日本一早いマラソンレポート「第50回青梅マラソン」

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10kmのスタート時の天気は予報を裏切り小雨。空を見上げると青梅周辺だけ雨雲がかかっています。20度を超すかもと言われていた気温はぐっと下がり、熱中症の危険は下がったものの、湿度も気温も少し高め。

過去3回雪で中止になっている大会ですから「気温が高すぎる」というのはめずらしいことですが、厚さも寒さもドラマになるそれが青梅マラソンです。

青梅マラソンは「青梅市民が作るマラソン」

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1984年の第18回大会の前日に降り積もった大雪を、市民総出で除雪して大会を開催させときから、青梅マラソンを開催することは青梅市民の誇りです。そのような背景があるからなのか、会場周辺では「青梅マラソンでちょっと稼ごうか」というお店がいっぱいあり、有料・無料の荷物預かり、着替えエリアを提供しています。

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あれほどの出店が路上に並ぶマラソン大会は、青梅マラソンの他には思い当たりません。市民と参加する人にとってお祭りなのかもしれません。沿道の声援も気のせいか、思いのこもった声がランナーに送られます。

そしてランナーたちは声援に背中を押されて、高低差85.8mにある御嶽渓谷の折り返し地点を目指します。

青梅マラソンにはハイレベルなランナーが集う

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選ばれし者だけが走れる大会、それが青梅マラソンです。30kmは制限時間が4時間しかありません。余裕じゃないかと思うかもしれませんが、青梅マラソンには2つのトラップがあります。

ひとつ目のトラップは上りっぱなし、下りっぱなしのコースです。アップダウンがあるのではなく、ひたすら約15kmで高低差85.8mを上ります。ここで頑張り過ぎると、後半の下りはスピードに乗るどころか、苦しみの下り坂になります。

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もうひとつのトラップは道幅の狭さです。2車線道路を1万5千人のランナーが駆け抜けます。人をかわして走ることでかなりのロスが生まれます。消耗を防ぐには自分のペースを捨てて周りに合わせることですが、それはそれで疲労します。

青梅マラソンはたった30kmなのに、フルマラソンに匹敵するほど難易度の高い大会なのです。そこに集まる人たちは「真面目なランナー」が目立ちます。みんな真面目にコツコツ走っています。それぞれが出来る限りの準備をしてこの難コースに立ち向かう覚悟が表情に現れています。

青梅マラソン、これぞ市民マラソン!

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トップランナーは実業団ランナーであったりしますが、基本的にこの大会は市民ランナーのための大会として理想の大会なのかもしれません。周辺で暮らす人たちが心から楽しみ、その人たちの想いに惹かれて日本中からランナーが集まってきます。

これは50回大会という歴史の重さでもあります。50年かけて青梅マラソンはマラソン大会のひとつの形を完成させました。東京マラソン、大阪マラソンという大都市マラソンもいいですが、どこかまだマラソンブームに乗った浮ついたものを感じずにはいられません。

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青梅マラソンはどっしりと青梅の町に腰を下ろして、ひとつの文化として定着しています。そういう意味では青梅マラソンを走るようになって、ランナーは始めて本物と認められる。そんな風格さえあります。

とはいえ決して敷居が高いわけでもなく、挑戦する気持ちを持つ人を老手を広げて待っていてくれます。

残り300mのドラマ

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青梅マラソンは4時間制限です。4時間経過すると、ゴール手前300mの青梅街道でランナーは止められます。厳しいですが、この厳格さがランナーの挑戦心を高めるのではないでしょうか。

たった数秒で差で分かれる天国と地獄。数秒速く走れていたら、ゴール前で待つQちゃんとハイタッチができたのに・・・

あと300mを走れなかった悔しさが練習につながり、そして「次こそは完走する」と誓い、マラソンと本気で向き合う。そこから始まるランナー人生がある。そんなドラマを感じるシーンでした。

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きっとあのランナーたちは、一回り大きくなって来年、同じスタートラインに立っていることでしょう。

青梅マラソン公式サイト:http://www.ohme-marathon.jp

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