初心者がケガ予防のために知っておくべきランニングの距離と時間について

今年こそランニングを始めようと、1月から走り始めたという人も多いかと思います。今年は温かい日も多くて、冬でもランニングをするのにちょうどいい気温が続いています。そうなると自然と走行距離や走行時間が伸びることになります。でも、ちょっと待ってください。その距離や時間で本当に大丈夫ですか?

ランニングを始めたばかりは、体がまだできていないので、長い距離や長い時間走るのに適していません。最初の数ヶ月に無理をして、膝や筋肉を痛めてしまい走れなくなる人がたくさんいます。そこで、ここでは初心者が知っておくべき、ランニングの距離と時間についてお伝えします。

目次

最初の3ヶ月は短めの距離と時間がちょうどいい

結論からお伝えしますが、最初の3ヶ月は「もうちょっと走りたいな」と思うくらいで走るのをやめてください。それがどれくらいの距離や時間になるのかは人によって違いますが、目安としては30分で十分です。もちろん、それよりも短い分にはかまいません。

それなりに運動してきた人なら5kmくらい走れますし、あまり運動していない人なら3kmくらいになります。たったそれだけ?と思うかもしれませんが、これまで100mも走ってこなかった人が、いきなり3〜5kmも走るのはかなり高負荷です。

焦る必要はありません。半年もすれば10kmくらいは走れるようになりますし、いずれフルマラソンだって必ず走れるようになります。でも、時間がかかるのだということは頭に入れておきましょう。知り合いが数ヶ月のランニングでフルマラソンを完走したとしても、他人は他人だと言い聞かせてください。

3日に1回のペースでOK

1回のランニングを30分にするにして、毎日走っていいかというと、そこも注意が必要です。部活経験者はどうしても毎日トレーニングをしたがりますが、ランニングは筋トレだと思ってください。筋トレは毎日やっても意味がありません。筋肉を傷つけて回復させるということを繰り返して、筋肉は強くなります。

ランニングもまったく同じです。特に初心者の時期は足の筋肉をつけなくてはいけないので、1日走って2日休むというのが理想です。でも、正直それでは物足りないですよね。1週間が7日あるので、生活リズムを考えても3日に1回というのは習慣化が難しくなります。

ですので、理想は3日に1回のペースですが、1週間に3回くらいのペースで走り始めましょう。例えば次のようにスケジュールを組みます。

月曜日:休み
火曜日:ランニング
水曜日:休み
木曜日:ランニング
金曜日:休み
土曜日:休み
日曜日:ランニング

ポイントは、走った翌日はかならず休みにするということです。きちんと回復の時間を与えてあげましょう。ランニングはトレーニングと休養の繰り返しで成長します。これはサボりではなく「休むも練習」ですので、必ず休んでください。

▼ランニング回数についてもっと詳しく知りたい人はこちらもチェック

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3ヶ月間はダイエット効果は期待しないこと

ダイエット目的、健康促進目的で走り始めた場合、すぐに成果が出ないと不安になるかもしれませんが、1日30分のランニングを3日に1回行っても、目に見える体の変化はほとんどありません。体重だけに関していえば、増えてしまう可能性もあります。

ランニングは体脂肪を燃やせるのでは?と思うかもしれませんが、これくらいの走行距離で燃える体脂肪は限られています。むしろ、運動して食事が美味しく感じるようになって太る。さらに筋肉がついてくるので太ります。

でも、それって悪いことではありません。脂肪が増えて太るのは健康によくありませんが、筋肉と食欲が増えて太るのってとても健康的ですよね。3ヶ月経過して本格的にランニングを開始すれば、脂肪はゆっくりと確実に減っていきます。最初は体重計の存在を無視してもかまいません。

どうしても体を動かしたいならピラティスがおすすめ

3日に1回の運動では満足できないという人は、他の運動を組み合わせましょう。足は休ませなくてはいけないので、スイミングやヨガなどが取り組みやすいかと思います。ただ、きれいに走れるようになりたいなら、ピラティスがおすすめです。

ピラティスはインナーマッスルを鍛えることができ、美しい姿勢で走れるようになります。体がブレなくなるので、余計な筋肉をつけないで済みます。ただし、ピラティスはきちんと習わないとできません。適当に動きだけ真似ても、インナーマッスルではなくアウターマッスルを鍛えてしまいます。

なので10人程度の少人数制のスタジオで受講しましょう。

近くにそういうスタジオがない場合には、ピラティスではなく器具を使った体幹トレーニングがおすすめです。プロサッカー選手の長友佑都選手が愛用していることでも知られている【FLOWIN】 を使えば、自宅で体幹トレーニングが可能です。

2万円ちょっとするので安くはありませんが、ピラティスのレッスンが1回3000円なら8回分程度です。自分のペースでトレーニングできると思えば、それほどの出費ではありませんよね。でも、こちらも筋トレなので3日に1回のペースを忘れないでください。

まとめ:3ヶ月で体を作ったらゆっくり距離を伸ばしていこう

3ヶ月は本当に長く感じるかもしれません。でも、この基礎固めがとても重要です。距離を伸ばせないことにもどかしく感じるかもしれませんが、徹底して「休む」という感覚を染み込ませてください。その感覚が、もっと走れるようになったときに活きてきます。

休む習慣が身に付いていれば、体が疲れていると感じたときに、すぐに「今日は走らない」という選択ができます。習慣が身に付いていない人は、走ってないと不安になり、不調を感じても走ってしまってケガをします。これはほとんどのランナーが通る道ですが、わかっているのにその道を通る必要はありません。

もちろん3ヶ月経過したら、もっと距離も回数も伸ばしてもかまいません。1週間に3回だったランニングを4回、5回と増やしてもいいですし、1回の時間を40分50分と増やすのもOKです。ただし、いきなり増やさないことです。10〜20%くらい増やして1ヶ月継続し、また10〜20%増やしましょう。

繰り返しになりますが、慌てずゆっくりとです。このあとのランニング人生は何十年も控えています。こうやって体を作れる時間は今だけだと思ってください。とても貴重な時間ですので、ゆっくりと味わうように楽しみましょう。

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