これは着るエアコンではないだろうか?アシックス「ポディウムジャケット」を着て走ってみた

これは着るエアコンではないだろうか?アシックス「ポディウムジャケット」を着て走ってみた

1年遅れでやってきた真夏の祭典。気がつけば残り種目もわずかとなってきましたが、大会期間中を通して各国のウェアが気になったという人も多いはず。我らが日本代表選手のウェアもこれまでに見たこともないデザインで、気になっているという人もいるのではないでしょうか。

日本代表選手が表彰台や選手村で着用しているのは、アシックスの「ポディウムジャケット」です。「JAPONISM(ジャポニズム)」をコンセプトに日本の伝統美と先端技術をかけ合わせ、選手団の強さを表現したデザインにこだわった1着。そのポディウムジャケットをアシックスさんにご提供いただいたたので、実際にランニングで着用して走ってみました。

通気性という言葉では表現できない冷却能力

細かい説明はいいから、結論から知りたいという人もいるかと思いますので、いきなり着用して走ったときに感じたことからお伝えします。ファーストインプレッションは「軽い」ということです。Sサイズの実測で317g。これは一般的なTシャツ2枚分くらいの重さです。長袖ジャケットでこの軽さはちょっと驚きです。

ポディウムジャケットを着てポイント練習をするわけではないので、軽いからどうということはないのですが、軽いと肩や背中に圧がかかりにくいといったメリットがあります。圧がかかりにくいので熱が発生しにくく、さらにストレスのない稼働を可能にします。

しかも肩や背中の部分はメッシュが粗くなっていて、熱がこもらないようなデザインになっています。ランニングでは肩甲骨の動きと連動した腕振りがとても大事になりますが、この部分に熱がこもらず、伸縮性も備わっているのもあり動きも阻害されることもなく、気持ち良く腕振りができます。

そして走り出して感じるのは「腕が冷たい」ということ。気温が20℃くらいの環境でキロ6分30秒ペースくらいでのジョグをしていましたが、走っていると腕がどんどん冷やされていきます。正確には涼しいと冷たいのちょうど間くらいで、人工的に冷やされている感じがあります。

気温のせいかと思ってポディウムジャケットを脱いでみると、そこまで冷えません。ポディウムジャケットを着なおすとやはり冷やされます。

ポディウムジャケットはウェア内の温度が高くなりやすく、汗の量が多くなる場所に粗いメッシュを配置し、 空気の流れの最大化を追求し効率的な通気を促すデザインになっているとのこと。単純に空気が流れやすくしているのではなく、強い空気の流れを強制的に作り出せる構造になっているのでしょう。

これはもう着るエアコンと呼んでもいいくらい、しっかりと体を冷却してくれます。もちろん止まっているときには冷却効果は落ちますが、それでも熱がこもりませんし、少しの風でも涼しく感じるので従来のウェアのように蒸れて不快ということがありません。

思い出の詰まったスポーツウェアを再生

ポディウムジャケットに使われているアシックスの技術は冷却効果だけではありません。選手が着用するポディウムジャケットの生地にはリサイクル糸(再生ポリエステル材)を使っていますが、この原料になっているのが桐生選手や内村選手、一般の方から回収した スポーツウエアです。

全国から思い出の詰まったスポーツウェアが集められ、それを再生してポディウムジャケットなどのウェアが作られています。日本のトップアスリートたちは、無観客の中でも着るという形で、応援する人たちの思いを背負いそれぞれのフィールドに立っていたわけです。

さらに誰もが使いやすいアイテムを目指して、ポディウムジャケットのファスナーは、簡単にファスナーの左右が組み合う、新感覚ファスナーを採用ています。これにより身体的なハンディキャップにより従来のファスナーだと締めづらいという人でも、ストレスなく締められるようになっています。

ただこれに関しては既存のファスナーに慣れすぎているので、個人的にはファスナーを締める度に戸惑いました。既存のファスナーは手元を見ることなく無意識で締められますが、新感覚ファスナーは目で確認して頭で手順を考えてから締める必要があります。

「みんなが使いやすい」を実現するのは、私たちが想像する以上に難しい挑戦なのかも知れません。とはいえダイバーシティを意識したモノづくりはこれからの時代の必須課題のひとつ。「以前のものが良かった」と言うのではなく、ある程度はユーザー側も新しい技術に歩み寄る必要があるのかも知れません。

夏から秋にかけて活躍する1着

ポディウムジャケットの魅力は機能性だけでなく、シンプルに見た目が美しいことにあります。通気性とデザインを両立しており、さらに軽くて着心地がいい。JAPANの文字とエンブレムがブームに乗った感じでちょっと恥ずかしさもあるのですが、注目されながら走るのも悪くないものです。

夏から秋にかけてのシーズンは走り始めが肌寒くて、ジャケットを着てスタートしたものの、すぐに体が温まってジャケット内の蒸れが気になることがありますが、ポディウムジャケットは通気性が高いので、蒸れによる不快感を回避でき、これからのシーズンの練習着に適しています。

もちろん普段着としても使えます。9月10月は日中の気温がそれなりに高くても、朝晩は冷えるので1枚羽織るものが欲しいところですが、そういうときに持ってると安心の1枚。一見すると派手で扱いにくそうに思えますが、デニムパンツとの相性も良くて汎用性が高いファッションアイテムになります。

ちょっと洗濯が大変そうですが。洗うときには洗濯ネットに入れて洗うか手洗いをおすすめします。

日本代表モデルのポディウムジャケットはレプリカモデルとデザイン連動モデルの2種類が販売中ですが、おすすめはもちろんレプリカモデル。価格が倍以上違いますが、機能もデザインも唯一無二。それだけの価値があるアイテムなので、気になっているという人は思い切ってレプリカモデルをお求めください。

他にもアシックスでは「JAPONISM」モデルのアイテムが販売中です。おそらくそれほど長くは販売されないかと思いますので、真夏の祭典で盛り上がった気持ちを忘れないためにも、今のうちにアシックスの最新テクノロジーが詰まったアイテムを手に入れておきましょう。

アシックス「JAPONISM」
https://www.asics.com/jp/ja-jp/tokyo2020/japan_delegation_wear/

やってみたカテゴリの最新記事