

それぞれのメリットについてもう少し詳しく見ていきましょう。

環境保護

このメリットはとてもシンプルでわかりやすいかと思います。ゴミを拾えばそれだけで地域が美しくなっていきます。近年大きな問題となっている海洋へのプラスチックの流れ込みも防ぐことができるので、地球環境を守れる活動になります。

健康向上

通常のランニングは前にまっすぐ進むだけ。もちろんそれだけでも健康に貢献しますが、同じ動きの繰り返しなので膝などの関節に負荷がかかりますし、走る以外の筋肉を鍛えることができません。でもプロギングは立ち止まってしゃがみ込んだりするので関節周りの筋肉も鍛えられ、より健康的になれます。

精神的な満足感

一日一善という標語がありましたが、プロギングはまさにこの一日一善を形にした活動になります。善行をひとつ行えば、それだけ自分が満たされていきます。環境のために何かをしたという満足感や達成感は、マラソン大会とは違ったものであり、プロギングだからこそ得られる経験になります。

コミュニティへの貢献

たとえば地方自治体などでプロギングを実施すれば、その地域内でのつながりが強くなっていきます。しかも環境意識が高まるので、地域でのポイ捨てなどをなくせるといった効果も期待できます。その結果として暮らしやすい街へと移行していくといったメリットもあります。

教育的価値

子どもに「ポイ捨てはいけません」と注意するだけでは、なぜダメなのか上手く伝わらないことがよくあります。でも一緒になってプロギングイベントに参加すれば、言葉ではなく体験として「ポイ捨て」がいけないことだと理解させることができます。さらに進んで環境保護の重要性についての教育の場にもなります。

プロギングの始め方

プロギングを始めるのはとても簡単です。まずは服装選びですが、基本的にはランニングできるウェアとランニングシューズがあればOKです。ただし立ち止まったりしゃがみ込むことが多いので、厚底のランニングシューズは避けておきましょう。服装は「汚れてもいいもの」がおすすめです。

ゴミ拾いをするので軍手とゴミ袋も必須です。それに加えて水分も持っておきたいところですので、カバンなどがあるとベストです。ただモノを取り出す回数が多くなるので、リュックは避けて専用のプロギングバックを買っておくとより快適に活動できます。

あとはゴミ拾いをしながらいつものランニングコースを走りましょう。何度か繰り返してランニングコースがきれいになったら、ちょっとずつルートを変えていけば、自然とランニングコース周辺がきれいになっていきます。

ちなみにプロギングをする距離に決まりはありません。500mでもいいですし、10kmでも構いません。ゴミ拾いをしながらフルマラソンを走る人もいますが、それもプロギングのひとつ。自分に無理のない範囲の距離設定で楽しく実施しましょう。

プロギングは1人で始めることができますが、友人を誘ったり地域のプロギングイベントに参加したりすることで、楽しみの幅が広がります。1人でのプロギングに慣れてきたら、自分でイベントを開催してみるのもおすすめです。

プロギングをするときの注意点

社会貢献にもなるプロギングですが、実際に実施するときは気をつけなくてはいけないポイントがいくつかあります。どのような点に注意すればいいのか、詳しく見ていきましょう。

  • 素手でゴミを触らない
  • 明るい色のウェアを着用し、車などに見えやすくする
  • 交通ルールを守り、不安定な場所や危険な場所は避ける
  • 無理せず体調が悪いときは休む
  • こまめな水分補給を忘れない
  • ゴミの分別や処理方法を地域のルールに従って行う

ここで特に気をつけたいのが素手でゴミを触らないということです。ゴミの中には体に害のある成分が付着しているものもありますので、必ず軍手などを使って拾うようにしてください。また安全という意味では、明るい色のウェアを選んで車の運転手からの視認性も高めておきましょう。

もちろん自分の体調管理も普段のランニングと同じようにしっかりと行ってください。少しでも体調が悪いときは別の日にスケジュール変更しましょう。また、思った以上に汗をかくことになりますので、必ず水分補給を行ってください。

そして、拾ったゴミは地域の分別方法に従って処理してください。おすすめなのは可燃ごみの日やプラスチックゴミの日の早朝にゴミ拾いしながら朝ランして、ゴミを回収してもらうという方法です。そうすれば拾ったゴミのやり場に困らずに済みます。

まとめ:プロギングでランニングスタイルの幅を広げよう

ランニングに速さだけを求める人にとっては、プロギングは必要性を感じることのない活動なのかもしれません。でもランニングもマラソン大会も地球環境が安定しているから開催できます。そのために自分にできることとして、ときどきゴミ拾いしながら走ってみるのもいいのではないでしょうか。

近所でゴミ拾いするのは恥ずかしいなら、プロギングイベントに参加するという方法もあります。最近は全国各地でプロギングイベントが開催されており、RUNNING STREET 365でも何度か紹介しています。またプロギングジャパンでもイベント情報が公開されています。

大事なのは自分の意志で最初の1歩を踏み出すことだけ。もちろん仲間や家族を誘っての参加でもOKです。ぜひプロギングイベントに参加して、自身のランニングスタイルの幅を広げましょう。きっと自己ベスト更新を狙う以外の楽しさを見つけられるはずです。

プロギングジャパン:https://plogging.jp

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