春マラソンで納得できる走りをするための走り方:脱水に注意しよう

桜とランナー

冬のマラソン大会で結果を出せなかったときに備えて、春マラソンでのリベンジするために、3月末もしくは4月にフルマラソンを入れているランナーさんも多いかと思います。本当はファンランのつもりだったのに、冬のマラソン大会でいい結果を出せず、結果的に本気で走ることした人もいますよね。

ただ春マラソンは冬のマラソンと比べて記録が出にくい傾向にあり、無理をしてしまうとランナー人生が短くなってしまうリスクなどもあります。そこでここでは、春マラソンで納得のいく走りをするために何をすればいいのかについて、そのポイントをご紹介していきます。

目次

気温が高い春マラソンでタイムを狙わない

まず知っておいてもらいたいのは、春マラソンで自己ベストを更新できることはかなり難しいということです。特に冬マラソンで思うように走れなかったベテランランナーが、春マラソンで結果を出せることはまずありません。

その理由は3つあります。

  • 冬マラソンから期間が短くて体ができていない
  • 気温が高すぎる
  • 天候が安定しない

マラソンで自己ベストを更新するには、「しっかりとした練習をして、体のコンディションを整え、さらに天候が味方する」必要があります。ところが、冬マラソンを全力で走った場合は、その直後から1ヶ月は休養に当てているはずですので、しっかりとした練習ができていません。

そして、春マラソンは20℃以上の気温の中走ることも多く、脱水状態になってDNFしてしまうことも珍しくありません。さらに春は天候が不安定ですので、強風や冷たい雨によって、自分のポテンシャルを発揮できない可能性もあります。

春マラソンでいい走りをしたいのであればタイムは捨ててください。マラソンにおいて重要なのは自己ベストを更新するということではなく、今できるベストを尽くせたかどうかだけです。大失速することなく、自分の描いたとおりのレース展開ができれば、それが勝利です。

冬のマラソンと春のマラソンでは、いいレースの定義が違ってくることを受け入れることから始めてください。

気温に合わせたペース設定をする

春マラソンで納得できる走りをしたいのであれば、まずはその日のコンディションに合わせたペース設定をしましょう。気温が10℃以下のときと20℃のときで同じペースで走れる人はいません。気温が高いというのはそれだけでペースを下げる要因になります。

具体的にどれくらいペースを落とせばいいのか、これは人によって変わってくるため、正確な値を提示することができませんが、感覚的には10℃以上になったときには、1℃ごとに2秒ペースを落とすくらいがちょうどいいかと思います。

例えば冬のレースを4分30秒/kmで走れる走力がある人が22℃の気温の中を走るとします。10℃の状態と比較すると12℃違いがありますので、12×2秒で24秒=4分54秒くらいのペースにまで落とす必要があります。

繰り返しになりますが、ペースを落とす目安は人によって違います。自分がどれくらいペースを落とすべきかは、10℃の気温をレースペースで走ったときの心拍数を調べておき、その心拍数を基準にしてペースを決めるのがおすすめです。

これでも大雑把なペース設定方法ですが、大きくずれることはありません。レースを心拍数で組み立てるというのは、安定した走りをする上ではとても有効な方法です。体のコンディションは日々違いますが、心拍数に対する体の反応はほとんど変わりません。

いずれにしても、ペースを落とすこと。それもかなり思い切った落とし方をする必要があります。そのことは忘れないようにしてください。

給水はすべてのエイドでスポーツドリンクを摂る

春マラソンではすべてのエイドで水分を摂るようにしてください。それも水ではなくスポーツドリンクです。コップ全部を飲む必要はありません。すべてのエイドで1〜2口ずつ飲むようにしてください。そうすることで水分が胃に貯まるのを防げます。

春マラソンは冬マラソンと比べると、圧倒的に汗をかきます。汗をかくと体液が不足します。そうなると細胞は次々と壊れていきます。こまめに摂るのは一度に吸収できる量が限られているためです。コップ一杯の水を一度に摂ってもお腹にたまるだけで走りのじゃまになります。

できるだけ吸収しやすく、しかもミネラルを含んだスポーツドリンクを一口ずつ飲むようにしてください。もちろん気温が高すぎる場合は、もう少し多めに飲むなどの調整をしましょう。マラソンに完全なマニュアルは存在しません。自分で考える習慣をつけてください。

喉が渇く前に飲むのがいいとされますが、本当に理想なのは、走りながら失った分を補うことです。それは現実的ではありませんので、こまめに給水します。走る前と走り終わってからの体重がほとんど変わっていないのが理想だと考えましょう。

▼脱水症対策については下記記事をご参照ください。

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サングラスを着用して疲労感をなくす

春マラソンは暑さそのものも厳しいのですが、冬マラソンよりも日差しが強いことも、レースではマイナス要因になります。目に紫外線が入ってくると、人間の体は疲労を感じるように作られています。このため、春マラソンではサングラスを着用してください。

目からやってくる疲労を減らすことで、後半の失速を防ぐことができます。サングラスなんてトップランナーじゃないのに恥ずかしいと思うかもしれませんが、ゆっくり走るランナーほど長時間紫外線を受けることになります。

また、サングラスをすることで集中力が増しますし、体感気温を下げることも出来ます。マラソンで気持ちが折れるというのは、集中力が切れている状態でもあります。目に入ってくる情報量をできるだけ減らして、冷静なレース運びをしてください。

まとめ

春マラソンでの満足できる走りをするには、自己ベスト更新を諦める必要があります。もちろんまれに、春マラソンで自己ベスト更新する人もいますが、人間の体の構造を考えると、どう考えても気温が高い中ではタイムは出ません。

こんため、スタートラインに立った「今日の自分のベストを尽くす」ことが、満足度の高いレースを行うポイントになります。そのために重要なポイントが次の3点です。

  • 気温を考慮したペース設定にする
  • 給水はこまめに行う
  • サングラスを着用する

この3点に気をつけておけば、走り終えた後には冬マラソンとは違った充実感が残っているはず。走りきれたという自信は来シーズンに向けての大きな糧になります。反対に冬マラソンで失敗したからと思って意気込んで春マラソンで飛ばしすぎると、待っているのは「結果が出なかったシーズン」という苦い思い出だけです。

そうならないために、いいイメージで走り終えることを目標に春マラソンに挑んでみませんか?

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