本格的な夏になり、朝晩に軽く走っただけでも汗だくになる季節がやってきました。汗をかくのは気持ちがいいことですし、程よい運動が夏バテ予防にもなるので走ることや運動すること自体はまったく問題ありません。でも夏はいろいろとケアが必要な季節。
例えば紫外線ですが、日焼けはランナーにとって可能な限り避けたいことで、サングラスや長袖シャツを着用してランニングするように心がける必要があります。そして、今回お話するのは夏場のヘアケアです。夏場のランニング後にきちんとヘアケアをしないと頭皮や髪に悪影響を与えることがあります。
運動後の汗を長時間放置が1番のNG行為
スカルプケアシャンプーを発売しているアデランスによると、スポーツにおける髪や頭皮へのリスクを高めるNG行動ランキング1位は「運動後の汗を長時間放置」とのこと。蒸し暑い日に汗をかいた状態で長時間放置すると、汗と皮脂が酸化して頭皮が細菌の繁殖する温床となります。
ランニングをしたあとに、汗を拭かずに自然と乾くのを待っている人もいますが、これが1番のNG行為で抜け毛や薄毛を招く原因になるとのこと。それだけでなく臭いが発生するので、周りの人にも嫌な思いをさせてしまいます。走った後は速やかに汗を拭き取りましょう。
できればシャワーで汗を流し、頭皮や髪を清潔に保つのが理想ですが、必ずしも自宅やランステ近くで走っているわけではありませんので、すぐにシャワーを浴びられないようなときには、ドライシャンプーを使うのがおすすめです。ドライシャンプーは水なしで髪や頭皮のケアができるので1本持っておくと便利です。
秋のマラソン大会など、かなり汗をかくことになりますが、すぐにシャワーを浴びることができませんよね。そういうときにドライシャンプーを用意しておけば、手軽にヘアケアできます。汗臭さも取り除けるので、電車に乗るときも周りに気を使わずに済みます。
髪の紫外線対策をしていないのもNG
夏場はランニング前に日焼け止めを塗るという人もいますが、髪の毛は無防備という人も多いですよね。多いというよりも、そもそも髪の紫外線対策をしなくてはいけないという意識そのものがない人がほとんどではないでしょうか。でも髪も紫外線ダメージを受けています。
紫外線は髪や頭皮を乾燥させ、抜け毛を招くこともあります。乾燥してダメージを受けた髪はキューティクルがはがれやすくツヤがなくなり、切れ毛や枝毛、パサつきといった髪のトラブルを引き起こします。夏は髪がパサつくものと思っている人もいるようですが、それは紫外線対策をしていないからです。
きちんと紫外線対策をしておけば、髪のパサつきや変色を抑えることは可能です。もちろん女性ランナーだけでなく、男性ランナーにも気をつけてもらいたいポイントのひとつです。熱中症対策も兼ねて、ランニングキャップを被って走りましょう。
ただ、髪が長い人はランニングキャップだけでは髪を紫外線から守れません。そういう場合には髪にも使えるUVスプレーがおすすめです。腕や顔などと共用できるのでいくつも日焼け止めを持たなくて済みますし、髪に吹き付けるだけですので、時間もかかりません。
1回のダメージはそれほど多くなくても、それを繰り返していると夏の終りにはパサパサの髪になってしまいます。紫外線対策はとても面倒ではありますが、それを怠ると薄毛などで悩むことにもなりかねませんので、できるだけ髪を守りながら走りましょう。
洗いすぎるのも髪によくありません
エアコンが苦手という人はランニング後だけでなく、頻繁に汗をかくので1日になんどもシャワーを浴びたりしますよね。ランニングも朝晩2回にわけて走り、その都度シャワーを浴び、さらに夜にも入浴する。そのたびにシャンプーをしていると必要な脂分が保てなくなることで、頭皮の乾燥を招くことがあります。
シャンプーでしっかり洗い落とすのは1日1回で充分とのこと。シャンプーをするのは1日の終りだけにして、それ以外はお湯で髪と頭皮を洗う程度にしておきましょう。シャンプーをする前も、いきなり使うのではなく、お湯でしっかりと汚れを落としてから使うと効果的です。
シャワーや入浴が終わったら、速やかに髪の水分をタオルで取り除きましょう。汗ほどではないにしても、濡れっぱなしで放置は菌が繁殖して、臭いの原因になります。タオルで優しく水分を取り除いて(ゴシゴシしない)、できればドライヤーで髪を乾かしましょう。
ヘアケアって面倒だなぁと思うかもしれませんが、これは身体のメンテナンスと同じ。走った後のケアを習慣化している人と、そうでない人ではコンディションがまったく変わってくるのと同じで、髪だってケアを習慣化するかどうかでコンディションが変わります。
ヘアケアをしたところで、マラソンのタイムは縮まりませんが、こういうケアをきちんと継続するというスタンスはランニングにおいても必要なこと。そして、何よりも自分の身体を大切にするという意識はランナーが忘れてはいけないことのひとつです。
髪へのダメージが大きい季節だからこそ、ランニングしたあとにきちんとケアをして健康な髪を目指しましょう。