「女性ランナーの 92% がランニング中の自分の安全について懸念を感じている」。男性ランナーにとって信じられないことかもしれませんが、これはアディダスが調査した結果であり、すべてのランナーが共通認識として持っておかなくてはいけない現実です。
この状況を変えるためにはランナーの意識改革が必要だと考えたアディダスは、啓蒙活動のために『The Ridiculous Run』フィルムを制作しました。男女問わず、この問題を解決するために、まずは現実を知ることからはじめましょう。
多くの女性ランナーが安全について懸念を感じている
アディダスが「ランニング中の安全」に関する経験と認識について、日本を含む世界9 カ国で合計9,000 人のランナーを対象にアンケート調査を実施した結果としてわかったのは、女性ランナーの 92% がランニング中の自分の安全について懸念を感じていることでした。
男性ランナーの多くが時間も場所も気にせず、自由に走り回れているのに対して、女性ランナー10人中9人が好きな時間や好きな場所で走れていない現実があります。男性ランナーにとっては信じられない結果かもしれませんが、これが現状であり、変えていかなくてはいけない課題でもあります。
さらに女性ランナーの69%が、不安解消のためにゆったりしたウェアを着用したり、自分を守ってくれそうな誰かと一緒にランニングしたりするなど、安全にランニングを行うために具体的な予防策を講じていると回答しています。
● ランニング中に身体的な危害を受けることを恐れている：51%
● 身体もしくは言葉でのハラスメントを実際に経験したことがある：38%
・望まない注視：56%
・性差別発言または望まない性的注視：55%
・クラクションによる囃し立て：53%
・つきまとい：50%
● ハラスメントにより強い不安を感じた：53%
● ハラスメント被害によりランニングへの関心を失った：46%
● 再び被害に遭うのではないかという不安な気持ちが強まった：40%
日本においては、「安全に走るために具体的な予防策を講じている」と回答した女性ランナーは63%に対し、男性ランナーは43％。不安を感じる理由として一番多く挙げられた回答は、暗い場所（56%）、続いて身体的なハラスメント（24％）、言葉でのハラスメント（15％）となっています。
これだけでも、女性ランナーが男性ランナーと平等でないことがわかってもらえるかと思います。そしてこれは、近々に変えていかなくてはいけない課題であり、それを実現するのに重要なのは、男女問わずすべてのランナーが意識を変えていくことにあります。
The Ridiculous Run フィルム概要
女性が安心して走ることができるようになるには、考え方だけではなく、行動変革も必要であるとアディダスは考えています。実際に、男性の62%が問題を認識している一方で、その問題に対する責任が男性にあると考えている男性は18%しかおらず、多くの男性にとっては他人ごとになっています。
そんな現状を変えるために、アディダスは「The Ridiculous Run」フィルムを発表しています（上の動画）。本フィルムは、ランニングのたびに女性が直面している現実について、すべての人が認識を深め、アライシップについて学ぶきっかけとなるよう制作されました。
イヤフォンの片耳着用から、ゆったりしたウェア選び、全力で守ってくれるチームのランナーやバイカー、車のエスコートに至るまで、ここまでしなければ女性が安心してランニングできる環境が作れないという「おかしな（Ridiculous）」現実を描き出すことで、この環境を変えてゆくためのサポートを呼びかけます。
ランニングにおけるジェンダー差別を解消するには、長い時間がかかるかもしれませんが、だからといって放置していい問題でもありません。すべてのランナーが意識を変えること。女性が走りやすい環境をみんなで作り、本当の平等を実現するためにはみんなの意識改革が求められます。
でもきっと私たちならできるはずです。それぞれが、自分の「走りたい」を実現し、男女の違いなく好きなように走れる未来を作るために、みんなで変えていきませんか。ぜひ、上記の動画をシェアして、自分なりの思いを言葉にして表現してみてください。
『The Ridiculous Run』掲載 With Women We Run特設サイト
https://adidas.com/withwomenwerun
