ランニング中に膝の痛みが発生したときにすべきこと

真剣にランニングを取り組んでいる多くのランナーが、1度は膝の痛みに悩まされたことかと思います。膝を傷めてから自己ベスト更新を狙うのを諦めたという人もいますよね。膝の怪我はランナー人生に影響を与える大きな問題です。

とはいえ、膝の痛みが発生してすぐに対処すれば大事にならなくて済む可能性があります。ここでは、膝の痛みが発生したときに、ランナーがどう対処すればいいのかを分かりやすくご紹介していきます。

目次

膝に痛みを感じたらまずは立ち止まる

走っている途中に膝に痛みが発生したら、まずは立ち止まってください。そこから少し歩いてみて痛みが出るかどうかを確認しましょう。問題ないようでしたら慎重に走り始めてください。

ただの偶発的な痛みである場合には、すぐに走り出すことができます。走り出してやはり痛みがある場合には、その日のトレーニングはそこで終了してください。痛みが引かないようであれば、すぐに整形外科に行ってください。

歩くことはできるけど、走るとNGという場合にすべきことは、とにかく休むことです。病院に行ってもお医者さんに「休んでください」と言われて、湿布を出されるだけです。細かい説明は省きますが、湿布で膝の怪我は治りません。

いずれにしても、まずは走るのを止めて回復を待ちましょう。膝に痛みを感じたときにすべきことはこれ以外にありません。

傷めてから2〜3日は膝を冷やす

もし歩くのは問題なく、走ると痛みが出るという場合には、まずは膝を冷やすようにしましょう。膝のどこが痛いのかによって痛みの名称が違いますが、ほとんどのケースで炎症を起こしている可能性があります。

まずは、この炎症を抑えることが必要です。患部を氷水で冷やしてください。湿布やアイスノンはNGです。湿布は皮膚を冷やすことができても、炎症を起こしている内部までは冷やすことができません。

アイスノンは冷えすぎて凍傷を起こす可能性があります。絶対にNGというわけではありませんが、リスクが高いのであまりおすすめしません。ですので氷水で冷やすのがベストです(それでも凍傷には注意してください)。

方法はいろいろありますが、15〜20分くらい冷やしてください。問題なく歩けるなら、それほど炎症はひどくないはずですので、2〜3日休めば基本的にはそれでOKです。2〜3日経っても少し痛みを感じるようなら、病院で診てもらいましょう。

温めることで回復を期待できる

2〜3日経過して、痛みが完全に引いてもすぐに走ってはいけません。

そもそも膝の痛みが出るのは、オーバートレーニングが原因として考えられます。走り方や悪かったり、自分に合っていないシューズを履いていたりというのも原因のひとつですが、走り過ぎなければ怪我をすることはありません。

回復に向けては、走るのではなく散歩から始めましょう。30分の散歩から始めて、最終的には1時間くらい歩けたらランニング再開です。まずは軽く走ってみてください。それで鋭い痛みが出たら、冷やすところからやり直しです。

もし膝を重たく感じ、少し走ってその感じがなくなるようでしたら、すでに炎症は消えています。ただ傷めたことと冷やしたことで、血流が悪化し柔軟性が失われています。

そのような状態になったら次は温めましょう。温めることで血行が良くなり回復を期待できます。これは毎日湯船に浸かるだけでもOKです。30分程度入浴すれば膝の周りの血行も良くなります。温泉もおすすめです。

とはいえ基本的には一時的に悪い状態になっているだけですので、あえて温めなくても1ヶ月もすれば違和感もなくなるはずです。難しいのは炎症の痛みか、血行が悪くて違和感があるのかを見極めることです。

自分で判断ができない場合にも、やはり専門家である整形外科のお医者さんに相談してください。

回復期は裸足ランニングを取り入れてみる

違和感があっても走れるという状態になったら、トレーニングに裸足ランニングを取り入れてみてください。最近はフルマラソンを裸足で走る人が増えましたが、そのランナーの多くが膝の怪我がきっかけで裸足ランニングを始めています。

裸足ランニングがなぜ膝の痛みに効くかについては諸説ありますが、大きいのは使う筋肉が違うため、これまで使っていた筋肉や靭帯への負荷が小さくなることが考えられます。合わないシューズを履いているという問題も解決します。

裸足で走るのは難しそうですが、実はそうでもありません。「裸足ランニング=フォアフット」というイメージがあるかもしれませんが、何も考えずに足と肩の力を抜いてフラットに着地してみましょう。

スピードを出す必要はありません。また、ふくらはぎにかなりの負荷がかかりますので、無理して続けないでください。最初は1kmも走れないかもしれません。これまで使っていなかった筋肉を使うのですから当たり前です。

いきなり裸足が難しいという人は、ビブラムファイブフィンガーズやワラーチなどを履いて走りましょう。

裸足ランニングと膝の痛みとの関係についてもっと詳しく知りたい人は、ぜひ「BORN TO RUN」を読んでください。かなりヒットした本ですので、図書館でも借りられると思います。図書館にない場合にはご購入ください。


BORN TO RUN 走るために生まれた
著者:クリストファー・マクドゥーガル
楽天市場:Born to run走るために生まれた ウルトラランナーvs人類最強の“走る民族” [ クリストファー・マクドゥーガル ]

まとめ

・痛みが発生したら冷やす
・2〜3日安静にする
・まずはウォーキングしてから走ってみる
・膝が重く感じるようなら温める
・回復期は裸足ランニングを取り入れてみる

基本的にはこの流れを守っていれば、大事になることはありません。でも、少しでも無理すると、回復どころか取り返しのつかない状態にまで悪化させてしまいます。少しの違和感でも安静にしてください。

そして痛みが引かない場合や、どうしても走れない場合には、炎症ではなく膝の変形などの大きなトラブルの可能性もあります。そういうときはすぐに整形外科で診てもらいましょう。

また、回復してもしっかりと足を作れていないのに距離を伸ばすと、確実に再発します。走行距離を伸ばしたいなら、それに見合った睡眠時間を確保して、リカバリーとセットにしつつ、カラダづくりをしたうえでトレーニング量を増やしましょう。

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