ナイトランは白いウェアがおすすめ!ドライバーからの見え方を意識しよう

気温が上がるとランニングしたくなるかと思いますが、仕事が終わってからのランニングだとすでに道は暗くて、少し危険を感じることがありますよね。スピードを出した車が背後からやってきて、危ない思いをしたことのある人もいるはず。

ただそれは、車の運転手だけが必ずしも悪いわけではありません。ランナーが運転手から見つけにくい服装で走っていることも多いので、そこはランナー側が気をつけるべきポイント。そこでここでは、ドライバーに見つけてもらいやすいランナーの服装についてお話します。

目次

理想は「黒✕反射材」だけど「白」でもOK

JAFが調査した「夜間走行時における歩行者の見え方(JAFユーザーテスト)」によると、歩行者の服装の色によってドライバーの視認性が変わることがわかりました。感覚的に「黒は見えづらい」というのは多くのランナーが理解しているかと思いますが、他の濃い色でも視認性は変わらず低いことが図からもわかります。

黒色と白色で認知されるまでに10mの差があり、時速30kmなら1秒ちょっとですが白色のほうが早く気付いてもらえます。たった1秒と思うかもしれませんが、黒いウェアだと存在に気付いてから到達までに約3秒、白いウェアなら約4秒ですので、それなりのアドバンテージになります。

目に入って4秒あればそれなりに余裕をもってかわせますが、3秒しかないと焦ってしまって間違った操作をする可能性もあります。着ているウェアの色だけで安全性が変わるなら、少なくともナイトランではウェアの色を意識したほうがいいですよね。

おすすめは白色のウェア

理想は黒いウェアに反射材を付けることです。これなら黒いウェアよりも15mも手前で気付いてもらえます。でも走りにくいですし、見た目もちょっと……という人もいますよね。だとしたら、選択肢は「白」ということになります。

安全にナイトランをしたいなら、Tシャツでもジャケットでも「白」を用意しておいてください。「黒✕反射材」よりは視認性が劣りますが、他の色よりも確実に早く存在に気付いてもらえます。反射材がついている白いウェアならさらに安心です。

気をつけたいのが「黒色でなければいい」という思い込み。上の図からもわかりますように、「赤・緑」といった日中は目立つ色でも夜になると黒とそれほど変わりません。黄色は少し視認性が上がりますが、白色ほどではありません。

暗い道を走るという人は、「黒色でなければいい」ではなく「白でないといけない」とおぼえておきましょう。

ドライバーになったときはハイビームを心掛ける

ランナーでも車の運転手になることもあると思いますが、その場合にはできるだけハイビームを基本としましょう。こちらも図からわかりますように、ハイビームとロービームでは視認性が大きく違い、ハイビームのほうがすぐにランナーや歩行者に気づけます。

もちろん対向車があるときなどはロービームに切り替える必要がありますが、そうでないときはハイビームで視認性を高めておきましょう。スピードを出しすぎないことも重要です。いつでも見えないところに人がいる「かもしれない」で運転しましょう。

ナイトランをするときの注意点

ナイトランのウェアは「黒✕反射材」もしくは「白」だとお伝えしましたが、それ以外にも安全に走るためのポイントがあります。どのような点に気をつけて走ればいいのか見ていきましょう。

  • 周りからは見えていないことを前提とする
  • できるだけ明るい道を走る
  • ライトを持って走る
  • 耳の穴を閉じるタイプのイヤホンはNG

それぞれの注意点について詳しく解説していきます。

周りからは見えていないことを前提とする

基本的に周りからは自分が見えていないということを前提にしてください。「運転手から見えているはず」という考えがあると、相手が避けてくれることを期待してしまいますが、「運転手からは自分は見えていない」を前提にすれば、自分の身を守るために何をすべきかが見えてきます。

たとえば、走るのをやめて車やバイクなどが通り過ぎるのを待つこともできますし、少し段差のある安全な場所に移動するということもできます。相手が回避するのではなく、自分が回避することをまずは心がけてください。

できるだけ明るい道を走る

ナイトランで危険なのは道が暗いから。だったら、できるだけ明るい道を走りましょう。できれば外灯のある公園のように車やバイクが乗り入れしない場所がベストです。ただ、そのような場所に移動するときに暗い道を走ることもありますよね。

そういうときのために白いウェアを着るわけです。それも暗い道でスピードを出すのではなく、安全重視でいつでも回避できるようなジョグペースで走ってください。公園などの安全な場所までのランはアップで、本格的な練習は安全な場所で行いましょう。

ライトを持って走る

外灯がない場所を走る場合には、手にライトを付けたスマホを持って走りましょう。落とさないように気をつける必要がありますが、ライトが付いたスマホを手に持って走ると、腕振りに合わせてライトが移動するので視認性が上がります。

このときスマホは車道中心側の手に持つのがおすすめ。ドライバーはまず光の部分を回避しようとしますので、道路外側の手で持つと、避けたつもりで接触することも考えられます。道路の左側を走るなら右手、右側を走るなら左手で持って走りましょう。

スマホは落としそうで不安という人は、ランニング用にライトを購入するのもおすすめです。

耳の穴を塞ぐタイプのイヤホンはNG

これまでも何度もお伝えしていますが、ランニング中に耳の穴を塞ぐタイプのイヤホンを着用するのはNG。ナイトランだとなおさら避けるべき行為です。最近は骨伝導イヤホンなど、耳の穴を塞がないタイプのイヤホンが増えています。

1つ持っておくと、何かと便利ですのでランニング中に音楽を聞きたいという人は、オープンイヤーで環境音をきちんと聞き取れるものをお使いください。もちろん危険な場所では音楽を止めるか、音量を下げるようにしてください。

安全な装備を心がけてランニング中の事故を回避しよう

自動車とランナーで事故が起きれば、大抵のケースで運転手側の責任になりますが、責任がどっちにあるかということよりも、ケガをするのは間違いなくランナー側で、場合によっては今後走れなくなるような大ケガになることあります。

そう考えると運転手にすべてを委ねるのではなく、少なくともナイトランでは白いウェアを選ぶなど、自分で対策をすることが大切です。

  • 白いウェアを選ぶ
  • ライトを持って走る(スマホでもOK)
  • 耳の穴を塞ぐイヤホンは着用しない
  • 明るい道を走る

この4点をしっかりと頭に入れておいてください。これから気温もぐっと上がってナイトランも楽しくなる季節。せっかくですからこの週末にでも、白いランニングウェアとランニング用ライトを買いに行くためのランをしてみてはいかがでしょう。

夕方に買い物にでかけて、そのまま白いウェアを着てナイトランというのもおすすめです。

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